Hi-Fi Set - 卒業写真
久しぶりに、Hi-Fi Set の卒業写真を
聴いている。
ここしばらく、他の歌手の卒業写真を
聴いてきた。
「人ごみに流されて、変わってゆく私」
この歌詞を切々と歌っている。
大学を卒業し、大いに自負心を持って
社会に旅立つのだが。
誰もが、才能があるわけではない。
勇気があるわけではない。
知性があるわけではない。
精神力があるわけではない。
記憶力があるわけではない。
適応力があるわけではない。
社交性があるわけではない。
現実処理能力があるわけではない。
現実の社会は、1000人に一人
万人に一人の才能がなくては、
這い上がれない社会だ。
新入社員の肩書がとれ、社会で
職場で、一人立ちを強いられた時
己の非力に、多くの者が愕然と
する。
自分の意思と関係ない日常が
怒濤のごとく押し寄せ、自分を
見失いながら日常をこなす。
いつのまにか、私でない私を
必死に生きていく。
誰もが、
「人ごみに流されて、変わってゆく私」
に、苛立って、逃げ出せない現実に
声もだせず、非力な己に泣いている。
心のどこかで、誰もが、叫んでいる。