旅する小林亜星

小林亜星情報満載

2006-12-31 13:07:49 | 謝々!
ライブドアショック余波でしこってしまった母の代打として
父とともに伯母の家に年末の挨拶に行くことになった。
彼女の家に行くのは2年ぶりだ。

父と二人で出かけるなんて10年ぶりだろうか。
車の中の沈黙を想像して気が重くなる。

伯母の家の2階には14畳ほどのカラオケルームがあり
そこで伯父と父と3人でカラオケ。

2年前には親戚の家で歌うべき唄としては選曲に失敗したため
今回は慎重にならざるを得ない。

途中からいとこ夫婦が参戦。
ライブドアショック余波の張本人従兄Sの兄にあたるひとだ。
おそらく件のいざこざは知らされてないと思われ。

いとこ嫁は46歳でまだまだきれいなひとだった。

あたしがまだ小学生のころに結婚したので
すごく年上な気がして今までまともに話したことがなかったけれど
22歳と20歳の娘がいるとは思えないほど若いひとだった。

いとこの嫁というよりは
一度いとこと離婚して再婚したという苦境を乗り越えてきた、
彼女というひとそのものともっと話したいと思った。

カラオケもそこそこに
居間に移動してセロのマジックビデオを全員で鑑賞。
あまり興味もないのに感嘆の声を浴びせる。

いとこ夫婦の娘2人も合流してとんでんで8人会食。

何でも好きなものをと伯母が言ったものの
2年前は遠慮が出て1000円以内のものを注文したら
いとこ一家は1500円超えを堂々と注文してたので
今回はあたしも1300円程度のものをチョイス。

安すぎず高すぎず無難なプライスかと。

帰り際いとこ嫁に
「順番から行くと次はあっこちゃんだね」とプレッシャー。

伯母からも
「今回は朗報が聞けると思ってたのに」と追い討ち。

願わくば22歳のいとこの娘の結婚式には既婚として参加したいところ。

帰り道の車、父と向き合う。

彼が高校生のころ
同居してた兄嫁と彼の母との嫁姑戦争勃発で
彼は初めて気を遣うことを覚えたいう。

4人兄弟の末っ子でかわいがられてきた彼は
家族や兄弟、甥っ子、甥っ子の家族をすごく大切にしてる。

彼があたしの母もあたしも大切に思ってることがダイレクトに伝わってきて
あたしは改めて彼の娘に生まれてよかったと思った。

而立を目前にして初めて
家族や血のつながりを尊いと思えるよになった。
それはきっと父のおかげだ。
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逢瀬

2006-12-30 10:01:14 | 
9年前に生まれて初めて
一生分愛したひとは
いつも4時間先にいる。

仕事納めの朝に
いつものよに眠気覚ましにメールをチェックしてると
何年かぶりにそのひとがオンラインなのを見つけてメッセージを送ってみる。

「久しぶり」
「元気だった?」
「最近どう?」
「人生はどう?」

という挨拶を交わしたあと

「そろそろ会社に行かないと」と切り出すと
「もう少し話したいよ」と4時間先のひと。

「じゃぁ、明日の同じ時間ここで会うのはどう?」
と韓流ドラマのよに提案してさよならした。

今朝早起きして
あたしはパソコンの前で暖かい牛乳を飲みながら
4時間先のひとを待ったけれど
結局待ちぼうけに終わった。

今朝会えてたとしても
メッセンジャーでは通り過ぎてきた時間の溝は埋められずに
最近見た映画の話とかをして終わるのが落ちなのはわかっている。

「あなたの愛し方がわからなくなった」という
あたしの言葉を鵜呑みにした4時間先のひとが

もう結婚してしまったのは拭えない事実で
あたしと4時間先のひとがずっと友達なのも事実で

それでもときどき無性に会いたくなって
その9年を棚卸ししたくなるんだな。
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下見

2006-12-29 01:50:54 | アパート
こんな夜にはこんな読書「働くということ」を読むきっかけになったTと
初めてデートした人形町の「山葵」に
そのひとの仕事納めの日にそのひとと赴く。

当時23歳だったあたしはもう29歳で
そのときのTの年齢を超えてしまった。

隣のそのひとは
あたしの回想などおかまいなしにひれ酒をすすってる。

クリスマスイヴには不透明な甘い時間を過ごして

年の瀬の今日にはあまり言葉を交わさず
いっしょにいる時間を楽しめた気がする。

菊子という白子焼きが舌にまとわりつく。
あたしはそのひとのが舌にまとわりつく感覚を想像して目を細める。

今日、そのひとという存在はまだ隣にいる。
まだ。
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美容師の文字列

2006-12-27 18:14:04 | 美容師
美容師のmixiにへこたれメッセージを送ってしまったあたしに
美容師から電話。

たまたま映画を見たら
撮影場所が美容師の故郷だったので
それを伝えると
どうやら監督もプロデューサーも知り合いらしい。

そんなどうでもいい世間話のあと
突然美容師が携帯のメールアドレスを教えてくれた。

電話ができるよになるのに3ヶ月。
ラブレターを出せるよになるのに1年2ヶ月。
そして携帯のメールアドレスを教えてもらうのに2年2ヶ月。

セックスにたどり着くにはあとどのくらいかかるのだろう。

初めて美容師に送ったメールは
あたしの亀甲縛りの画像。
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さみしんぼナイター

