旅する小林亜星

小林亜星情報満載

黒腹

2015-07-29 23:10:11 | 義姉と書いてビッチと読む
自分の子が風邪を引いて、ひどい咳をしてるというのに
彼を義母に預けてマッサージとか行っちゃう義姉は親になる資格はないと
思ってるのはあたしの勝手だ。

そんな彼女は現在妊娠6ヶ月。

最初の妊娠のときは
彼女がベビーシャワーをやりたくないと言ってやらなかったとのこと。

今回の妊娠ではベビーシャワーをやるらしい。

先月義姉からぞんざいな扱いを受けるまでは
あたしがベビーシャワーを企画していろいろやってあげようと思っていたけれど

もうそんな思いは茜の空に飛んでって
今では誰かが企画したとしても行きたくもないし
贈り物を進んで買う気もしない。

きっと行く羽目になるだろうけれど
心は後ろ向きであることを、これを読んでるひとに申告したって仕方ないけれど明記しておこう。

今の腹黒いあたしの生きがいは
以前義姉があたしに漏らしたことを、義母に吹き込むという悪行だ。

義姉は自分の結婚式の招待客に、義母の友達が多かったことにむかついていて
ベビーシャワーも義母の友達ばかりになるのが嫌でベビーシャワーをやりたくなかったと

あたしのベビーシャワーのときにぼやいていたのだ。

結婚式は義姉だけのものではなく、義兄、つまり義母の息子のものでもあるし
家族と家族が家族になるのだから義母が友達を呼ぶのは当然で、むかつく義姉が論外。

ましてやベビーシャワーは出席者が多いほど贈り物をもらえるのだし
義母が友達に孫の誕生を祝ってほしいのはこれまた当然の感情だと思う。

あたしはまるで義姉のことを考えてるフリをして
義母に、義姉がこんなことを言っていたから、ベビーシャワーの招待者は義姉の気持ちを聞いてあげてねと言うつもりだ。

優しい優しい、悪意という存在を知らないのではないかと思う義母はショックを受けるかもしれない。

けれど、義姉はあくまで根っからのクソ尼であって
優しさにはふさわしくないのであることをそれとなく教えてあげるのだ。

そしてあたしはショックを受けた義母をふんわりとフォローして見せるのだ。

もしかしたら義母はあたしの言葉を言葉とおりに受け取って
義姉のベビーシャワーに招待する友達を単に厳選するだけかもしれない。

けれど義姉にひと泡吹かせたいあたしは
あたしの品位を落とそうとも
腹黒さゆえに罰が当たろうとも

今このネタを義母に伝えることをにやにや考えることで
毎日笑って過ごせるのである。

・・・勇気が出なくって、結局言い出せなかったってなりそうな気もするけれど。
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胡瓜

2015-07-27 22:37:07 | 青春生き残りゲーム
家に着いて車を降りて
郵便受けから郵便物を取り出すと

郵便受けの下に大きな1本の個別包装された、きゅうり。
目立った外傷なし。
落ちている。

きっと誰かが買い物あとに歩いていて落としたのだと推測し放置。

数時間して帰宅した義母が
「今日きゅうり買った?」と件のきゅうりを持って家に入ってきた。

「ううん、買ってない。それ落ちてたよね」と返答。

義母はそのきゅうりをキッチンのベンチに放置。

冷蔵庫に入ってるきゅうりは残り半分だし
冬の間のきゅうりの値段は高くて1本5ドルくらいするし

このままだとこの、どこのきゅうりの筋か知れないきゅうりを食べる羽目になる。

しかし日本では毒入りコーラ事件とかあったし
きゅうりに青酸ソーダを注入したら色でわかるだろうかとか

いやいやNZにはそんなことをするヒマ人はいないはずとかとかとかとか。

でもまた義母に、杞憂のひどい嫁と思われるのも癪なので
義母がきゅうりを冷蔵庫に入れる前に処分してしまおうかとも思ったが

最近ネタがないブログにこのネタを使おうと
義母がきゅうりを捨てたくない理由をシュミレーションして
それに対する、拾ったきゅうりを潔く捨てるべき10の理由を準備し、いざ

「このきゅうり、捨ててもいい?」と聞いたら

「あ、いいよいいよ。アキ男。が落としたとばかり思ってたから」とあっさり。

勿体無がりの義父が気づく前に、速攻ゴミ箱へ。
意外と体当たりも効いた月曜の夜、生理3日目。
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依頼

2015-07-22 23:03:08 | 青春生き残りゲーム
行き着けのカフェに行ってパソコンを開くと
向こう側に背広を着た見た顔。
新聞を読んでいる。

記憶検索・・・
陪審員裁判で見た被告弁護士だった。

数ブロック先に地方裁判所があるのを思い出して納得した。

しばらく逡巡してから、つてつてと近寄ってって
「あなた、~さんですか?」と聞くと

「いかにも」という返事。

脇役俳優を地元のカフェで偶然見かけたファンのような顔色で
「あたし、あなたのケースで陪審員やったんです」と言うと

彼の向かい側の席を促された。

仕事ができない、無能確定の、この弁護士から
何かおもしろそうなネタを引き出せないかと思ったけれど
何も出てこなかった。

あの被告とは時々会ってるの?と聞いたけれど
会ってないとの答え。

弁護士に会いたいと言い出すようなキャラの被告ではなかったし
この弁護士に受刑中に会って話しても何も得るものはなさそうだし納得。

裁判に負け続けたら、評判に影響するの?と聞いたら
全然との答え。

影響してたら、このひと仕事の依頼ないだろうな・・・

15分くらい話して、もうなんか話を膨らます限界を感じて退席した。

あたしはあの非日常な1週間が名残惜しくて
戻りたくて

あの日
あの時間
あの場所
あの空間
あの空気を共有したひととつながっていたかっただけなのだけれど

彼はあの種のアドレナリンを彷彿とさせる要素を持ち合わせていなかった。

それでも名残惜しくて、彼の連絡先を聞いたら
あっさり携帯番号を教えてくれたけれど

たぶん連絡することはない。

もし法廷に出廷しなければならない事態に陥っても
NZの全弁護士に断られない限り、彼には依頼しないだろう。

願わくば、1件の依頼でどのくらいの報酬をもらえるかという世知辛い質問をできればよかったのに。
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釈迦

2015-07-20 23:52:59 | 義姉と書いてビッチと読む
黒煙をぷすぷすと
毛穴という毛穴から吐き出してみたけれど
どうも腹の虫がおさまらない。

ブログでネタにすれば大抵のことはレットイットゴーできるのにできない。

溜まりかねて義母に泣きながら一部始終を話してわかってもらったけれど
「彼女はそういう子だからね」みたいな性善説に終始し、

すっきりしたようですっきりしなかった。

ダーリンはいつでもあたしの味方でいてくれるから
本当はあたしが間違ってるのかわからないときは頼りにできない。

かつて森三中の黒沢に言われたように
やさぐれたときは野菜を食べてみたけれど
どうも腹の虫がおさまらない。

今までもやってきたように
0学占いで今月と今年の運気を確認してみたけれど
どちらも0地帯で納得。

義姉がうちに来る度に仕事を装って外出するのも辛いし、
義姉と冷戦してることで義母を悲しませるのも遣る瀬無いし、
なにより義姉と同じレベルに落ちるのはプライドがいかんともしがたいし、

