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八王子市のお散歩日記

自然豊かな八王子市内をお散歩しながら植物・昆虫・野鳥等を日記で綴る

2024年 浅川~小宮公園:ママコノシリヌグイ、ツクバトリカブト等

2024-10-21 11:06:52 | 花と昆虫

10月20日。今日は浅川経由で小宮公園を訪れました。

浅川では河原や土手一面にコセンダングサ(小栴檀草:キク科の1年草)やアレチウリが咲き乱れ多く昆虫を呼び寄せていました。

アレチウリ(荒地瓜):ウリ科のつる性1年草で北アメリカ原産の帰化植物。駆除すべき特定外来生物に指定されている。花も地味な黄白色をしているが昆虫の蜜源になっているようです。

 

他にはキクイモやシャクチリソバも咲いていました。

キクイモ(菊芋):キク科の多年草で北アメリカ原産の帰化植物。幕末の頃に移入され第2次世界大戦の戦時中は加工用、飼料用に栽培されたが今は野生化して残っている。

 

シャクチリソバ(赤地利蕎麦):タデ科ソバ属の多年草で北インドから中国原産の帰化植物。小石川植物園で植栽され薬用として利用されるが、各地で野生化している。遠くにあったので花を大きく撮影できませんでしたが小山内裏公園や柚木地区等各地でも見られます。

 

また、片倉城跡公園では見られなかったママコノシリヌグイ(継子の尻拭い:タデ科の1年草)も咲いていました。アキノウナギツカミに似ていますが、もっと棘がきつく葉は茎を抱いていません。それにしてもひどい名前をつけたものですね。

  

野鳥は鷺の3種類、コサギ、ダイサギそれにアオサギがいただけでした。

 

小宮公園に入ると

オヤマボクチ(雄山火口)が一株咲いていました。もっと多くあったと思うのですが。キク科ヤマボクチ属の多年草で山菜として「ヤマゴボウ」と呼ばれる。名前は葉の裏の白い毛が火を起こす際の「火口(ほぐち)として使用されたことによる。

 

くぬぎ平では思いがけずヤマトラノオ(山虎の尾)がまだ咲いていましたが、青色も濃くなり一層綺麗になっていました。オオバコ科クワガタソウ属の多年草で花期は8~9月。

 

すぐ傍の道にクルマアザミ(車薊)の蕾がありました。種名はノハラアザミ(野原薊)であり、ノハラアザミの形態的な変化で種名とはなっていません。名前は頭花の下部に苞葉が大きくなって車状になって取り巻くためです。高尾の一丁平で見たことがありますが、長池公園にもあるようです。

サルトリイバラ(猿取茨:サルトリイバラ科・属の落葉つる性半低木)の果実が色付き始めていました。

オクラ(朮)の花は終わっていて果実になっていました。

みずき平ではツクバトリカブト(筑波鳥兜)が満開でした。ひよどり沢にはもっと多く生えているはずなのですが通行止めで行けなかったのが残念です。キンポウゲ科トリカブト属の疑似1年草で有名な毒草。ヤマトリカブトの亜種群の一つ。私には残念ながらヤマトリカブトと区別できません。

 

ここでもタイアザミが咲いておりホシホウジャクが吸蜜していました。

ヒメクロホウジャク(姫黒鳳雀蛾)も吸蜜していました。

ひよどり沢に咲いていたツリフネソウはナメラツリフネソウ(滑ら釣舟草)でした。花軸の下部に毛がありません。

  

ひよどり山の林縁でツルウメモドキ(蔓梅擬き)の果実が出来ていました。ニシキギ科ツルウメモドキ属の落葉つる性木本で花期は5~6月。この果実は蒴果で淡黄色または淡橙色に熟すと3裂して橙赤色の仮種皮に包まれた種子を出します。種子はまだ出ていませんが枯木の中で良く目立ちます。

なお、ユーカリの蕾は出来ていましたが、ガガイモの果実が今年は見つかりません。どこかで見つけたいものです。

帰り道の北野町の広い道路の街路樹であるエンジュ(槐:マメ科エンジュ属の落葉高木で中国原産)に果実が鈴生りでした。

 

以上

 


2024年 長沼公園:コシオガマ(小塩竃):ヒメキンミズヒキ(姫金水引)等

2024-10-18 09:38:46 | 花と昆虫

10月17日。久し振りで長沼公園へ行ってきました。

丁度コシオガマ(小塩竃:ハマウツボ科の半寄生1年草)が咲いていました。名前はハマウツボ科シオガマギク属のシオガマギクに似ているが、それよりも全体的に小さく花も小型であるため。根が他の植物の根に寄生して水・養分を吸収するが、寄生しなくても生育できる。可愛い花なので毎年見たくなる花です。南高尾、奥高尾や小山内裏公園でも見られる。

