
これは、昨年(2009年)12月に株式会社バンダイより発売された『励まし人形 りょうまくん』です。なかなかみつけられず、ようやくドンキにて見つけました。これの元ネタは、(今はバンダイのグループ企業である)ナムコより、1985年にエモーショナル・トイとして発売された『はげまし人形 龍馬くん』です。バンダイとナムコが一緒になったということや、ドラマなどで坂本龍馬が注目をされているということなどから、復刻になったものだと思います。80年代ナムコを知っている層には懐かしく、そうでない層にもかわいらしいグッズとして、(ある意味)奇跡の復活を遂げたことになるのでしょう。オリジナルとの違いは、サイズがひとまわり縮小されて、“はげまし・龍馬”がそれぞれ漢字、ひらがな表記へ変更、語ってくれる言葉が4つから6つへと増えています。

オリジナルの龍馬くんは、エモーショナル・トイとして1985年に2,300円で発売されました。ナムコのエモーショナル・トイには、それ以外に“べらんめい人形 がんこ職人”(2,300円/86)、“静寂石”(87)、“ワギャナイザー”(4,800円/87)がありました。“龍馬くん”、“がんこ職人”のデザインは、源平討魔伝の穴田 悟氏が担当。またエモーショナル・トイではないようですが、業務用ワギャン(大声を出してリアクションを楽しむエレメカ)の玩具版として“クチのへらない卓上怪獣 ワギャン”(6,800円/87)がナムコットブランドで発売されていました。この(84~)頃には、TVで“オモいカルチャーをオモチャーと言う”、“クーソーしてから寝てください”といった少し変わったFC・ナムコットのCMが流れていましたが、この時期のナムコは“なにか楽しいことをしてくれる”、“新しいことを始めてくれる”といった期待感に満ちていたように思います。オリジナルの龍馬くんは、そういった空気の中に生まれてきた玩具だったわけです。オリジナル版はこちらで紹介されてます。

オリジナルでは、刀を引っぱってスイッチを入れていたようですが、こちらは押す仕様へと変更されています。

本体の裏側には、電源スイッチとスピーカーが。オリジナルの龍馬くんでは、足の裏側にあったようです。後ろ姿もいい味だしてます。

一番の変更点は大きさが縮小されてしまったということでしょう。店頭にて最初見た時、ちっさと思いました。記憶の中の龍馬くんは、もうひとまわりほど大きかったように思います。同時に価格も1,300円ほどと安くなっており、ディスクトップに飾りやすいようにという配慮のようです。まあ、いまさら3,000円~4,000円ほどでオリジナルに忠実な復刻版を出しても、(80年代当時を知っている)マニアな層にしか売れないでしょうから、これは仕方ないでしょう。個人的には、当時(おそらく6,800円と高価だったことから)“クチのへらない卓上怪獣 ワギャン”を買い逃しており、いまだにそれが少し悔やまれます。(こちらは復刻はまずないでしょうし)。

玩具自体は、刀を押すと6種の音声で励ましてくれるという、なんということはないトーキング人形なのですが、80年代当時のナムコを知っている人にとってはまた別な意味を持っているように思います。ということで、“80年代ナムコ”とか、“キャロットハウス”とか、“ラジアメ”や、“ナムコット”というキーワードに反応してしまう人には、なかなかお勧めの(必須?)アイテムだと思います。

“心はいつも太平洋ぜよ!”
参考:Wiki ナムコ、エモーショナル・トイ、ワギャンの項、ものと泡、1983トーキョーサイド、ゲーム貴族
初代りょうまくん持ってましたが、どこへ行ったのかわかりません。前の会社に置いてきてしまったのかな!?
復刻版、がんばって探してみます。
ザラス、ヤマダ、イオン、雑貨店などまわったのですが、置いてなかったですね。人気でどこも売り切れという感じではなく、どうも入れてないっぽい?です。貯金箱だったらどこでもすぐ入れるんでしょうけどね。
ただ、バンダイは玩具店、雑貨店などで10年12月末までに5万個の販売を目指すという予定みたいですから、ぼちぼち出回ると思います。
知り合いの人が、息子(10代)が買ってきたとか話してました。むしろ龍馬くんの復刻版だと認識して買う人の方が少数派かもしれませんね。3月はバンダイよりエレメカ貯金箱、トミーよりゲームウォッチキーホルダーが出るみたいですので楽しみです。