というわけで黒沢に泣きついた。

乳飲み子を抱える黒沢はいやすぐに返事をくれた。

はじめてもらったラブレターのように何度も何度も取り出しては読んだ。
ちょっと泣きそうになった。

ぎとぎとメイクしたあとの顔にクレンジングしてて
指先がほわっとなったときのような、

レモン汁に牛乳加えたときのそわそわって分離が起こったときのような、
そんな化学反応的な心の変化が内側で起こった。

あたしのやるせない浮遊霊な気持ちをちゃんと汲んでくれた挙句に

あたしには到底理解しがたい義姉の心理分析、
どう考えて行動するのが一番あたしの得になるのか、

照らしてくれた道筋。

「なんか自分が中心じゃなきゃみたいな身勝手で中途半端な責任感とプライドありつつ、
 でもおつむは弱い上に誰に何をどのタイミングで伝えるべきかってことを考えられないくらい緊張と焦りに襲われてたとも推測できる」

という部分はどんぴしゃ。

義姉と話したことない黒沢はあたしより彼女のことを見抜いてる。

黒沢の洞察力、生き方の芯にはいつもはっとさせられる。
これであたしのぷすぷすは昇天できそうな。
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黒煙

2015-07-13 14:53:42 | 義姉と書いてビッチと読む
まず家族みんなの前でブクブクに太って醜い義姉にビンタを食らわせてから

「よくもあたしのことをうんこみたいに扱ってくれたよね。
 あなたの顔なんかもう2度と見たくないし、関わるのも御免。

 お義母さんの60歳の誕生日パーティの企画をいっしょにやろうと言ってきたのはそっちのくせに
 全部自分でやろうとして、情報共有なんかしないで
 ストレス溜まって、パーティの間中ぶすっとしてて、どれだけほかのひとに迷惑かけたと思ってんの。

 勝手に自分のカメラでフォトブースをやりたいと言い出して
 三脚とスポットライト誰かもっていないか聞いてみて、て言ったくせに

 あたしがダーリンの学校の校長先生が持ってるかもしれないから聞いてみるよ言うと頼むわーと言ったくせに
 数日後に校長先生は三脚は持ってるけど、スポットライトはないと連絡すると

 『あぁ、三脚はもう借りれたからいらないの。スポットライトだけ必要だから』てしれっと言うなよ、くそ尼。

 あなたには情報共有とか、ひとにお願いしたから筋を通すとかいう言葉がないのね。
 
 あなたが働いてる会社はよほどの能天気か、辛抱強いのかのどっちかだろうね。
 あなたの仕事ぷりはチームワークという言葉からほど遠いもん。
 
 パーティの前日に会場のマネージャーと打ち合わせすることになっていたのだけれど
 会場で事前にスライドショーの動作確認をしたかったあたしにそのことは内緒。
 何様なわけ?

 しかもたまたまその打ち合わせの件を義父から聞いて、あたしも行っていいかどうか聞いて、
 いいと言ったくせに、あたしには打ち合わせの時間を遅めに教えて、
 あたしが打ち合わせに参加できないようにするってどんだけ自分勝手だよ?

 あなたが頭のいいひとだったらそれでもいいんだけどね、あなた脳みそカランコロンしてるよ。
 仕事仕切れる器じゃないからやめたほうがいいよ。
 キャパオーバー。
 あなたと仕事するひと、困っちゃうよ。 

 しかも事前に聞いていた情報と違って
 会場の飾りつけが30分しかもらえないとなると、その罪のないマネージャーに怒りだす始末。

 マネージャーかわいそう過ぎて、あなたが電話してる間に
 あたしはマネージャーに「義姉が失礼だったよね、ごめんなさい」って謝っておいたよ。
 自分のケツくらい自分で拭けよ。
 
 で、マネージャーは
 『いや、もっと早くに打ち合わせしたかったんだけど、彼女がパーティ前日がいいって言ったからね』ってさ。

 結局自分で全部かかえこんで、馬鹿みたねー、バーカ。

 しかもお義母さんのネイル、メイクアップ、ヘアをあたしが予約して
 お義母さんのエスコートをお義母さんのほかの友達にあたしがお願いして
 スケジュールや場所を連絡したのに、その友達に勝手に電話で連絡する始末。
 
