後期高齢者1と2と3と

後期高齢者に組み込まれて運転免許試験も認知症検査付き
せめてgooブログで脳トレに励むことに・・・

山の出来事

2012年03月03日 | Weblog

妻を送って10日が経ち、役所の手続き、お寺のこと、お墓や仏壇のことなどが一段落した。

コーヒーを淹れる度に「あぁ 逝ってしまったなぁ・・・」と2時間ほど椅子に沈んでしまう。

気落ちしたことが顔に出るのだろうか、Fさんが気遣って
「旦那も本宮山くらいなら登るから3人で 登りませんか」と、気持ちを外に向けろと誘ってくれた。

2月26日:
前日の雨で滑り易いが低山歩きなら支障のない天気になったので、“ちょっと散歩” の軽装備で
「本宮山」に向かった。
登山口に近づいた所で・・・・「もうちょと歩き甲斐のある山の方がイイなぁ」となって
急遽「鳳来寺山」に行先を変更。

この行先変更が今日一日を大きく変えることになる。

表参道の石段を一息に、30分のハイペースで登り切り奥の院に向かう。
途中、眺望の開ける岩場があって、大方の人はここで一服するとか・・・・。

  その通り ここで一服のFさん夫妻と崖っぷちが好きなFさん

・・・・・・・・・・・・・ここは30年前に妻と登った場所でもあった

なぜ、今日この場所に来ることになったのか不思議な気がした。

奥の院に着いたがやっぱり歩き足らない
「もう少し歩きたいね」
「このまま棚山高原まで行こうか
「時間切れなら途中で引き返そう」 

・・・玖老勢分岐まで行った所で昼の握り飯を食べて、今来た尾根をUターンするが
先ほどから救急車や消防車のサイレンが麓から伝わってくる。
「火事かなぁ・・・
「さっき(先ほど)から長いこと鳴ってるねぇ」

10分ほど引き返した所にハシゴ(丸太梯子)の掛かった岩場があるが、その下方に
銀色のアルミシート(実はレスキューシート)を被って横たわる男性と、顔面蒼白の女性が
座り込んでいる場に遭遇した。

雨で濡れたハシゴに滑って、足を骨折して動けないとか・・・あのサイレンはこれだったのだ。
持ち合わせた携帯カイロやレスキューシートを渡してヘリの飛来を待った。

遠くにヘリの音が聞こえるが、位置が外れているので気が焦る。
やがて近づいて来て上空あたりを旋回しているが判らずに飛び去ってしまう。
再び飛来したヘリを見上げて、3人が、派手なジャンパーやコートを懸命に振ると
どうやら見つけてくれたようで 「降下するので風に注意しろ」との拡声音が聞こえた。
急いで骨折した足をストックで固定してハングアップ(吊り上げ)に備える・・・・が
「気流が悪くて降下出来ない」 と飛び去ってしまった。

困惑している所に元気な青年二人が下山してきたので、「背負って下すか・・」 相談
しかし相当の距離と急登を行けるかどうか・・・ルート調べをしていると
先刻来の救急車と消防車のレスキュー隊員7,8名が到着して、ホッとした。

レスキュー隊員と救助に加わってくれた青年二人がとても頼もしく見えた。

「山が人の心を純にする」そう思えて、帰路の心は晴れやかだった。

そして今日、想い出の鳳来寺山に誘ってくれたFさん夫妻に感謝です。

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2 コメント

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2012-03-04 11:17:10
好い友達に恵まれて 幸せですね・・・・
奥さまもきっと 貴方様を静香に見守っていらっしゃいます。まだまだ 時間が必要だと感じますが、周りの方々の優しさがきっと 心を満たしてくれるでしょう・・・・
お人柄でしょうね。
人とのふれあいを大事にして行きたいと今日は強く思いました。”ありがとう”
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夫婦・友達 そして絆 (1と2と3と)
2012-03-05 09:12:04
2012-03-05 09:06:17
敬さん コメントありがとうございます
沈む気持ちも、周りの方の声に押されて
どうにか一定レベルで踏み止まってます。
仰せのように「時間」が要ると感じていますが
その分、今までにしてやれなかった事の償いを
自分なりに済ませて、“連れ添った想い出”を心の中に収めたいと思っています。
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