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レリクス(RELICS) は、1986年にボーステックが発売したPCゲーム。レリクス暗黒要塞は、1989年に同じくボーステックより発売されたレリクスのファミコン版。
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PC版のレリクスは、自分が実体を持たない影(精神だけの存在)となり、海上に浮かび上がった遺跡を舞台に、自分の本当の姿とその世界の存在する意味を探すという物語でした。それまでの経験値により強くなるという方法を廃し、自分が倒した相手の体に乗り移ることによって様々な能力を手に入れるという、(当時としては)斬新なシステムを採用していました。その上、光と闇が交錯する簡単な世界観と操作方法以外は明かされておらず、プレイヤー自身がその答えを探すという演出が施されていました。エンディングにたどり着いたとき、全ての謎は明かされプレイヤーの真の姿も判明します。ファミコン版ではプレイヤーの年代を考えてか、二つの意識の片割れHELL(ヘル)とHEAVEN(ヘブン)が最初から明かされ、輝きの王女を探すという勧善懲悪なものに変えられています。
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パッケージ。缶入りでファミコンソフトにしては、かなり大きくて豪華。PC版では、クリーチャーの刻まれたレリーフ付きの発泡スチロールケースを使い、神秘的な雰囲気を高める演出が施されていました。
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缶を開けたところ。説明書もケースに合わせて大判。
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内容物。ディスク、取扱説明書、モンスターマニュアル、ディスクに貼るシール。
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取扱説明書。オールカラー。PC版は抽象的でしたが、こちらは登場キャラやアイテムまで書かれたファミコンゲームの標準的なもの。
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モンスターマニュアル。こちらもオールカラー。
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ディスク。ロムで発売されてれば、評価も違っていたかも。
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裏面。
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探索の舞台となる遺跡。ちなみにタイトルのレリクスとは、この遺跡のこと。PC版のオープニングでは、クリスタルキングのテーマ曲に合わせて海面へと浮上するデモが付けられていた。後にXboxでリメイクされて、3Dになって復活する予定もあった。ポリゴンで作られた遺跡内を探索したかった。
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モンスター。H・R・ギーガーに影響されたデザインのクリーチャーが遺跡内に蠢く。
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ブレードアーミー。ヘル軍の戦士。PC版では、HELLにもHEAVENにも属さないレりクスを探索に訪れたMARX軍の兵士だった。
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GYGA(ギガ)。ヘル軍の第三部隊隊長ということになっている。PC版では、HELLにもHEAVENにも属さないレリクスに住み着いた生物(ALIEN)だった。
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HELL(ヘル)。PC版では、エンディングに名前のみ登場するだけで本編には出なかった。後年のリメイクRELICS -The recur of "ORIGIN"では、様々な設定が明かされHEAVENやHELLもゲーム内(遺跡内)に登場している。ただオリジナルのエンディングで語られた内容とは、微妙に異なっている。
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暗黒要塞。大昔の遺跡をHEAVENが要塞として使い、それをHELLが暗黒要塞として再建したものという設定になっている。PC版とは、まったくマップが異なります。暗黒要塞では、PC版にあった真実の自分探しという文学的なテーマが失われている。
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5つのアイドルというアイテムが、最終フロアの鍵となっている。PC版でも、ビーストというクリーチャーが守っており、これを集めることが中盤の目的だった。暗黒要塞では、もっと即物的ないかにもアイテムという感じになっている。
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暗黒要塞の画面。PC版では、体のパーツをそれぞればらばらに作り、それを組み合わせて動かすことで得られる滑らかな動きが売りだったが、こちらはカクカク動く。台詞も子供っぽくなってます。
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PC版。ファミコンと比較すると緻密さや書き込まれ度は圧倒的。ストーリーも勧善懲悪ではなく、もっと曖昧でほんとうの自分探しがテーマとなっている。神秘的な雰囲気はこちらのほうがやはりある。
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PC版のレリクスは、1986年にPC-98版がオリジナルとして発売され、PC-88版、FM-77版、X1版、MZ-2500版、MSX1版、MSX2版、X68000版と、当時の主要な機種を網羅する形で移植された。他にもPC-6001版、PC-8001版などに移植される予定があったそう。1999年には、Win版としてRELICS -The recur of "ORIGIN"がリメイクされ、2001年に正式な続編RELICS -The 2nd BIRTHが作られた。前述のXboxのポリゴン版は残念ながら開発中止。
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オリジナル版は、プロジェクトEGGが作られた頃に前後して、ボーステックのサイトで無料配布されたりもしていた。プロジェクトEGGからは、オリジナルのPC各機種版を詰め合わせて暗黒要塞をプラスしたRELICS ANTHOLOGYという復刻版も出ていた。また無料で配布されたこともあったためか、各種のエミュレータ本などにも収録されている。写真のものは、MSXのエミュレータ本・楽しいMSX エミュレータ&ゲームス。暗黒要塞はロードが頻繁に入る仕様のため、クソゲー扱いされることも多いようですが、PC版は多くの人々の記憶に残る名作だった。オリジナルのPC版および、RELICS ANTHOLOGYの記事はこちら。
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個人的な思い出としては、暗黒要塞は遊んだことが無かったが、友達の家のPC-98版とMSXのテープ版を遊びました。検索すると暗黒要塞の頻繁なロードが惨かった思い出があちこちで語られていますが、MSXのテープ版だともっと惨く、ロードが始まると5~10分ほどかけてカセットテープの読み込みをする仕様でした。コンテニューもないため、死んだら10分ほどかけて最初から読み込みのし直し。どのくらい惨かったかというと、テープ版を購入済みのユーザーに対し、メーカーから有償によるROM版との交換対応が行われたほど。それでも当時は移植してくれたことが嬉しくて、最後まで行ったように記憶しています。それから他機種版に関しても、発売予告の広告が打たれてから発売延期に次ぐ延期で1年以上待たされたことでも有名で、このゲーム根っからの待ちゲーなのでした。
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ということで、世界観やシステムは斬新でよかったのですが、色々と惜しいレリクス(RELICS)と、レリクス暗黒要塞でした。
参考:Wiki レリクス、レリクス暗黒要塞の項、レリクス暗黒要塞取扱説明書、モンスターマニュアル、楽しいMSX エミュレータ&ゲームス/秀和システム、プロジェクトEGG公式ガイドブック/プラネット出版
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