
『スーパーゼビウス・ガンプの謎』(SUPER XEVIOUS-)は、1986年にナムコより発売されたFC用シューティングゲームです。一応『ゼビウス』(82)の続編ということになっているようですが、アーケードには難易度を調整した『スーパーゼビウス』(83)という続編もあるため、こちらはFC版ゼビウスの続編と考えた方が良いかもしれません。

ナムコット初のハードケースで、ゴールドカートリッジを採用した作品としても有名。

『ゼビウス』は、人気ゲームだけあって続編や、アレンジ・外伝が数多くつくられています。アーケードに登場した順に、『ゼビウス』(82)→『スーパーゼビウス』(83)→『ソルバルウ』(91)→『ゼビウス・アレンジメント』(95)→『ゼビウス3D/G』(96)。コンシューマーやPCで独自のアレンジを施したものに、『スーパーゼビウス・ガンプの謎』(86/FC)、『ゼビウス・ファードラウト伝説』(88/MSX2)、『ゼビウス・ファードラウト伝説』(90/PC-E)、『ゼビウス・スクランブルミッション』(06/レッツTVプレイ)などがあります。ポリゴン使用で、別物のゲームになってしまった『ソルバルウ』と、『ゼビウス3D/G』を除いて、これらはオリジナルに様々な改良・アレンジを加えた形になっています。この『ガンプの謎』は、FC独自のアレンジ版という位置づけでよいかと思います。

これらのアレンジ編は、本来破壊不能のバキュラ(板)を破壊できるようになっていたり、バキュラが左右や後ろからも登場したり、様々な新キャラや新アンドアジェネシス(ボス)が登場したりと趣向を凝らされているのですが、この『ガンプの謎』の他にはない最大の特徴は、シューティングゲームに謎解きの要素を取り入れたことでしょう。これは面をクリアするのに一定の条件を満たすことが必要になっていて、満たせない場合は同じ面をループする構造になっています(4週目で解けないと墜落)。雲の中に入るとか、特定の構造物を破壊するとか、その程度の謎だったようですが、謎解きの要素はシューティングゲームの爽快感とは相反するため不評だったようです。それ以外には、パワーアップすることでバキュラを破壊できたり、幻のキャラといわれたファントムが登場したり、オリジナルでは飛んでくるだけだったシオナイト(自機前方で回るキャラ)と合体できたり、洞窟内や基地内を飛行できたりと、オリジナルからのファンを楽しませようという試みがなされています。しかしオリジナルの持つ神秘性を深化するまでにはいかず、結局中途半端な試みに終わってしまったようです。

私は、これ当時ちょこっと触れた程度で、本格的に遊んだことはなかったのですが、当時これを手にした子供たちは、期待したのではないでしょうか。それまで紙箱だったものが、PCのように豪華なハードケースに入り、意味不明ですがピカピカのゴールドカートリッジで登場したのですから。ただFCが一番にぎやかで、注目されていた時期でもありますので、楽しいお祭りに参加できたという見方もできますね。ある意味、幸運な時代だったのかもしれません。オリジナル版の作者遠藤氏は、すでにナムコを退社して自身の会社を立ち上げていたため、これらには関わっていなかったようです。※スーパーゼビウスに関しては、こちらに素晴らしい攻略記事があります。

参考:Wiki ゼビウスの項、さかなアイスのファミコンページ
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