 結局その友達に、支払いは済んでるかなど聞かれて、わからん、みたいな。
 知らないんだったら、手だすなよ。迷惑なんだよ。

 あなた、お義母さんのことがいつも嫌いて言ってるくせに
 自分の息子の面倒見てもらってるのに文句を言っているくせに
 
 ただ自分がパーティの企画を全部やって賞賛されたいだけなんでしょ。
 オナニーだよ、それただの。
 ほんと痛いわー。」

て言えたらどんなにすっきりしただろう・・・
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袖下

2015-07-05 13:41:16 | 青春生き残りゲーム
昨日は義母の60歳の誕生日で、
100人規模の盛大なパーティを企画。

誕生日当日の義母のためにジェルネイルを予約。
92ドルを支払うついでに、あたしの誕生日に義母からもらったバウチャーでドレスに合わせた色で、金曜日にネイルしてもらった。

支払いのときに担当の女の子が機械に金額を入力して
クレジットカードで払おうとしたら受け付けてないことがわかった。

「あ、クレジットカード使えないんだ。じゃ、EFTPOSで払うね」と払おうとしたら

「今朝からなんかEFTPOSおかしくて使えないの。ATMでお金下ろしてきてくれる?」と言われたので
ATMまでひとっ走り。

50ドル札1枚と20ドル札2枚、2ドルコインを手渡して、予約券を待っていると
受付台の下のほうに置いてあるレジの上にあった彼女のほうでカサカサと音がするので
なんとなくそちらを向くと彼女がごそごそと、
手首のところがすぼまった袖の中に不自然に何かを押し込んでいる様子。

唖然。
おそらく彼女はあたしが手渡した紙幣を袖の中に隠したのだ。

口の下にうっすらと産毛が生え、もうすぐ眉毛がつながりそうな、
垢抜けてない、
生娘のような彼女が。

おそらくあたしに半部始終を見られたことを知ってるはずの彼女は罪悪感のかけらも覗かせず
あたしのネイルをはじめた。

左手の袖口を見るともっこり膨らんでいる。

彼女はベトナムから来たインターナショナルスチューデントであり、
専門学校でビジネスを学んでるらしい。

あたしが彼女の腕をつかんで、これなに?と言わなかったからよかったようなものの
おそらく日常的にピンはねしてる彼女は学生ビザを失う可能性もあるのでは。

そんなハシタ金で人生狂わせることよりも
罪を犯して何も感じないほど物理的彼女と精神的彼女は貧しいのだろうか。

マニキュアとペディキュアとマッサージしてもらってリラックスしようと思ったのに
ことの一件を見てしまったあたしの心臓のほうがドキドキして
リラックスはどこかに行ってしまった。

というかひとの道に曲がったことをしないという、
ありきたりのことをありきたりのように感じる価値観に育ててもらってラッキーだったと思うことにする。

あたしは子ジョジョや二ジョジョをそんなふうに育てられるだろうか。

そういえば、あたしのあとに来たお客さんが普通にEFTPOSを使えていて
応対していた彼女は故障の件など何も言ってなかったので
ピンはねは彼女が最初から企てて、あたしに嘘をついたことが推測できる。

それにしても「袖の下」という言葉があるように
ingoingだろうが、outgoingだろうが、
疚しいものは袖の中に潜ませるというのは日本でもベトナムでも万国共通なのかもしれない。

ここ最近のあたしの日常は毎日のルーティンで構成されていて
ときめきもドキドキもなくて、少しばかりのストレスで

きっとブログを書いたら義姉の悪口ばかりになってしまって全然ネタになることないやと打ちひしがれていたけれど
お金を使うとそんなネタも転がってるんだなと思った。

いやお金を使わなくても、いろんなひととの出会いに満ち溢れてて
ブログに書きたいネタが満載だった独身のあたしに嫉妬する。

でもきっと38歳であたしが独身だったら
今の平凡で、ダーリンラブで、子育てと家族のストレスに振り回されてるあたしをうらやましいと思うと思う。
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