旅する小林亜星

小林亜星情報満載

試食

2007-02-28 00:40:11 | 野生のチューリップ
もっと言葉の傍で働きたい

今までの経験をゼロにするのはもったいない
=そうだ、技術翻訳をやってみたい
≦翻訳学校の見学に行ってみよう

ということで
「ABES技術翻訳SCHOOL」のカウンセリングと無料体験授業に行ってみる。

カウンセリングと言っても
「で、何が聞きたいの?」とカウンセラーがかなり受動的だったので

通信制と通学制はどちらがいいのか
どのくらいの期間でプロになれるのか
求人の有無
技術翻訳の中の分野の絞り方
求められる素質
・・・などについて聞いてみた。

無料体験授業は生徒が英文を読んで
その場で訳すという、高校のリーダーの授業とほぼ変わらぬ様相。

今日のテーマは交流抵抗。

reactanceと resistanceという単語があったとして
前者は「リアクタンス」と和訳していいのだけれど

後者をレジスタンスと和訳すると
20世紀のレジスタンス運動と誤解されるので
ここでは「抵抗」と和訳すべき、というのが興味深かった。

まずははじめの一歩。
進むかわからないけれど、とりあえず歩き始める。
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愛の島流し

2007-02-27 23:31:23 | 流れ星
いっしょにITILのプロジェクトをやってた島根のひとが
2末で会社を辞めるらしい。
彼女から一斉送信の挨拶メールで知らされた先週金曜日。

以前ITILプロジェクトを抜けるひとに対して
「引継ぎくらいちゃんとやれ」と文句を言ってたのは別のひとだっけ。

3末でITILプロジェクトを辞めさせてくださいと
3ヶ月も前にあたしは通知したはず。

引継ぎどころか
退職の連絡もメールの時代ですか。
便利な時代ですね。

他人に厳しく
自分に甘いというのはまさしく彼女のことだ。

と罵詈雑言を心の中で醸造させていたとき
彼女はよほど病んでるのかもしれないと思った。

他人に求めていたレベルのかなり下を行くというのに
プライドの高い彼女が理由なしに甘んじるわけがないと。

精神を蝕まれるというのは
自分の理性の一番底辺の価値観さえもどうでもよくなってしまうのかもしれない。

そう思ったら
彼女にお世話になりましたメールを書く余裕が心の中に生まれた。

あたしは機械の気持ちが読めない。
生身のひととコミュニケーションしてるほうがおもしろい。

けれどひとたび機械の気持ちがわかるよになると
彼らは不満を必ず決まったところに決まった方法で吐くので
機械とコミュニケーションしてるほうが楽になるのかもしれない。

エンジニアがいつも鬱と隣り合わせなのはそいうことなのかもしれない。

明日はわが身。
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2007-02-27 23:10:55 | 青春生き残りゲーム
「仕事何やってるの?」と聞かれて
「ネットワークエンジニアす、」と答えるよになって今月で早3年。

「って言ってもたいしたことしてないけどね。」と必ず付け加えるのは
エンジニアとして生きてくことに迷いがないとは言えなかったから。
いや、正直言うと今も迷いばかりだ。

英語のそばで働くことができるなら
なんでもやっていけると思ってた26歳。

けれど勉強してもしっくりこないエンジニアという世界に
そろそろ自分自身、限界を感じてしまってたこのごろだった。

周りの根っからのエンジニア気質のひとたちと自分の差を感じて。

岩の上にも三年、昔のひとはいいことを言ったもんだ。
最近めきめきと仕事がおもしろいところに転んできた。

いつも御世話になってる海の向こうのマレーシアンが
インターネットからひっぱってくる、
英語で書かれた技術資料は理解するだけで精一杯で
自分からほしい情報を探しにいく力はまだまだ培われてないのだけれど。

そう、あたしはエンジニアになることに急ぎすぎていた。

いくら本で知識を吸収しても
エンジニアとしての勘はある程度の経験の上に降り立つのかもしれないと
先週思い始めた。

検証サーバを構築することになった。

それ専用に新しいPCを買ってもらった。
64ビットと32ビットの違いだかでうまくインストールできなかった。

ポンコツPCを引っ張り出してきた。
SolarisがNICを認識してくれなくてNWに接続できなかった。

NICの種類を確認した。
PCの蓋を開けてマザーボードのモデルを確認した。

物理層が最も苦手なこのあたしが、だ。

それでも構築はうまくいかない。
エンジニアっぽくなってきた。

そして何やらおもしろくなってきた。
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こんな夜にはこんな読書「空中庭園」