  

水辺では

ツリフネソウ(釣舟草:ツリフネソウ科の1年草)が沢山咲いていました。この花には蛾のホウジャクの仲間がホバリングしながら吸蜜します。なお、御覧の通り花軸の下部に毛が生えています。この短毛がないものをナメラツリフネソウ(滑ら釣舟草)といいます。

 

次の写真の花は花軸の下部に疎らな短毛が生えていますがナメラツリフネソウといってもいいのではないかと思います?皆さんも探してみると面白いでしょう。

 

野猿の尾根では

ツルニンジンはもう遅かったようで見つかりませんでしたが、ヒメキンミズヒキ(姫金水引:バラ科の多年草)が沢山咲いていました。よく似たキンミズヒキの葉は5~9枚の小葉からなるが、ヒメキンミズヒキの葉は3枚の大きな小葉とすぐ下の小さな2枚の小葉からなる。また、花弁はキンミズヒキに比べて細い。

  

ハダカホオズキ(裸酸漿:ナス科の多年草)は花が終わり果実が色付き始めていました。

キリギリス科でクサキリの仲間ヒサゴクサキリが飛び出してきました。背面の黒い模様がヒサゴ(瓢箪)の形に似ているため。夜間にジッ、ジッ、ジッと鳴く。

山麓では

セイタカアワダチソウにキタテハが吸蜜していました。

コスモスにツマグロヒョウモンの雌が吸蜜していました。

果実では

山麓にスズメウリ

林間にコバノガマズミとゴンズイ

 

ネジキ(ツツジ科の落葉低木~小高木)の果実は下向きに出来ていますが花の時は上向きに咲きます。花をご参考に挙げておきました。

 

まだ早いと思うのですが紅葉・黄葉も始まっています。

シラキ:トウダイグサ科の落葉小高木で花期は5~7月。

ハゼノキ(櫨の木:ウルシ科の落葉高木)はどういう訳か3枚だけ。

人家の植木のカツラ(桂:カツラ科の落葉高木)

帰り道の白山神社では

蛾が4種類いました。

ツマトビシロエダシャク:シャクガ科エダシャク亜科で開張28~36mm。幼虫はスイカズラ科の葉を食べる。

ウコンカギバ:カギバガ科・亜科で開張35~40mm。幼虫はブナ科の葉を食べ、灯火に飛んでくる。

ウスキツバメエダシャク:シャクガ科エダシャク亜科で開張36~59mm。幼虫はクヌギ、エノキ等の葉を食べ、灯火に飛んでくる。蝶のように綺麗な蛾です。

タバコガ:ヤガ科タバコガ亜科で開張35mm。幼虫はナスカの野菜の害虫で、日中花に吸蜜する。

道端にコマツナギ(駒繋:マメ科の落葉小低木)が咲き始めていました。枝が強く馬も繋げるというため名付けられた。

公園のアキニレ(ニレ科の落葉高木で花期は9月)は花を見逃しましたが、果実が出来ていました。

以上


2024年 片倉城跡公園近辺:秋の花と昆虫達

2024-10-13 16:43:37 | 花と昆虫

10月12~13日。8月10日以来久し振りでのお散歩です。8月10日にナンバンギセルを探してすこし薮に入ったためか、毒蛾にかぶれて酷いことになったためお散歩を休んでいました。12日に再開しましたがこの間に随分季節が進んでしまいました。すっかり秋模様です。

片倉城跡公園では前回咲き始めていたナンバンギセルはまだ咲いていました。

湿地ではミゾソバとその仲間達、タイアザミが満開です。

満開のタイアザミ(大薊。キク科の多年草)

タイアザミはハナアブや蛾の仲間だの多くの昆虫を引き寄せています。

ホソヒラタアブ:ハナアブの仲間でホバリングしながら花から花へと飛び回ります。

ホシホウジャク:スズメガ科ホウジャク亜科の開張40~50mmの蛾でホバリングしながら長い口吻で吸蜜する。日中からタイアザミやツリフネソウなどに吸蜜する。

湿地では他にミゾソバの仲間達が咲き誇っています。

ミゾソバ(溝蕎麦。タデ科の1年草);この花にもヒメウラナミジャノメ(下段左)やウラナミシジミ(下段右)や虻などが吸蜜していました。

ミゾソバには他にもイチモンジセセリやヤマトシジミも来ていました。最近の都市部ではスズメやこのイチモンジセセリの数が減少しているとのことですが、片倉城跡公園近辺ではまだまだ多く見られます。

 

