散髪

以前は勤務先ビルの地下に散髪屋さんがあって、入社以来30年近くも通い続けた。親しみの持てる夫婦だけの店だったが、ビルの老朽化による建て替えとともに閉店し、以降散髪は1000円のカットハウスが専門になった。東京時代も大阪時代も。
髪先が不揃いだったり、気に喰わない切り方だったり、武骨な扱いに辟易もしたが、座席拘束不安症の身にとっては、時間の早いのが何よりの魅力だった。

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それが一昨日、生まれて初めてある美容室に行った。カタカナの店なので美容室か理容室かわからないが、若い女性店員が３人だけ。どうみても場違いな客なり。そんなうさん臭いオヤジが入口で戸惑いつつも、ママヨと入れば、元気よく「いらっしゃいませ！」。
うら若き女性に髪をカットしてもらうなんて、まったくの初体験。仰向けのシャンプーから始めて、仰向けのシャンプーで終わる。丁寧なカットは白髪交じりの眉毛まで整えて、たっぷりの笑顔つきで3000円ほど。スレンダーで綾瀬はるかに似た彼女のファンになったのは、当然至極のことなり。もみあげをちょっと短くカットされたコトなんて、全然許サレルノダった。