とある本にあった内容である。
つらいときに現実逃避したことを
思い出す。
あなたの中でブレない〝軸〟は何か?
あなたの軸は過去に必ずヒントがある。
つらいときを支えてくれたこと。そこに
潜んでいる。
「変化」「イノベーション」と耳にする
と、とにかくあれこれ挑戦しなければな
らないと早合点する人がいる。
変化するために大切なことは何か。
それは、あなたにとつての「安定」を
確保することなのだ。
自分にとつての安定を確保できていな
い人には、変化することができない。
変化には勇気をともなう。勇気を出す
ためには、自分の足元をしっかりと安定
させておく必要がある。
「変わらなければ」と連呼する人に限
って、まったく安定していない。軸がブ
レブレになっている。
これでは変化はできない。そして変わ
る勇気がないから騒いでいるだけだ。
しかし、今から軸を構築する必要はな
い。
軸とは、すでに自分の中にあるものを
思い出すものだからだ。あなたの軸とい
うのは、あなたの過去に必ず潜んでいる。
ある人にとっては家庭かもしれない。
ある人にとっては才能かもしれない。
またある人にとっては、かけがえのな
い親友かもしれない。
あなたがつらいときに、現実逃避する
ためにしていたことは何だろうか。現実
逃避したときに、あなたを支えてくれた
ことにこそ、あなたの軸が潜んでいる。
現実逃避というのは悪いことのように
言われるが、決してそうではない。
そして悲壮感が漂っていることは軸に
はならない。なぜなら、悲壮感が漂うよ
うな過酷の努力は続かないし、これから
も安定することはないからだ。
心地よくて、ついうっかり10年続い
てしまったことを思い出すのだ。
つい続けてしまったことを思い出せば、
これからあなたの心の支えになってくれ
る。
いつの間にか10年続いたこと、変わら
なかったことを思い出す。
以上。
普通、現実逃避というのは、肯定的には
考えられていない。
しかし、彼は、現実逃避を積極的で肯定
的な評価をしている。
このようなことを言い切っている人がいる
のには、びっくりしまう。
彼は、言う。
あなたの中でブレない〝軸〟は何か?
あなたの軸は過去に必ずヒントがある。
つらいときを支えてくれたこと。
そこに潜んでいる。
軸とは、すでに自分の中にあるものを
思い出すものだからだ。あなたの軸とい
うのは、あなたの過去に必ず潜んでいる。
ある人にとっては家庭かもしれない。
ある人にとっては才能かもしれない。
またある人にとっては、かけがえのな
い親友かもしれない。
と。
つらいときを支えてくれたこと。
わたしにとっては、家庭ではなかった。
親友でもない。
酒でもなし。たばこでもない。
わたしは、夜な夜な、静かな喫茶店での
夕食後、一人BGMを聴きつつコーヒー
を飲みながら本を読み、ひたすら、心
が静まるのを待った。
わたしにとって、つらいときを支えて
くれたのは、行きつけの喫茶店での静か
な時間だった。
あの時間が、現役時代の多くのストレス
から、わたしを守ってくれた。
やりようもない多くの怒りをなだめて
くれた。
あの時間があったからこそ、わたしは、
人生第一幕を走り通せたかもしれない。
著者は、
あなたがつらいときに、現実逃避する
ためにしていたことは何だろうか。
と、問うた。
わたしにとって、それは、静かな喫茶店
で、コーヒーを飲みながら、BGMを聴き
がら、本を読みながら、一人で過ごす時
間だった。