白花のミゾソバも沢山咲いていました。

他にもヤノネグサ(矢の根草。タデ科の1年草。上段)やアキノウナギツカミ(秋の鰻掴。タデ科のつる性1年草。下段)が咲いています。花や葉の形で両者は区別できます。アキノウナギツカミの茎には名前のいわれとなった小さな逆棘があり、葉は茎を抱いています。花が開いているのが見つかりませんでした。

サクラタデ(桜蓼。タデ科の多年草)も咲いています。この花は桜の花に似てなかなか綺麗な花です。

ホソバアキノノゲシ(細葉秋の野芥子。キク科の1~越年草)も果実と共に花もつけていました。

珍しい所ではアカバナ(赤花。アカバナ科の多年草)も咲いていましたが、花は終盤なのか棒状の果実もつけていました。この花は中山地区で沢山咲いていましたが、ここでは初めて見ました。

 

ウシノシッペイ(牛の竹篦。イネ科の多年草)は果実になっていました。見難くてごめんなさい。

スズメウリ(雀瓜。ウリ科のつる性1年草)が一輪だけ咲き残っており果実は沢山出来ていました。

 

湿地以外では

アイノコセンダングサ(合の小栴檀草。キク科の1年草)が咲いており、チャバネセセリが吸蜜していました。

林下にアズマヤマアザミ(東山薊。キク科の多年草)が咲き、イチモンジセセリが吸蜜しその下方にセスジツユムシ(背筋露虫。ツユムシ科のバッタ。夜にチッ、チッ、チチチチ、ジーチョと鳴きます)が止まっています。

セイタカアワダチソウ(背高泡立草。キク科の多年草で帰化植物)も満開でツマグロヒョウモン(褄黒豹紋。南方系のヒョウモンチョウで幼虫はスミレの仲間を食する)が吸蜜していました。

 

林下でタカオヒゴタイ(高尾平江帯。キク科の多年草で高尾山で発見された)もまだ咲いていました。

林下でもタデ科の多年草であるミズヒキ(水引)が小さな花を咲かせていました。この花は白色とピンク色が半々になっているのが面白い。大分拡大しました。

林縁で

ナンテンハギ(南天萩。マメ科の多年草。)が咲いていました。よく似たミヤマタニワタシは花柄が短く葉の縁が波打つ。

ヤブマメ(藪豆。マメ科のつる性1年草)が咲き秋の蝶新鮮なウラナミシジミが吸蜜していました。

  

アオツヅラフジの果実が色付き始めていました。

 

トキワサンザシ(ピラカンサス)の果実も真っ赤に熟しています。

本丸広場で蛾が草叢から飛び立ちすぐ止まりました。よく見るとウンモンクチバです。ヤガ科シタバガ亜科の蛾で大きさは開張40~47mm。

片倉つどいの森公園では

ガマズミの果実が真赤です。

花壇では種々の蝶や蛾が吸蜜していました。

モンキチョウ。花はマリーゴールド。

ツマグロヒョウモンの雌とマリーゴールド

タバコガ:ヤガ科タバコガ亜科の蛾で開張35mm。ナス科の植物の害虫。花はマリーゴールド。

ツマグロヒョウモンの雄とキバナコスモス

シロオビノメイガ(ツトガ科ノメイガ亜科で開張21~24mm。)。花はミセバヤでしょうか?

シロオビノメイガと花はクササンタンカでしょうか?

湯殿川沿いに出ると

終盤のヒガンバナが咲いていました。

刈り終わった田圃では名残のオモダカ(面高)が一株咲いていました。

ススキが花穂を出しています。

マルバルコウ(丸葉縷紅)が沢山咲いています。

 

オオニシキソウ(大錦草。トウダイグサ科の1年草)もあちこちで小さな花を咲かせていました。

帰り道で

ウラギンシジミの雄(表翅が赤い)が盛んに縄張り争いをして他のウラギンシジミを追いかけていました。

その傍に

ヒヨドリジョウゴが咲きタラノキに果実が出来ていました。タラノキは新芽が誰かに採られた後、他の芽が出て開花・結実したものです。

 

以上


2024年 片倉城跡公園:ナンバンギセル(南蛮煙管)、小さな花達等

2024-08-10 14:37:12 | 花と昆虫

今日も暑いが片倉城跡公園を散策です。

まだ早いかと思いましたがナンバンギセルが咲いていないか見に行きました。なんと、沢山咲いていました。今年は咲きだすのが早いように思います。

ナンバンギセル(南蛮煙管):ハマウツボ科の1年生寄生植物。イネ科の単子葉植物(ススキ等)に寄生し、花の姿が煙管に似ている。

 

