人生いろは坂

人生は山あり谷あり、そんなしんどい人生だから面白い。あの坂を登りきったら新しい景色が見えてくる。

政治とお金

2007-09-03 17:11:47 | Weblog
 就任したばかりの遠藤農林水産大臣が辞任という記事が新聞に掲載
され、朝からテレビのニュース番組でも繰り返し報道されている。
その上、坂本外務政務官までもと言うと、事の理由はともかく、ただ
ごとではない。

 金と政治の問題は、今までにも辞めていった政治家の多くが指摘され
てきたことなのに、未だに後を絶たないのはやはり長期政権の問題では
ないだろうか。それを許してきた有権者である私達にも半分の責任は
あるような気がする。

 お隣の国、中国でも一党独裁の中、多くの官僚や政治家達が私腹を
肥やしていると問題になっている。この国も日本と同じように次から
次へと多くの問題が発生している。戒めにと高級官僚が死刑になって
いる。

 ドラマ「水戸黄門」の共通するテーマは政治と金の問題である。
悪代官と悪徳商人ややくざとが結びつき、町民を苦しめる。そこへ
黄門様一行が通りかかり、この紋所が目に入らぬかと三つ葉葵の印籠
を突きつけて代官や悪徳商人を懲らしめる。

 徳川三百年は一党独裁の時代であった。幕府には何度も腐敗があり、
江戸町人達の戯れ歌などが流行り始めると、これでは示しが付かない
と綱紀の引き締めがあり政治改革がなされてきた。

 有名なのは田沼意次時代のたるみきった幕藩体制を引き締めようと
松平定信が綱紀粛正を行った。その結果、あまりにも厳しすぎると
田沼時代を懐かしむ声さえ出たという。(事実は異なるという説も
ある)こうした腐敗、改革の繰り返しの中でも次第に幕藩体制の維持
は困難となり明治維新へと向かうことになった。

 政治は、一党独裁では腐敗を生むことになり、適当に相争う関係に
ある二党ないし三党体制が一番良いのではないだろうか。その上、
一党支配が長すぎると、今の自民党のようになってしまうのである。

 政治家が受け取るまいとしても誘惑の手は、あの手この手と伸びて
くるものらしい。ましてや、農水産業のように多くの補助金が支給
されているような部署におれば、補助金目当ての胡散臭い連中が寄り
集まってくるものである。

 日本の農業は農業の育成強化のため補助金で支えられてきた。食料
自給率がここまで下がり、農業後継者が次第に少なくなる現状の中で
果たして補助金だけで乗り切れるのであろうか。補助金という安易な
方法ではなく、抜本的な農業政策を考え直すべき時に来ているのでは
ないだろうか。

 その現れが今回の参議院選挙でもあった。補助金の恩恵を受けてきた
農業従事者自体からも批判票が出ているのだ。

 農村では農業後継者にお嫁さんが来ないと嘆いている。農業に魅力
がないから女性が嫁いで来ないのだ。もっと魅力ある農業にするには
どうすれば良いのか真剣に考えてみる必要がある。

 農業は立派な自営業であり、魅力ある産業だと思う。ましてや今後
は深刻な食糧不足が懸念されている。もっと真剣に見直されなければ
ならない仕事ではないだろうか。

 いよいよ、追いつめられたかに見える安倍政権、これから何處へ
向かおうとしているのだろうか。一挙に政権交代へ向けての総選挙に
打って出るのか、それとも、とことん「じり貧状態」を続けるのか。

 一方、民主党にも今後は誘惑の手が伸びてくるだろう。その時の
ために徹底的な政治資金の規制強化を行う必要があろう。政治は個人
ではない。政党が政治を行うのである。お金を渡して利権を得ようと
言うものは国を滅ぼす者である。国を良くするために徹底的な取締を
行って貰いたい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする