旅する小林亜星

小林亜星情報満載

利益

2007-12-31 13:35:44 | 旅人
長野の旅3日目は
美容師おすすめの湯田中渋温泉。

長野電鉄の終点、「寂れた」を絵に描いたよな温泉街。

「千と千尋の神隠し」に出てきそな金具屋のまん前の、
「もやいの宿いかり屋」に宿泊。

「創業百余年純和風旅館」が売りでも
重厚さがないただのぼろい旅館。

生まれて初めて自分のお金で仲居つきの旅館に泊まったので
お茶を出してくれたり、布団敷いてくれることにドギマギ。

15時過ぎにチェックインして
さてやることがない。

温泉て温泉入る以外にやることがないんだと実感。
とりあえずドラマの再放送など。

やっと18時くらいになり
外湯九湯では石鹸、シャンプーの使用禁止とのことで内湯できれいきれい。

夕飯を食べて20時くらいになり
外湯に行くのも面倒になりつつ
さすがにせっかくだからと浴衣に着替えて下駄を履く。

カランコロン。

昼間の寂れた温泉街とは打って変わって
ぼぅーっと街に灯りが燈って八百万の神々が歩いてきそな雰囲気だった。

とりあえず九湯全部は入れないだろうと諦めて3番湯に行く。

石鹸禁止のはずなのに
浴室では地元民ぽいおばさんとオバアチャンが洗濯してる。
シャンプーまでも。

ひとりで獄熱な湯船に入ってみる。

さきほどのオバアチャンは
湯船に背を向けて狭い洗い場に直に女座りをしてる。

あたしにはオバアチャンの背中とお尻が見える。

と、オバアチャンがその体勢で遠くにある何かを取ろうとした瞬間、
オバアチャンのお尻が浮き上がって女豹ポーズ、

ご、ご開帳・・・

オバアチャンのビロビロが鮮烈に目に入ってきた。
生まれて初めて見る自分以外の大陰唇だった。

下手な神社でお参りするよりご利益がありそうだ。
パンパンっ。

そのあとあたしは逆上せてしまって
結局九湯のうち、三湯しか入れず。

牛に引かれて氏に捧ぐ、
そんな長野の夜。
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逡巡

2007-12-30 21:11:54 | 旅人
長野のおぶせの風YH。
いいところだから行ってみ、というひと言で目的地決定。

YH恒例の21時から談話タイム。
人見知りしながら恐る恐るジョイン。

食堂には6人ほどのYHマニア。

YHだけで年間20泊してますとか
どこそこのYHはごはんがおいしいとか

YHカルトクイズなひと時。

これでも国内30ヶ所くらいのYHは制覇してるあたしも
ついていけず。

そんな中でちょっと感じのいいおっさん発見。
話しやすくておもしろい。
「はたらくひとたち」のフムフムがそのまま歳とったよな柔らかさ。

23時になり談話タイムはお開きに。

たまたま翌日、朝ご飯もフムフムと向かいになり、話が弾む。

二人とも東京に帰る、その日
あたしは小布施観光で
フムフムはYH主催のそばツアーに参加。

YHを出発するとき、廊下でフムフムに遭ったので
「またいつかどこかで、」と言ってさよなら。
東京在住のフムフムと連絡先を交換しようとは思わなかった。

袖すり合うも多生の縁とは思いつつ
旅での出会いに続編は不要だというのが

旅人としての、あたしの試行錯誤ののちの結論だからだ。

YHを出た途端、雨が振り出したので
YHに預かってもらってる荷物から傘を出しにいくと
また軒先でフムフムに出会った。

「また会いましたね」と言って挨拶。

白い息を吐き出しながら
しばらく小布施の街を練り歩いた。

どこかにネタが落ちてないかと。

時間が経つほどに
フムフムとの会話が思い起こされた。

もしフムフムが運命のひとだったなら
あたしはそれを取りこぼしたのかと。

なぜあのとき
旅人のプライドなど取り出して
連絡先を聞かなかったのだろう。

後悔はどんどん雪だるま。
想いは募る。

でもまだチャンスはあった。
そばツアーが終わってフムフムがYHに戻ってくる時間に
YHの辺りをうろつけば遭遇の可能性が。

フムフムは17時の長野新幹線で帰ると言ってた。
15時くらいにYHに戻って預けていた荷物をピックアップすればいい。

もしもう一度逢えたならフムフムは運命のひとだ。
もし逢えなかったら・・・潔く諦めよう。

時間は14時。
少し早いので士気を高めるべく「ア・ラ・小布施」というカフェに入る。

隣りの隣りのケーキ屋さん「栗の木テラス」のケーキでお茶できる、
「隣のケーキセット」をオーダー。

「栗の木テラス」はいつも混んでいて待たされる。
上品なババァばかりであたしには落ちつかない。

それに比べ「ア・ラ・小布施」ではゆったりできる。

お皿を持って「栗の木テラス」に行き
超絶品「モンブラン」をのっけてもらう。

モンブランとカフェオレでひと息つきながら
ハガキと日記を書く。

14時半、あと30分かと思って
ふと顔を上げると

「!!!」

フムフムが、フムフムが、飛んであたしに入る夏の虫と言わんばかりに
「ア・ラ・小布施」の入口に立っていた。

やっぱり運命のひとだったんだ。
携帯を握り締めて入口までダッシュ。

「また会いましたね、連絡先教えてくださいよー」とストレート。

「俺もお茶してこうかな」とフムフム。

名前と連絡先を聞いた。
指輪はしてないけれど結婚してるかどうかは追々。

名前に「椋」という字が入ってるひとで

あたしが「鳩椋十のムクだ!」というと
フムフムが「椋鳩十ね」と突っ込んだ。

そろそろ長野電鉄に乗る時間が近づいていたので
「また東京で」と挨拶すると

フムフムの左手の袖口に数珠が見えた。

運命のひとは、運命のひとは数珠をしてた。
しかも簡単には見えないよに袖口の内側に。

運命のひとは何を信仰してるのだろう・・・
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こんな夜にはこんな映画「夜顔」

2007-12-30 19:54:00 | こんな夜にはこんな映画
「昼顔」に続いて「夜顔」。
思わせぶりなやりとり。

「昼顔」を見ないで
これを見たらもっとおもしろかったかも。
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こんな夜にはこんな映画「昼顔」

2007-12-30 19:10:52 | こんな夜にはこんな映画
愛してるから裏切る、というテーマの映画を見てみる。

40年後の「夜顔」とセットでなければ
きっと興味を持たなかった映画。

40年前の映画なのに新しく感じた。
セックスシーンなしなのに淫乱さを感じた。

妄想も現実もごっちゃになって
あたしの中のマゾヒズムが共鳴。

人生の気だるさには
フランス語の気だるい響きがよく似合う。
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こんな夜にはこんな読書「トニオ・クレーゲル」

2007-12-29 20:52:07 | こんな夜にはこんな読書
たまたま見つけたハイソなブログ、「半透明記録」

「けれども『トーニオ・クレーガー』、ぼくはこの小説をたいそう愛していた。
 生きることよりもこれの方がだいじに思われたことがあった。
 この小さな本が道づれであるなら死んでもいいとさえ思われた、
 むしろそうして早く死にたいと思った。」
 
こんな引用があってからというもの
あたしはずっと「トーニオ・クレーガー」が気になっていた。

ノリで読んでみた「夜と霧の隅で」の北杜夫はペンネームを
「トニオ・クレーゲル」にちなんでつけたと知って
あたしはより一層「トーニオ・クレーゲル」が気になっていた。

ということでとうとうトーマス・マンの「トニオ・クレーゲル」を読んでみる。

苦手な翻訳文学にしては読みやすかった。
そして道づれになって死にたいというよりはずっと浅いレベルで深く共感した。

似たよなテーマに感じた「キャッチャー・イン・ザ・ライ」より断然、苦しかったし、共感した。

心にひっかかった言葉。

「あれこれ考えたが、いざそれを口にする勇気は出そうになかった。
 事情は少しも変わってはいなかった。
 二人は自分を理解しないで、自分の言うことを、
 うとましそうに聞いているだけだろう。
 二人の言葉と自分の言葉とは違うのだから。」

もしフランス文学ではなくドイツ文学を専攻していたら
この作品で卒論を書いてみたかった。
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二舞

2007-12-28 23:40:46 | ハイファイ・ローファイ
前の職場でセクハラに遭ったとき
王様は、その後エピローグで島流しになった。

セクハラが蔓延ってる職場なんてそうそうないと思っていたというのに
今の職場の忘年会でまたセクハラに遭遇。

あたしは水曜のバドミントンの打ち納めに参加してから
職場の忘年会に2次会から合流した。

車だったのでアルコールなしだったのだけれど
素面なあたしがいけなかったのかもしれない。

社長と部長の間という特等席に座らされた。

初めていっしょに飲む社長はセクハラで有名だったけれど
噂に違わず新入社員の女の子を隣りに座らせて

「何カップなんだよ、お前は」と発言するに留まらず
彼女の乳を触ろうとしたり、スカート捲りを繰り返した。

あたしは何も言えず。
職場の女子社員はもう仕方が無いと諦めてる風潮。

よくよく考えると
どんなに優秀な社長だって
そんな最低限のやっちゃいけないことをやっちゃうようでは
ひとの上に立つ資格はないのでは。

というか隣りにいた部長も
あたしだってそれを止めないことがギルティで。

というかセクハラのない職場のほうが珍しいのか。
セクハラは有っても仕方ないことなのか。

などとさえ思えてきて。

それに逆らって
あたしは世直し奉行のよに、いい気になって
前の職場と同様に悪代官をしかるべき場所に訴えるべきなのだろうか。

それとも
もう社長が参加する飲み会に行かなければいいだけなのだろうか。

あたしは新入社員の女子にそれを「仕方が無い」などと片付けてほしくないのだ。
そんな非常識が罷り通るのはおかしいのだと知らせてあげたい。

これからも気持ちよく働くにはどうしたらいいのだろう。
こんなとき弥七が風車を投げてくれたなら。
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訣別

