旅する小林亜星

小林亜星情報満載

こんな夜にはこんな読書「砂のクロニクル」

2009-09-24 00:02:11 | こんな夜にはこんな読書
品川で初期だけいっしょにお昼ご飯を食べてた、
名前しか知らないお姉さんが

「二人の日本人のハジがすごいかっこいいの~」と言って

半ば強制的に貸してくれた、
船戸与一の「砂のクロニクル」を渋々読んでみる。

しばらく伊坂幸太郎しか読んでなかったので

作者が自分や自分の登場人物に酔って
オナニーしてるだけの文体に馴染むまで時間がかかった。

本の冒頭に書かれてる中東の地図や
本の途中でいきなり出てくる中東の年表に何度もくじける。

ジェットコースターに乗り出したのは上巻の中盤。
あとは転げ落ちるだけ。

クルド人とかアゼリ人とか
シーア派とかスンニ派とか

背景がわからないくせに夢中だった。

信仰や民族の歴史のために
自分の命を擲っちゃう価値観や

虐げられてきた悔しさは

微塵もわからないけれど

テレビで見るだけのテロにも
きっとそんなドラマはたくさん埋もれててて

そんなドラマを内側から見れば

誰かが何人も殺されたというのは
誰々が何人も殺してやったという見方に変わるわけで

いつしかあたしはクルド人の見方だった。

そんな一生懸命な彼らの横で

自分の信念とかなんとかを理由に
簡単に命を擲つことを

かっこいいと思ってる二人の日本人のハジは
あたしはすげーかっこ悪いと思った。

こんなにたくさんひとが殺される本はもう読みたくない。
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適正

2009-09-11 01:00:04 | 青春生き残りゲーム
とにかく出力にうるさい、
洗濯物が生渇きのにおいがする仕事できそなチームリーダーから

今朝2:57に会社メールにメール。

「ラボの検証機からLANケーブルを抜いたのはアキ男。さんですか?
 そうだとしたらSEとしての適正を疑いたくなります」

出社してPCを立ち上げたばかりの、あたしの、
寝ぼけ眼が一気にインド人眼になる。

たしかに昨日あたしの検証中にほかの機器のLANケーブルを抜いた記憶がある。
ふんふんふんと何も考えずに。

彼が客先用にデータを収集中で
それがあたしのせいで全部消えたなんて知らずに。

あたしくらいの器になると
こんな辛辣なメールをものともせずに

心の中ではあかんべいをしながら

平然と平謝りなメールを書いて
再発防止策として検証中の機器には札をつけることと

メールを流すことを生意気にも提案したりできるもんだと。

だってLANケーブルもスイッチのポートも足りないんだもんと。

ラボに転がってる、その機器が検証中なのか
検証後の残骸なのかなんか外観からは判断しかねるし。

何度も謝罪メールを見直して
少し時間が経って

自分を冷静にしてから送信。

日曜日にアメリカ出張から帰ってきて
そのまま月曜日大阪に日帰り出張行って

毎晩、というか毎朝3時ぐらいまで
会社で仕事してるらしい洗濯物リーダーとは

この1週間
まったくオフィスで顔を合わせることがなかった。

そんな忙しいひとの、
せっかくのデータ収集をおじゃんにしてしまったことには

心から申し訳ないとは思っていて

でも願わくば、
ラボの検証機からLANケーブルを抜くのはやめましょうと

ひと言言ってくれさえすればいいのにと思った。

品川にドナドナされて早2ヶ月。

隣の島で病みかかってる女子のスパイラル病み話を思い出して

今まで多くのひとが煩ったらしい品川病に感染して
精神は疲弊して

ひとと満足に会話もできなくなる、あたしを簡単に想像できた。
ほんとは恐くて恐くてしょうがない。

病んでると
病んでいないの

境はどこだろう。
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寝具

2009-09-08 00:00:00 | 青春生き残りゲーム
23歳でひとり暮らしを始めたときに
渡米する森三中の村上にもらった無印良品のソファベッドの、

継ぎ目部分がもう凹んで
背骨によくないという理由で今夜粗大ゴミに。

彼の上で何人の男に抱かれたのだろう。
彼の上で何回オナニーしたのだろう。

彼の上に何回経血を溢しただろう。
彼の上に何回よだっただろう。

約10年のあたしの性生活を支えてくれた彼にありがとう。
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初舞