他にはコケオトギリを始め小さな花達が咲いていました。

ヌスビトハギ(盗人萩):マメ科の多年草で花の大きさは3~4mm。園内の道を覆うように繁茂して沢山咲いていました。

 

キツネノマゴ(狐の孫):キツネノマゴ科の1年草。花の大きさは5mmぐらいで、孫の由来は不明。これもあちこちで多く咲いています。

 

ウリクサ(瓜草):アゼナ科の1年草。果実が瓜類の果実に似ているため名付けられた。花は幅が5mmぐらいと小さい。

 

すぐ傍にトキンソウ(吐金草):キク科の1年草。頭花は直径3mmぐらいで、一つ一つの花は1mmにも満たない。頭花の中央に両性花が数個ありその周りに雌花が多数ある。蕾は見つかったのですが黄色く咲いた花は見つからなかったので改めて探してみます。

ウリクサとトキンソウの大きさ比べ

トキンソウの頭花と茶色いのは蕾です。黄色く見える花は見つからなかったので改めて探してみます。

帰り道の公園でタラノキが咲いていました。最初に出た新芽は摘み取られたのですが、その後葉が出て花も咲きました。

 

雄性期の花

写りが悪いですが雌性期の花

果実が出来ていたのは

トチノキ(栃ノ木)

ミツバアケビ(三つ葉木通)

アカメガシワ(赤芽柏)

シオデ(牛尾菜)

クサレダマ(草連玉)

普通水辺にいるオオシオカラトンボの雌がどういう訳か林下のあちこちにいました。

ヤガ科ケンモンヤガ亜科のシロシタケンモンがいました。幼虫はケヤキ等ニレ科の木の葉を食べる。開張60mmぐらいの大型のケンモンガ。

以上

 


2024年 小宮公園:オオセイボウ(大青蜂)、キマダラコヤガ(黄斑小夜蛾)等

2024-08-08 17:19:13 | 花と昆虫

小宮公園を散策です。オオセイボウという綺麗な蜂が小宮公園のオミナエシの花に来るというので見に行きました。

最初は1匹しかいなかったのですが、30分ぐらいすると数匹来てくれ十分に撮影できました。 見た目はそんなに綺麗とは思わなかったのですが、写真にするとその綺麗さは見事です。

オオセイボウ(大青蜂):セイボウ科の蜂の仲間で大きさは12~20mmぐらいで思ったより小さかった。金青緑色の綺麗な蜂でスズバチやトックリバチに寄生する寄生バチ。毒はないようですが触らない方が無難です。

  

オミナエシには他にも種々の昆虫が吸蜜に来ていていました。各種の虻や蜂、ヒメアカタテハそれにコヤガの1種キマダラコヤガです。

キマダラコヤガ(黄斑小夜蛾):ヤガ科コヤガ亜科の蛾で開張25~26mmぐらいで幼虫の食草はヒルガオの仲間と思われる。日中に飛び花に訪れる。草地が少なくなり全国的に個体数が減少しているようで京都府ではレッドデータブックに記載されている。私も2010年に片倉つどいの森公園で一度見ただけです。

キンバエも来ていました。このハエも綺麗な色をしています。

草原で

ガガイモが花盛りでした。

 

この花にヒメジュウジナガカメムシ(姫十字長亀虫)とコアオハナムグリ(小青花潜)が吸蜜していました。

ヒメジュウジナガカメムシ:マダラナガカメムシ科のカメムシでガガイモ科の植物に付く。ジュウジナガカメムシとよく似ているが背中の模様から本種としました。

近くにマキエハギ(蒔絵萩)が咲いていました。片倉城跡公園近くではまだ咲いていません。

 

ひよどり沢では

ツルニンジン(蔓人参)が一輪だけ咲いていました。キキョウ科のつる性多年草で別名ジイソブ。蕾が多くあるのでこれからどんどん咲くでしょう。

 

近くにスケバハゴロモ(透翅羽衣)が止まっていました。ハゴロモ科の昆虫で開張20mm弱。名前の通り透明な翅が特徴。

ミズタマソウ(水玉草)が沢山あり花と果実を付けていました。アカバナ科の多年草で果実に鉤状の毛が密生し水玉のように見える。

  

かわせみの小道に

ツリガネニンジン(釣鐘人参)が1株だけ咲いていました。キキョウ科の多年草でソバナとよく似る。ソバナはまばらに花を付けるが、ツリガネニンジンの花は輪生する。

ウバユリが沢山咲いていますが、コバギボウシも多く咲いていました。

 

クサギも満開です。

 

近くの道の縁にヤマトラノオ(山虎の尾)とアメリカホドイモがまだ咲いていました。

ヤマトラノオ

アメリカホドイモ

以上