2007-12-28 23:14:01 | 大宮サンセット
24日に雲隠れした叔母の通夜、告別式。

あたしは当事者ではない他のいとこと受付、会計をしてたので
焼香のとき以外は葬儀会場の外にいた。

生前は1年に1回会うのも億劫だった叔母だけれど
今考えれば全ての叔父母8人の中で一番近しい存在だったかもしれない。

お棺に横たわってるのは叔母ではなく
叔母の仮面を被ったただの肉体という実感しかなく

お経の間、ずっと金勘定をしてた上に
最後のお別れのとき彼女の頬に触れることができなかった。

冷たいと感じることを無意識のどこかで拒絶してた。

火葬が終わって彼女の骨を箸で拾っても
彼女の死はまだ現実味を帯びてない。

まるで彼女がひょこっと現れて
「アキ男。ちゃん」と話しかけてくれそうだとさえ思う。

核家族だったあたしは
祖父母が亡くなったときもなんだか何の感情も涌いてこなかった。

叔母が亡くなったこと。
初めて亡くなってほしくないひとを亡くしたのかもしれない。

これを喪失と呼ぶのかもしれない。
気がつけば頬を涙が伝っていた。

叔母は灰。
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こんな夜にはこんな映画「ザ ストリップ」

2007-12-24 23:47:45 | こんな夜にはこんな映画
横浜黄金町の応援したくなるよな古くて、新しい映画館「ベティ」。

クリスマスイヴの夜、
ひとりで「ザ ストリップ」という映画を観る。

映画が始まった瞬間に自分の状況を再認識して
あまりのシュールさにドン引きして眩暈。

今夜のあたしよりシュールな映画。

5人の舞姫から判断すると
ストリップはAVのよに顔やおっぱいに重きを置くより
エンターテイメント色や表現力にそれを置いてるのかも、と。

ストリップ界のゴッドマザー、
現役最高齢の若尾光の乳を揉んでみたいと思ってしまった。

重力に虐げられていたとしても若尾のおっぱいが
5人の中では一番そそられた。

それにしても彼女たちの下手糞な演技や
空っぽな脳みそなんかに焦点をあてずに

ショーでの魅力を表現してほしかった。
肝心のショーのシーンは垂れ流しでグダグダ。

花電車のヨーコの国宝膣は必見。
彼女を追って旅してみたいと思う。

新しい世界が目の前に広がった。
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雲隠

2007-12-24 23:28:41 | 流れ星
叔母が急逝。
75歳。
さっきまで元気だったのに脳溢血でそのまま。

彼女が身罷ったとき
あたしと母はまだ始発の電車に乗っていて
西の空にそれはそれは大きな月が見えた。

霊安室に横たわった叔母のそばで糖尿病の叔父が、

「彼女のために一日でも長く生きようと思った。
 でももうどうでもよくなってしまった。
 そばにいきたいよ。」と。

18歳から寄り添って60年近く、
色褪せない愛ってあったんだな。
こんなところに。

美容師だった叔母はいつもきれいにしていたけれど
もう動かない叔母は素っぴんで、別人だった。

そして美しい肌をしてた。

彼女は努力して美しくしてたのだと知った。
死に化粧されて、いつもの叔母になった。

どうか安らかに、安らかに。
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96

2007-12-23 22:08:48 | エ(ア)ロダンサー
昨年10月末に始めた、エ(ア)ロ。

やり過ぎたせいか、右足裏が痛くなり
件のカイロプラクターにエ(ア)ロかバドミントンか
足に負担がかからぬよにどちらかは控えてくださいと言われてから
エ(ア)ロをやめていた。

けれどエ(ア)ロを止めてから
身体は重くなってく一方で
またバドミントンの動きも悪くなったので再開してみる。

96回目のエ(ア)ロはXmasイブイブエアロ。
「クリスマスっぽい服装大歓迎です!!」とあったので
YONEXの赤Tシャツに赤短パン。

集まったひとの服装は赤が目立つ。
サンタの帽子を被るおばさんもチラホラ。

なぜかチャイナドレス着てる男性や全身トナカイのひとまで。
大好きなインストラクターは全身ツリーを被って登場。

グレープバインのあとバッククロスで東MAXをやりながら
インストラクターが「メリー」と叫んで
全員で「クリスマス!」と叫ぶ大興奮。

今年中に100回達成なるか。
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