ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

独りで実行するつもりだった天覧山岩トレが、N村さんの参加で楽しいものになりました

2023年07月19日 | 岩登りトレーニング

S子の自宅介護にもだいぶん慣れて来ました。とはいえ、思ったよりもずっと細かなするべきことが多く、一日中こま鼠のように動き続けています。S子が家にいる間は買い物にも出かけない方がいいと言われているので、ずっと家の中です。運動らしい運動はまったく出来ていません。

というわけで、月金のデイケアの日が僕にとっては体を動かす大切な日です。独りでも天覧山でトラバース練習をするつもりでしたが、N村さんが参加したいとの意思を示してくれたので、楽しい岩トレになりました。朝の送り出しが順調に運び、予定していた八高線の電車よりも1本(30分)早いのに乗ることが出来ました。で、天覧山最下部岩場到着が10時半ころ。

 

2023年2月24日(金) 天覧山平日岩トレ№16

▲10:44。N村さんがちょうど最下部岩場のトラバース10往復のトライ中でした。

 

▲10:45。途中のリングボルトにスマホを掛けて、ストップウォッチのラップを押しています。

 

その結果は以下の通りです。

1往復目:3分00秒92

2往復目:2分51秒72

3往復目:2分42秒17

4往復目:3分20秒62

5往復目:2分58秒18

6往復目:2分52秒38

7往復目:2分53秒59

8往復目:3分19秒08

9往復目:3分19秒25

10往復目:2分45秒82

トータルで30分03秒77、1往復平均で3分00秒38でした。

途中で1フォールしたそうですが、立派な記録だと思います。自分でラップを押したりしていますから、実質30分は切っていると思います。8往復目と9往復目が時間がかかり過ぎているのが残念ですね。指や腕の筋持久力は付いて来ていると思いますが、心肺機能の持久力が弱いと思いました。

ゼ~ゼ~、ハ~ハ~

 

N村さんは駅で年配の方に「岩登りに行くの?」と声をかけられたそうです。その方も昭和40年代に天覧山でよく岩トレしていたそうです。トラバース岩でもよくトラバース練習していたそうです。そんな昔からトラバースの課題があったのですね。昔と言えば、僕だって昭和50年代後半から天覧山のトラバースはしていますから、その方とは同年代だと思います。(当時のトラバースはトラバース岩だけのことで、最下部岩場のトラバースはしていないはずです)

 

▲12:25。続いて、N村さんは鏡岩にトップロープをセットしてくれました。N村さんはこの鏡岩をまだノーテンションで登れていないんだそうです(1度か2度は登れていたのかな? と僕は思っていたんですが)。11時半くらいから1時くらいまで、N村さんはトライし続けました。その結果は、 初めて鏡岩をノーテンで登ることが出来ました!!! 感動もんです!!!

 

▲12:27。続いて、あと2度、「続けて3度ノーテンで登れたら鏡岩卒業だね!」と僕は発破をかけます。でも、物事はそんなに簡単ではありません。それ以降はノーテンでは登れませんでした。でも、N村さんなりのムーブは掴めたようですから、次回は卒業できると思います。

 

暖かなトラバース岩に移動しました。僕は最下部岩場のトラバースも少し、鏡岩も2回ほど登りました。このトラバース岩もとりあえず1往復。

僕の今のメインの課題はトラバースセカンドルートのムーブを完成させることです。昔は僕もS子も簡単にこなしていたセカンドルート。長年やってこなかったので、ムーブを完璧に忘れてしまっています。ノーマルルートのホールドをほぼ全部使わずに、少し低い場所で繋げているルートなんです。これが今の僕には超難しい! 恐らくはノーマルルートが5.7だとすれば、セカンドルートは5.9くらいはあるのではないでしょうか? N村さんのトラバースの合間を縫って僕のセカンドルートチャレンジは続きます。すごくバラバラにではありますが、片道左半分のルートはほぼイメージが繋がりました。

 

▲13:37。さて、N村さんのトラバースへのチャレンジです。最初は左端から右への片道トラバースに挑戦です。これが完成すれば逆コースはほぼ使うホールド・スタンスは共通ですから容易にマスターできます。このトラバース岩はほぼ中央(少し右寄りですが)でカーブしているコーナーがあります。コーナーを境にして、左は微妙な手さばき足さばきが続きます。コーナーの右はパワー系のムーブが続きます。岩場が少し前傾しているんですね。左は微妙なバランス、右はパワーと持久力です。写真はそのコーナーのすぐ左。

 

N村さんは左側は無難にこなせています。コーナーから右がN村さんにとっての鬼門ですね。いくらパワー系と言っても、力任せでやると力はすぐに尽きてしまいます。パワー系の岩登りの方がよりバランス登攀が重要になるのです。足さばきや体幹を活用した体全体のバランスを駆使して、腕や指への負担を軽くしなければなりません。N村さんはまだまだ力に頼ろうとする傾向が強いですから、このパワー系の箇所で力尽きてしまうのです。手はバランスを保持するだけに使うだけ、指や腕の力が不要な箇所を理解して、そこでは指や腕の力は使わない。腕を伸ばしたりして、腕力をセーブすることが可能なんです。でも、N村さんは(男性一般に共通するのですが)、力、力、力との思いが強過ぎて、どうしても腕に力が入ってしまいます。それで、N村さんに比べるとずっと非力なHTさんには出来て、力持ちのN村さんには出来ない、そんな矛盾じみた事態が発生するわけです。クライミングって面白いですよね。

 

バランスが大切、ということを説明する例に、僕は子供のころの自転車に乗る練習体験のことをあげるんです。何回も何回も倒れそうになり、実際にも倒れます。そして、ある瞬間、倒れずに乗れるようになるんですよね。あれこそがバランスです。岩登りも同様で、ある瞬間に「登れる!」と思える一瞬があるんです。体全体でバランスが上手くとれて、「登れる」と分かる一瞬があるんですよ。そのためには、自転車同様、何度も何度も落下する経験を経なければならないんですよね。

さて、N村さんです。 片道ムーブはほぼ把握できています。これも鏡岩同様、次回には繋がるように思いますよ。楽しんでください。

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