4月18日。久し振りで京王堀之内駅~せせらぎ緑道~長池公園を歩きました。
せせらぎ緑道では終盤のミツガシワ(三槲)が少しですが咲いていました。ミツガシワ科・属の一属一種の多年草で氷河期の生き残りといわれ寒冷地に分布するが一部京都の深泥池などにも自生する。ここでは多摩ニュータウンの公園整備の際に植栽されたものでしょう。
クゲヌマラン(鵠沼蘭)が咲いていました。長沼公園にも多く咲いており、この辺りには多いようです。ラン科キンラン属の多年草で神奈川県の鵠沼で発見されたため名付けられた。ギンランとそっくりですが、花弁の後ろに突き出る距の痕跡が残るのみで、ギンランにははっきり距が見られるという違いがあります。
せせらぎ緑道のクゲヌマラン
長池公園のクゲヌマラン
小宮公園に入ると
姿池脇の斜面の草地にヤセウツボ(痩靫)が沢山出始めていました。ハマウツボ科・属の寄生植物で地中海沿岸原産の帰化植物。マメ科キク科などの植物、特にシロツメクサ等に寄生する。
自然館近辺には
先ほどのクゲヌマランやエビネランそれにコバノタツナミが咲いています。
コバノタツナミ(小葉の立浪):シソ科タツナミソウ属の多年草。タツナミソウの変種で茎、葉柄、葉裏などにビロード上の短毛が密生する。
自然館で保護されているシロバナハンショウヅル(白花半鐘蔓)も花を付けていました。前に南高尾で自生していたのですが今年行ってみると刈り取られて無くなっていたものです。ハンショウヅルと同じ仲間なのですが、花の形が全く異なります。ハンショウヅルと同じように白い毛が付いた果実が出来るのか見てみたい。
ハンショウヅル(半鐘蔓)が中央園路脇の金網で咲いていたので続いて挙げておきます。キンポウゲ科センニンソウ属のつる性落葉性低木で下向きに咲く花の形を半鐘に例えて名付けられた。
その隣に花の形が面白いオオバウマノスズクサ(大葉馬の鈴草)が咲いていました。ウマノスズクサ科・属のつる性多年草で花の形がトランペットに似ていて面白い。果実が昔馬に付けた鈴に似ているため。ウマノスズクサ同様蝶のジャコウアゲハの幼虫の食草になる。
キンランはあちこちで咲いていましたが特に中央園路の南斜面に群生していました。
ながいけの道では
エビネが群生して咲いています。
またコバノガマズミや、ミツバウツギも咲いていました。
コバノガマズミ(小葉の莢蒾):スイカズラ科ガマズミ属の落葉低木。
外周緑地で
小さなヒメハギ(姫萩)が1株見つかりました。ヒメハギ科・属の常緑多年草で名前の通り小さくて長さ10~30cmぐらいにしかなりません。花も面白い形なので構造を記しておきました。
スミレが何種類か咲いていました。
アリアケスミレ(有明菫):一番多く咲いていました。
ツボスミレ(坪菫、ニョイスミレ):多く咲いていました。
タチツボスミレ(立坪菫):1株しか見当たりませんでした。
長池公園のスタッフブログで紹介されていたミドリタチツボスミレ(緑立坪菫)も見つかりました。タチツボスミレが先祖返りしたものといわれ、基本的に花は上向きに咲き歪になることが多く、花弁の色が葉化して緑色になるものが多い。同様のものがニリンソウにもあり、ミドリニリンソウと呼ばれています。
最後にJR片倉駅でイソヒヨドリの雄に出会いました。
以上