2007-02-27 01:05:02 | こんな夜にはこんな読書
角田光代の「対岸の彼女」がことのほかよかったので
「空中庭園」を読んでみる。

映画「空中庭園」はかなりいまいちだったけれど
原作に責任はない。

6人の登場人物がそれぞれの章で
それぞれの立場から思惑を述べる形式で

それは何を考えてるのかわけのわかりやすい順に並んでる印象。

長女や夫の章では妻が描いた家庭ががらんどうのよに感じるけれど
長男の章ではがらんどうはがらんどうなりにいい関係を築けてるんじゃないか
という独自の見解に至った。

心にひっかかった言葉。

「家族というのはまさにこういうものだとあたしはずっと思っていた。
 電車に乗り合わせるようなもの。
 こちらには選択権のない偶然でいっしょになって、
 よどんだ空気のなか、いらいらして、うんざりして、
 何が起きているのかもまったくわからないまま、
 それでもある期間をそこに居続けなければならないもの。」

ホテル野猿に行きたいとやはり思った。
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内地

2007-02-27 00:46:43 | 大宮サンセット
あたしの過失で怪我させてしまった、
ミックスのパートナーは今日再診に行き
眼球打撲との診断でやはりたいしたことはなさそうだ。

彼は北海道出身の32歳。
筋肉質で整った顔立ちをしてる。
テニスが似合いそな色黒の爽やかマン。
歯は白いイメージ。

うちのサークルに来たころ
手当たり次第女の子ばかりのメアドを聞いてるくせに
寄越すメールは口説くでもなく内容のないどうしようもないメールばかりで

あたしはからんからんと音のする
北海道のひとからの空っぽなメールを、

たとえばあたしの知らない、
「バドミントンサークルの合宿に週末行ってきてクタクタだよ」といったよな
どいう返事を期待して送ってきてるのかわからないよなメールを、

携帯の不具合でなぜか受信できてない風を装い
すべてのメールを無視していた。

あるとき練習の帰りにみんなで寄ったサイゼリヤで
たまたま北海道のひとと2人席に向かい合わせになってしまったとき

北海道のひとは「東京のひとは冷たい」と言った。

彼がそう思った根拠というのは
合コンで知り合った女の子にメールしても返事が来ないというものだった。

あなたのメールの内容では返事が来ないだろうと内心思いつつ
そんなひと言が少しだけ心にひっかかった。

ではなぜそんな北海道のひとをミックスに誘ったのかというと
ミックスといえば男子のスマッシュ戦がとりあえずメインだと思い
北海道のひとはコンスタントにスマッシュを打ち
それなりにフォローしてくれそな感じがした、という理由からで。

そんな北海道のひとと順天堂病院の診察を待つ間
否応なしに向き合わなければいけない空間で

北海道のひとの不安や痛みを紛らわそうとして
2時間、ぽつりぽつりと言葉を交わすことで
あたしは少しだけ北海道のひとのひととなりに触れることができた気がした。

あたしが北海道のひとの不安や痛みを紛らわそうとしていたのに
実はあたしの不安を北海道のひとは拭おうとしてくれていた。

怪我はあたしのせいじゃないということを
自分の目は大丈夫だからということを
翌日のミックスにあたしがなんとか出れるようにということを
北海道のひとは気にしてばかりいた。

あたしが差し出した治療費も
保険が出るからと言って受け取ろうとしなかった。

不安でいっぱいだっただろうときに
それを表に出さない様は

普段のメールの内容とは別人のそれで
男気に溢れてると思った。

そいうわけで
北海道のひとからのメールには無条件で返事をすることにした。

なぜ急に受信できるよになったかを
北海道のひとが考えないことをひたすら祈りつつ。
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綿

2007-02-26 23:49:01 | 屋久島
屋久島であたしのからキャッチアンドリリースした、
埼玉のひととごはんを食べる。

埼玉のひとは転職して守谷のひとに。
つくばエクスプレスで秋葉原。

旅先でいけてたのに現実に戻ったらいけてなかったてことはよくあるけれど
守谷のひとは旅先のときよりいけてた。
さすが魔法のスーツ姿。

守谷のひとは飾り気がなくて洗いざらしの木綿100%のシャツのよう。
ごしごし洗える感じ。
自分にアイロンをかけてない様がとてもいい。

同じくひとりっ子、
同じく自分に自信がないところ、
同じく管楽器にはまってたところ、
同じく器用でないところ、
そんな共通点。

ひとりっ子ゆえ子だくさんを望むところ、
理想的な結婚相手かもしれない。

守谷のひとが面食いでない限り
あたしは守谷のひとを落とせる気がする。

首尾よく守谷のひとの気持ちを手に入れたとしても
あたしは一年半後に恋愛のサイクルを終了して
ボロボロになった木綿雑巾を捨てるよに守谷のひとを捨て

また新しい木綿の服を手に入れたくなるのだろうかと
そこまで図々しく想像して
恋のポーンを進めることに臆病になった自分に気付いた。

というか落ちようとしてる時点で
きっと恋ではないのだろう。
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2007-02-26 22:59:24 | 屋久島
屋久島に上陸した夜、
ユースホステルの宿泊客の中からあたしは必死に探していた。
縄文杉をいっしょに見にいってくれるひとを。

