PAX パワーグローブ(PAX Power Glove)は、パックスコーポレーションより1990年に発売されたFC用の周辺機器。当時の販売価格は、19,800円。米国製との話もありますが、箱には製造販売元パックスコーポレーションと記してあり、Active Electronics Corpとの記載もあって、開発元はちょっとわかりませんでした。米国ではマテル社より販売されていたそうです。
チープなサイバー感が、いかにもな感じを受けて現在ではネタ扱いされることが多いですが、PCの入力デバイスとしてデーターグローブというものがあり、これはそれの玩具版ということのようです。発売が1990年とFC最後期のため、当時実際に目にしたり、遊んだことのある方は少ないのではないかと思われます。どちらかというと、FCネタをやる際のマニアなネタアイテムとしての方が、有名な一品と言えるでしょう。
箱を開けたところ。TVに設置するセンサーと、FC本体との連結器、パワーグローブ本体。グローブには、連結器に接続するためのコネクターがついています。
サイバーな感じがイカス取り扱い説明書、グローブの取り付け方や注意書きを記した紙。
TV上に設置するLEDパネルと、そこから左右に伸びるチューブ端に2つのセンサー。イメージからだとグローブのみで使えそうな感じがしますが、えらくおおごとになってます。
TV上に設置するLEDパネル。グローブを上下左右に動かすと対応したLEDランプが点灯して、信号を正常に受信できていることを知らせます。
チューブ先端のセンサーと、FC本体、グローブとの連結器。連結器を介してTVに設置したセンサーとFC本体、グローブとをつなぐ必要があり、現在の体感ゲームのように簡単にはいきません。
取説の設置図。たかだかコントローラーを使うために、えらいことになっています。おまけにセンタリング(基準となる中心位置)を出す必要もあったりします。
パワーグローブのコントロール装置。パワーグローブ用の14のプログラムを選択するために使用します。普通のコントローラーとしても使えて、取説にはRPGのパスワード入力に使えとも記してあります。またデザイン上の重要なポイント(アクセント)にもなっているかと思います。これを使った方が早いという、つっこみはお約束。
装着したところ。ゴム製のため軽いです。サイバーな雰囲気とは裏腹に、ゴム手袋をした時にもっとも近い感覚。
握るアクション。コロコロコミックやボンボンのFC漫画的なかっこよさがあります。ギャバンとか、80年代の宇宙刑事ものを思い出させてくれます。
腕のアクションが、画面上でどのような動きに対応しているかは、あらかじめ設定されたプログラムにより決定します。ボクシングゲームだと、腕を前後に動かすことによりパンチを繰り出します。
あまり見ることのないパワーグローブの裏面。サイバーなゴムカバーは、実は表のみで、裏はリストバンドで閉めるようになっています。手袋部分も布製。せめて合皮でしてほしかったところ。
あまり長く装着しているとかゆくなってきました。
センサーを使用しているということで、ブラウン管ではない液晶画面でもいけるのでしょうか。まず使う機会はありませんので、どちらでもいいことですが。その後の体感ゲーム、Wiiなどの流れを見ると、アイデアとしては悪くなかったのだと思います。ただ時代が早すぎた、技術やコスト面が追いつかなかった、ということなのでしょう。今だったら、もっと安くセンサーなどもなしでいけそうな気がしますので、任天堂かHORI社あたりにNEWパワーグローブを期待したいところだと思います。
参考:Wiki PAX パワーグローブ、パックスコーポレーションの項、PAX パワーグローブ取扱説明書
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