
これは、1981年にエポック社が発売したカセットビジョン(CASSETTE VISION)です。前年に発売されてヒットを飛ばしたテレビベーダーの流れを受けて、カセット交換式を売りにして発売されました。

たくさんのゲーム画面で、交換式ということをアピール。

カセット時代のTVゲームというコピーが時代を感じさせます。
登場は、ファミコンの2年前になります。この当時すでに、海外から輸入されたカセット交換式のTVゲームは存在したのですが、5万円~くらいしていたのでとても買ってもらえるような物ではありませんでした。そんな時代に13,500円(本体12,000円・アダプター1,500円)と、なんとかクリスマスや正月であれば手が届くかなという値段で発売されましたので、結構話題になり(当時としては)かなりの台数が売れたようです。

箱を開けたところ。それまでのTVゲームの延長線上にあるということがわかります。

本体。FCのような独立したコントローラーが見当たりません。

カセットの差込口。カセットが小さいため、こちらも小さめ。

電源、レベルセレクト、スタートボタン。

ボタン2つ、かなり小さめの操作レバー。左右に二つあります。

それまでのTVテニス、ブロック崩しの流れを受け継いでいるためかボリューム式コントローラー。

左右に2つずつ、計4個あります。TVゲームの基本形も試行錯誤中だったんですね。
詳しい解説は専門のサイトを見ていただきたいのですが、これの特徴的な部分としては本体にはCPUを積んでおらずカセットの方に積んでいたということ。それとゲーム画面表示に、TV側のチャンネル表示用チップ(TVのチャンネルやボリューム表示をするヤツです)を使っていたため、ブロックの組み合わせのような粗い画面表示しかできなかったということでしょうか。(逆に言うとそこまでコストダウンに徹していた)

それまでに単体で発売されていた、TVテニス、ベースボール、TVベーダーもカセットで遊べてお得感倍増!

なぜかムーンクレスタみたいなギャラクシアン、木こりの与作、パクパクモンスターとオリジナル(?)も続々。

あまり勢いがありすぎて飛び出してます。
まあ、それでも当時としてはかなり画期的な値段(前年のインベーダーのみしか遊べないTVベーダーと変わらない)で発売されましたので、粗い画面も気になりませんでした。当時のデパートではゲームのデモを流していたり試遊機で遊べましたので、親の買い物を待つ間などに遊んだ記憶のある方は多いと思います。カセットビジョンといえばきこりの与作で、何故かこれの印象ばかりが強いです。

後に、価格を下げた廉価版のカセットビジョンJrやファミコンに対抗して性能を引き上げたスーパーカセットビジョンを発売しましたが、ファミコンの前に破れ去ってしまいました。

参考:Wiki カセットビジョン、カセットビジョンJrの項
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