できれば男を。
レンタカーの運転をしてくれ
うまくいけばレンタカー代とガス代を割り勘できる男を。

誰でもいいわけではなかった。
半日以上の登山を共にするわけだから最低限気が合う男を。

談話室で罠をはり、ダイビングの学科の勉強をしてると

飛んで火に入る屋久島の虫と言わんばかりのタイミングで
卯建つが上がらなそな男がひとり、ビールを飲みにブーンと飛んできた。

本を読んでるふりをしながら
視界の上のほうで獲物をこっそり確認する。

あたしと男。
その距離、テーブルを挟んで2メートル。

「縄文杉行きました?」と思い切って声をかける。

その男、27歳。

埼玉在住で転職のタイミングの有給消化、5日間の旅。
東京駅からブルートレインで17時間かけ大分まで行き
別府温泉に1泊、
鹿児島に1泊、
最後の夜に屋久島に1泊して
翌日には帰京する予定とのこと。

「縄文杉見ないで帰るなんて有り得ない」とあたしは熱弁を振るい
その男の翌日の予約済みのフェリーと航空券を予定を変更させて
あたしの縄文杉の供にしようと躍起になった。

1時間近く説得を続け
その男がフェリーと航空券の予約を変更できるかどうか調べ始めたころ
なぜかあたしの気持ちは萎えてしまい

東京で再会を約束し
連絡先を交換し
その男を解放したのだった。

翌朝、
その男はあたしの部屋までやってきて
出発の挨拶をしてから去っていった。

あたしとその男の人生が交錯したのはたった1時間。
その縁を大切に繋ぎとめようと思った。
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こんな夜にはこんな映画「硫黄島からの手紙」

2007-02-26 01:30:03 | こんな夜にはこんな映画
今朝の朝食中に
「栗林中将からの手紙見せたっけ?」と、もごもご父。

は?と言うと
なんと父は栗林中将から祖父に宛てられた手紙のコピーを見せてくれた。
現物は伯母のところにあるらしい。

なんでも祖父は栗林中将のかつての部下だったとか。
手紙の内容は今は亡き伯父のことが書かれていた。

「軍事郵便」という消印が生々しい。
鉛筆で書かれたよな筆跡。

ということで戦争映画は
感情移入しすぎて必ず悪夢を見るので見ないことにしてるのだけれど
「硫黄島からの手紙」を見にいく。

残念ながら祖父はあたしがこの世に出る直前に
この世を去ってしまったのでお会いしたことはないのだけれど

祖父や伯父がお世話になったひとだと思うと
この映画はもはや人ごとではなくなり。

映画の中の栗林中将はあまりの人徳者で
戦時中にこんなひといたの?という懐疑心で
映画から自ら現実に自分を引き戻してしまったほど。

ひとが愛国心と生きたい心に挟まれたとき
ひとが生と死に向き合ったとき
ひとが他人の死と自分の死に向き合ったとき

極限状態での生き方が伝わってきたけれど

実際の戦場はきっとその場に居合わせたひとでなければ
描いても描いても描ききれなかったのだろうと想像する。

だからメールじゃなくて手紙っていいと思う。
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246

2007-02-25 20:17:30 | 大宮サンセット
表参道、スパイラルホールの1階と2階の間の踊り場の椅子に座って
大きいガラス越しに表参道の時間を過ごすのがずっと夢だった。

大学時代の後半戦は毎日スパイラルホールの前を通っていたけれど
ときどきその踊り場の椅子にも何度か腰掛けたけれど

長続きしない。
することがない。
手持ち無沙汰。

昨日待ち合わせの彼女を待つ間、
ふと思いついて
また踊り場の椅子に座って本を読み始めた。

昼間の国道246号を走る車が目の錯覚を利用して
あたしの本の右側に吸収されてって
あたしの本の左側から飛び出していく。

それがおもしろくておもしろくて
世界を征服したよな気になって
満足げに本の続きを読む。

10年前の踊り場の椅子に足りなかった要素、
それは本だった。
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誘拐

2007-02-25 12:36:52 | ミーコとギター
ミーコが誘拐されたのは月曜だった。

駅前の登録制の駐輪場で登録してない彼女を遊ばせていたとき
ちょっと目を離した数日間の間の犯行だった。

身代金は3000円。

受け渡し時間は平日は17時までなので
週末に受け渡し指定場所に赴く。

鎖につながれて
けれどミーコは無事だった。

3000円を払い、ミーコを救出した。

雨風の中放置されて
ご機嫌斜め(に見える)なミーコに跨る。

再会の喜びに
顔をこすりつけてグリグリしたい気持ちを抑える。

と、たまたま免許証に書いてある本籍地の近くだったので
住所を辿って4歳まで住んでた場所を探してみる。

全く記憶にないけれど
なぜか懐かしいよな気がする場所。

住んでたアパートはきっともうなくなってしまったけれど
「1丁目5番地」という住所が愛おしい。

ミーコが誘拐されたおかげで来れた、近くて遠い本籍地。

父の精子と母の卵子が交わった場所、
あたしのルーツ。
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