2006-12-27 01:05:07 | 大宮サンセット
せっかくのクリスマスには
今シーズン3回目のプレゼント交換500円を企画して
さみしんぼ女子3人で新橋の「坐・和民」の個室予約。

予定が入るかもしれないからと最後まで
25日の開催に同意しなかった彼女も
結局誰にも誘われず
さみしんぼナイター無事決行。

3人で飲むのは初めてだけれど
可笑しくないときには笑わなくていい関係は
いつの間にできたのだろう、
いや元来そこにあったと気づいた。

彼女たちは毎日闘っていて
それでも「あたし、がんばってる」と言わない彼女たちは
働きマン並にかっこいいと思った。

そしてのほほんと生きてるあたしは恵まれてると思った。

クリスマスに恋愛より仕事の話してるくらいだから
クリスマスに男の存在が欠落してるのだろうか。

いつも元気を分けてくれる笑顔な彼女が
実はたくさんの苦渋を飲んでいて

胃を通り越して
小腸が出てくるんじゃないかってくらいの反吐を吐き出したのに
それは何故か愚痴には聞こえなくてさっぱりしてるのは
彼女がいろんな修羅場を乗り越えてきたからだろう。

あたしが買ってきたひと粒220円のGODIVAのハート型チョコレートが
彼女を甘く包みますよに。
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2006-12-26 23:46:00 | 初恋クレージー
そのひとのうちの台所にある本棚にアルバム発見。
小さいころから社会人の走りまでの写真に生解説付き。

今はいつも笑ってるそのひとが
小さいころは物憂げな顔をときどきしてる。

今はきっとあたしには見せてくれない屈託のない笑顔というやつを
小さいころのそのひとはカメラに惜しげもなく与える。

アラーキーでもこれほどの笑みの瞬間を捕らえることはできないだろう。
それはきっと愛だから。

そのひとが通り過ぎてきた一瞬一瞬の切れ端を
あたしはそろりそろりと撫ぜる。

不細工に写ってる顔も
奇跡的にかわいく写ってる顔も
好きというフィルターを通すとどれも愛おしい。

痘痕も靨。
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2006-12-26 23:24:43 | 青春生き残りゲーム
せっかくのクリスマスイヴには
500円でプレゼント交換しようと提案すると
ゼロをひとつ増やそうという切り替えしがあったので採用。

ひとに何をあげようかと悩むことほど
エキサイティングな憂いはない。

家の中のものをもっと減らしたいという、
そのひとの邪魔にならぬよに
そのひとが自分では買わなそうで
いつか消えてなくなるものを列挙。

市民農園
プレー専用めがね
舞茸育成キット
アグラオネマ
発砲ウレタン製ひざまくら
年末ジャンボ
スケベ椅子

価格と相談して結局あげたのは
超高級舞茸と超高級コンドーム。

高級な味はわかってもらえたものの
高級な感覚はわかってもらえなかった模様。

そのひとはそのひとの動く分身をくれた。
そのひとの分身はそのひとより有能だけれど
あたしはそのひとの分身よりそのひとのが若干好き。
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新妻風味

2006-12-26 23:03:52 | 恋のうた
クリスマスイヴには
台所で
シャンパンとキムチ鍋。

大分酔っ払った目の前のそのひとが
戸棚からエプロンを取り出してあたしに手渡す。

「こんな経験なかなかできないよ」の「経験」という言葉に
あたしの脳より身体が反応。

洗面所でエプロンに着替える。

たいして目方もない乳房にのっかってる乳首が
うっかりはみ出ないよにエプロンを上に引っ張る。

今度は陰毛がはみ出ないよに下に引っ張る。
どう頑張っても隠れない尻の膨らみ。

元の役割を放棄した緑色のエプロンは
もはやあたしの身体を隠すことも許されず。

至近距離で見つめられると幸せで身体が湿る。
椅子の上で腰がぜんまい仕掛けになる。

ひとつひとつ刺激的な甘美を享受する度に
あたしはだんだん恐くなる。

恐くて恐くて
安らぎより刺激がほしいのに
刺激より安らぎがほしくなる。

求めれば限がない刺激より
いつまでもそこにある安らぎがほしくなる。
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攻守

2006-12-23 23:05:30 | ミーコとギター
「おつ。
 今日のアド街ックは町田すね。」

「そ~なの?
 ほら、うちテレビ壊れてて見れないからさぁ
 つ~か、暇っぽいな」

「あ・・・テレビないこと忘れてた。」

「明日、アド街ックの内容聞きに行くから
 俺の分まで見といて~」

「あ、町田興味ないから見てなかった・・・ウヒヒ。」

「なんだぁ、残念。
 これから、晩飯の食材買いに町田に行ってくるであります」

ストレート勝負でくれば
明日のランチくらいつきあってあげたのに。
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感情免疫不全症候群

2006-12-23 22:58:07 | 青春生き残りゲーム
10月に押入れを見せてくれたひとからメール。

>いまさら、だけど、「また会いましょう」
>あの日、わずか数十分だたけど楽しかったです。

自分という人間に自信を失くし
感情免疫不全症候群だったあたしには

そのメールがダイレクトに心の中に感染して
メールを2度読み返してから
しばらく涙を流した。
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