2009-09-07 22:58:30 | 青春生き残りゲーム
震度を生み出す震源地のテンパメンと
土曜日終日作業。

客先デビュー。
サーバルームにスーツでいっしょに8時間耐久。

土曜日にネクタイなしのスーツで
ちょっと気が抜けてるのか、

いつもよりテンパってないテンパメンは優しめ。

「ちゃんと正確に日々作業をしてくれてるから
 我々の信頼度も高いよ

 これからはどんどん同行して一人前になってもらうから」

とのこと。

先日の新バージョン検証で
NTPサーバをどこに設定すればわからず

テンパメンに聞くのは悪いと思って
適当にDNSサーバを設定したら

「ツメが甘い」ってあたしのこと怒ったくせに。

「客先の機器設置作業ではいつも絶対何か起こるから
 いつも戦々恐々だよ

 精神的にはずぶとくなるね」

というテンパメンは
いつもはクールに見えてなかなか人間身があるひとで

ほっとした。

作業は15時半に終わったというのに
お客さんが17時まで作業時間を取ってくれてるからと

本でも読んでてと言われる。

こんなサーバルームではこんな読書。
前途多々難々。

そして会社ではまたテンパメン復活。
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こんな夜にはこんな読書「フィッシュストーリー」

2009-09-07 22:47:52 | こんな夜にはこんな読書
伊坂幸太郎単行本コンプリートまで
あと2冊と思っていたら

いつの間にか新刊。

というわけでとりあえず、
「フィッシュストーリー」を読んでみる。

特に誰か死ぬわけでもなく
4編の中の「フィッシュストーリー」が特によかった。

乙訓氏に「アヒルと鴨のコインロッカー」を貸した。
一番最初に貸したかったから。
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考嵐

2009-09-04 23:56:19 | 青春生き残りゲーム
駄目もとで会社の昇級試験を受けることにした。

試験を受ける前に4つのお題のどれかで
レポート提出をしなければいけないので

ネタ探しの私欲のために

愛社精神を装って
本社の会議に飛び入り参加。

本社に向かう山手線の中で見た今日のおひつじ座には

「斬新なアイディアが評価されます」

しかし会議に参加してたのは錚々たるメンバーで気後れ、
ひと言も発言できず。

評価されることを恐れて
用意したアイディアを展開せず。

そういえば
そのアイディアをレポートに使えるかもしれないことを思いつく。

秘密にしといてよかった。

自分の斬新さには自信があるので
あとはレポートのネタ集め。

笑いを取りにいくか、
昇給という結果を取りにいくか。

笑いだな。
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人間

2009-09-03 00:45:07 | 青春生き残りゲーム
というわけで
下種を披露すべく
乙訓氏とお食事。

ていうか飲み。

カレシがいることを暴露したあとで
全部種明かし。

下心も小さい胸のドキドキも。

乙訓氏は

あたしが思ってたよりも強くなくて
あたしが思ってたよりもエロくて

そういうことが今日わかった。
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震度

2009-09-01 23:24:05 | 青春生き残りゲーム
あたしも含め
3人しかいないチームのリーダーはボストンに1週間の出張中。
メールの返信も時差。

もうひとりのメンバー、あたしの師匠、
同い年のイケメンだけど

全然おもしろくない、仕事できるプライドレベル高のイケメンは

土日もオンサイトで
9月の週末は全滅なのだとか。

テンパってるのが手に取るよにわかるも
あたしができる範囲は彼の助けになる部分には及ばない。

夕方社内の営業から製品のスペックに関する質問が来ていて
テンパメンから回答しといてと言われたので

ごにょごにょ。

最近あたしが訳したマニュアルに書かれてたのを思い出して
これだと思うも

読めば読むほど
その説明はわかりにくい。

何かプレゼン資料があるはずだと思い
共有フォルダを探ってみれば

あった、あった、ありました。

回答を投げる前にテンパメンにOKかどうか聞きたかったけれど
これ以上彼の負担になるのは嫌だと思い

営業さんに軽く説明と資料を丸投げ。

質問に対し、ベストの資料を見つけられた自分を誇りに思い、
この充実感を味わったのは随分前のことだったと思い出す。

脳内で気持ちよい物質が流れ出たのを感じて
会社をあとにした。

今日会社に来たら
テンパメンから

「この回答、よくわかんなくない?」とお小言。

「いやー、あたしも実はよくわかんなくて」と言ったら

余計怒られた。

わかんないんだったら
メーカーに問い合わせないと駄目でしょう、と。

仰るとおりで。

けれど勤務歴2ヶ月目のあたしには
営業がどの程度急いで、その質問を投げていて

メイカーに問い合わせて半日後の回答でよかったのかどうかも
わからなかった。

わからなかったらテンパメンに聞けと言われるけれど
テンパメンに質問できる余裕はあるようには見えなかった。

結局営業さんはあたしの回答をお客さんに丸投げしてて

ま、でも添付してた資料は正しいものだったのと

あたしの説明文はわかりにくかったけれど
あたしが理解してることはテンパメンもわかってくれたので

今後更なる突っ込みが来ても答えられるということで
お小言は震度2程度だった。

今回こそ震度2で助かったけれど
これからこんなふうに自分で至急何か判断しなくちゃいけないときがきて

その都度間違った道を歩む度に
震度が深度を増すのだと思うと

気が重い。

自分が成長してるという実感とともに。
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