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…漁師アトムの航跡… ~ある沖乗り漁師の綴記~

回顧記 19話 「独航船Ⅰ」!

2006年03月19日 | 船上回顧記

知人2人に連れられ、釧路空港に降りました。

初めて乗った飛行機内では、独航船への不安が

頭から離れず、緊張していましたが、釧路から根室に

向かう車内では窓越しに見える北海道の雄大な景色が

緊張感を解いてくれました!

いよいよ根室、花咲港着!!!

「独航船」は船体がオレンジ色のペンキで塗られていて

独特なイメージがあり、港にオレンジ色の船が

並んでいる風景には威圧感を感じました!

我々が乗船する船は、花咲港ではなく

落石岬の方にいると聞き、落石岬に向かいました。

小さな漁港に数隻、オレンジ色の船体を見つけました

落石港は北の漁村という感じで、そこにオレンジ色の

船が係留されているのがアンバランスに見え

不思議な感じがしました!

「第61幸福丸」我々が乗船する船を見つけ

そこで船主や漁労長、他の乗組員と対面し、

その日から「独航船」の出漁準備作業が始まりました!

日昼の作業を終えると夜は昆布盛という地名の

船主宅で食事、我々を含め各地から集まった乗組員は

浜辺の小高い丘に立てられた「番屋」で

夜を過ごしたが、この番屋での時間が楽しかった!

番屋内では各地の方言が飛び交い、落石の

定置網で働く方々が「花咲がに」やホッキ貝の

差し入れを持って来てくれたりと、にぎやかだった。

船での作業と番屋での日々は出港までの十日程続き、

独航船に乗船する不安は、乗組員との交流で

いつの間にか忘れていました!