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…漁師アトムの航跡… ~ある沖乗り漁師の綴記~

【12航海目】!

2015年10月05日 | モバイル
3日朝5時・気仙沼出港北上!

前航海の衛星水温図ではロシア海区、東側の冷海水域から伸びる低水温域が

ついにロシアの領海ラインを越えて、日本の領海内へと張り出して来ている…。

しかし、東北の太平洋岸からは、かなり東・沖合の公海に程近い…!

襟裳岬の沿岸にも、ロシア海区から低海水の分枝が伸びて来ている。

襟裳岬の東南東に小さな低水温域の渦が表れている…

その低水温域が時化後の衛星水温図では拡がりを見せた…。

北上中の僚船と2隻でコース変更、襟裳岬の東南東を調査する選択をしたようだ…

16時S/B。

調査海区まではあと3時間程も、僚船と並び日没から調査開始!

ライトの探照先に、ポツポツとサンマが跳ねる…!

サンマは確実に南下して来ている!

しかし、灯付きが悪いようだ…

19時薄群れを1回操業。

付近にはサンマが見えるも、灯付きが悪い為、更に東へ…。

21時過ぎ、暗い水平線から月が見え始めた頃、サンマの灯付きが良くなった!

クジラが船底から右舷の漁灯下に浮き上がった…!

驚き半分、クジラもサンマを追っての南下回遊・狩りを続けている。

ホエールウオッチングを楽しみながら数回操業も、反転西へ…

後を航走してきた2隻の僚船が纏まった漁獲をしたらしい…

我々が1回操業したが、灯付きが悪かったポイントだ…

僚船3隻と並び、更に遅れて来た1隻の僚船が加わり、

5隻で付近を調査・操業を繰り返したが、南下第一陣の割には群れが大きくなく、

サンマの群遊は少ないようだ…。

纏まった漁獲のあった僚船2隻は、夜が明けて帰途

本船と僚船2隻は夜明けから沖よりに航走し、漂泊。

4日16時S/B。

日没からサンマは見えず、調査範囲を拡げた…!

…南下第一陣のサンマは、ある程度の条件が揃わないと、漁獲が難しい…。

前夜のように、跳ねるサンマは見えない…

北側からライトの光が近づいて来ている…

北海道籍の3隻の小型船だった…。

…どうやら、襟裳岬沿岸の低海水には、サンマが見えないようだ…。

大小6隻のサンマ漁船が付近を調査、操業も漁は低調に終わり、

台風を警戒し、夜明けより帰途航走女川向け!



5日・22時頃の入港予定。