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これは、1980年にエポック社より発売されたエポック社のマイコンゲーム デジコムルパン。
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ルパンといってもⅢ世の方ではなく、文学の香り漂うアルセーヌ・ルパンの方。デジコムシリーズの中の一つですが、シリーズ内のみならず全ての電子ゲーム中でも飛び切りの変り種。それは、音を使って相手の位置を推理する“世界初の本格的サウンド推理ゲーム”(当時の広告のコピー)だということ。
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ゲームは、LEDの点滅を使ってゲーム画面を表示するLEDゲーム。2人での対戦が可能になっています。パッケージや本体は、ほかのデジコムシリーズに準拠しています。
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音を使ったゲームとしては、この時点だと潜水艦の位置をソナー音で探り当てるバンダイのサブマリンが有名。また、トミーのドクタースミスや、タカトクのゲームロボット九など、LEDゲームの中にもありそうです。近年(そうでもないですが)では、音だけで一切画像を使わないことで話題となった鬼才・飯野賢治氏のリアルサウンド 〜風のリグレット〜なども思い浮かびます。
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当時としてもかなり新しい試みだったのか、箱書きにもわざわざデジコムルパンとは・・・の解説が入る。
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格子状の町並みが舞台。施設としては、画廊、銀行、宝石店、そして空港。
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道は、赤、黄色、緑と色分けされており、赤の道を通ったときは赤の音♪~、黄色では黄色の音♪~、緑では緑の音♪~とそれぞれ対応した音楽が流れます。
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説明書。これがないとなかなか大変。
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説明書にもそれぞれの楽譜が書かれている。この辺りにも少し文芸的でアカデミックな香りが。
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探偵側と怪盗側に別れて、それぞれ相手の位置は表示されません。音によって相手の位置を推理し、探偵側は逮捕、怪盗側はそれそれの施設で盗みを働いた後、空港へ脱出すれば勝ちとなります。音が♪~→♪~→♪~と流れれば、緑の道→赤の道→黄色の道を通ったということがわかります。
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相手の通ったルートを予測するための記録用紙付。ゲームブックのアドベンチャーシートみたいな感じ。
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こちらが、本体。探偵側(ホームズ?)と怪盗側それぞれに操作パネルがあり、対面で遊びます。操作パネルの蓋は立てられるようになっており、相手に手の内を見られないようなっている。
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デザインは、非常にクールで秀逸。サイモンにせよ、ドクタースミスにせよ、ゲームロボットにせよ、音と光で遊ばせるLEDゲームは、外観のデザインも洒落たものが多かった。
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画廊、銀行、宝石店、空港にはそれぞれランプが灯る。そうでないと、通電しているんだがしていないんだがわからない。このジオラマや箱庭ちっくな感じは好き。
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箱から出してみると、未開封で包装のビニールが密封されており、つまり未使用品でした。30年以上遊ばれていなかったものを開封してみるのはさすがに躊躇する。ということで、雰囲気だけを。
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逮捕は3回までという制限があり、互い位置を表示する探索キー(制限あり)もあって、ゲームとして成立させるために、いろいろと制限が付け加えられています。説明書には、相手に悟られない移動のテクニックなども紹介されています。このようなものを駆使して、相手(CPU)と駆け引きをするというところが、このゲームの肝になります。
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ルパン側。デザインが洒落ている。
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DETECTIVE。探偵、刑事側。ホームズではないんですな。本体には、ELECTRONIC DETECTIVE GAMEの文字が。海外には、この名前で売ったのかも。
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当時の思い出としては、雑誌広告などで知るのみでした。近くに持っている人もいなかった。デジコムベーダーと同時期に発売されており、当時6,800円という価格もあって、こちらを選ぶ人は少なかったと思います。ネット上にもほとんど情報がありません。ただ、どんなゲームだろうとずっと謎で、遊んでみたかったゲームの一つではありました。この当時は、インベーダーやらブロック崩しやら既存のゲームを再現(しようと)したものがほとんどで、一からルールや遊び方を構築して新しいゲームを作り出した、このオリジナリティの高さは貴重だと思います。
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この学校図書館においてある児童文学書のようなパッケージ絵もクール。こんな怪盗がいたら、目立って仕方ありません。
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ということで、いろんな意味で通好みなエポック社のマイコンゲーム デジコムルパンでした。ちなみに、これフラッシュゲームとして再現されています。デジコムルパンやD-ルパンなどで出てきます。
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参考:デジコムルパン説明書、Wiki リアルサウンド 〜風のリグレット〜の項、昭和の雑誌広告トナツカシモノ、D-ルパン
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おまけ。電子ゲーム2大アルセーヌ比較。あっさりめのデジコムルパン。
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トミーの黄金強奪作戦ルパン。濃い。怪盗ではなく別の趣味の人のよう。
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