ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

大雪のあと、初めて奥多摩の天益へ行きました

2014年03月15日 | 雪山/奥多摩

2014/3/8  U田くんからの有り難い申し出で一緒に奥多摩を歩くことになりました。先々週の土日は仕事、先週は天気が良くありませんでした。奥多摩駅までも先々週にやっと運行再開されましたから、僕としてはこの日が大雪後の最初のチャンスだったのです。

U田君からは「気楽なハイキング」の要望でしたけれど、20代の若者、しかもアルパインクライマーとして成長しつつある山屋ですから、「普通のハイキング」でも「気楽な」はずです。
前回も武蔵五日市近くの標高500m前後の低山でしたから、いきなり1000数百mの山では心配です。残雪の状況が分かっていません。まずは1000mくらいの山を選びました。

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▲そこで選んだのが鋸山1109mです。奥多摩駅から昭和橋を渡ってすぐ右が登山口。8:47ころ。

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▲この長く続く階段の様子が心配でした。積雪後しばらくは雪の急斜面になっていたことでしょう。でも、今日はすでに普通の石の階段に戻っています。9:06ころ。

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▲この尾根はいつも通るので、ここに五重の塔があることはもちろん知っています。でも、詳しいことは良く知りませんでした。近づいて見てみると、「戦没者奉祠靖國の塔」とあります。町が建てるとも考えられませんし、誰が建てたのでしょう? 9:15ころ。

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▲おそらくは1m近くは積もっていたはずの雪も、駅周辺にはほとんど残っていませんでした。山へ入っても、地面が見えている場所が多くあります。でもやっと、雪山らしい雰囲気が残る場所が多くなって来ました。9:46ころ。

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▲右の二体は大天狗と小天狗だそうです。この場所の直前に通過した愛宕山507mの麓の登計(とけ)集落にある天聖(てんせい)神社の奥社にあたるのが左の祠だとか。詳細はよく知りませんが・・・・ 9:59ころ。

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▲奥多摩駅から直接歩いて取り付ける尾根道ですから、すでにかなりの登山者が歩いているようでした。しかも、北斜面で日陰になっていることが多いでしょうから、雪に潜ることもなく歩き易い状態です。無雪期とさほど違わないスピードで歩くことができます。10:26ころ。

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▲途中の鎖場です。先行するU田君。10:28ころ。

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▲奥多摩では全域に鹿が棲んでいますね。幾日か前の足跡だと思います。10:51ころ。

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▲先々週に来ることが出来ていれば、もっと素晴らしい光景だったでしょうね。11:04ころ。

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▲尾根の左に見えるこのピークは天地山981mです。天地山~鋸山~鋸尾根下降も考えたのですが、天地山直下の下降や鋸尾根自体の下降もまだ心配だったので止しました。11:05ころ。

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▲雪は思いの外締まっています。トレース上のボコボコした場所ではなく、左右の平らな雪の上を歩いた方が楽だったりしました。11:14ころ。

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▲天地山からの合流点だと思います。11:29ころ。

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▲鋸山1109m山頂到着です。11:41ころ。
およそ3時間かかりました。コースタイムは2時間20分です。途中で休憩もしましたから、まずまずでしょう。

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▲積雪量を山頂標識横で測ってみました。およそ40cmでした。11:44ころ。

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▲山頂を12:07ころ後にし、大岳山方向へ進みました。そして、この標識のある場所で、折り返します。12:19ころ。

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▲鋸山南面をトラバースし、大ダワへ向かう途中には雪が消えてしまっている箇所もありました。南側は植林なのに、なぜここだけ雪が消えるのでしょうか? 12:30ころ。

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▲大ダワです。12:31ころ。
奥多摩にはここの他、川苔山や雲取山の近くにも大ダワと呼ばれる地名があります。
ところで、よく見ると屋根にソーラーパネルが乗っかっているんですね。でも、夏用のトイレですから、今は使えないのです。

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▲U田君がストックを使っているとは初めて知りました。以前は馬鹿にしていたらしいのですが、荷物が重い時に使ってみた際、その効果のほどに驚いて手放せなくなったそうです。確かに、それはもっともだと、僕も思います。12:42ころ。

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▲踏み跡はあったのですが、その踏み跡が途中から北面の藪の中に入って行きました。12:57ころ。

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▲その踏み跡も途中でなぜだか消えてしまい、尾根へと藪の中を急登しました。中央に登って来るU田君が。13:04ころ。

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▲登山道に合流すると、少し登って鞘口山1142mです。13:12ころ。

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▲鞘口山山頂で小休止、そこからはその北尾根を下降することに。その尾根の名称は昔調べたのですが、分かりませんでした。どこか忘れましたけれど「山彦尾根」とありましたが、どうも胡散臭い名前ですよね。平成17年に発行された松浦隆康氏の『静かなる尾根歩き』 では「江戸小屋尾根」としてありますが、根拠はあるのでしょうか? それとも氏の仮称なのでしょうか? 仮称だとしても、まあ適当な呼び名だとは思いますね。13:36ころ。

鞘口山から尾根の下降になりますから、尻制動用のミニ橇を出してみました。前回と違って、雪は腐っていませんから、よく滑るのですが、木が多くてぶつかりそうで怖いのです。それに、数人のトレースがあったのですが、スノーシューの跡と思われる大きなへこみが続いていて、それにはまると止まってしまうのです。で、使用は断念。

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▲右が開けた場所からは今日登って来た鋸尾根がよく見えます。最高地点が鋸山です。13:53ころ。

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▲ちょっと小休止。14:21ころ。
江戸小屋山は鞘口山のすぐ北にあるなだらかなピークです。970mちょっとの標高。いつも、気付かずに通過してしまいますが、今日もそうでした。

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▲九竜山は標高が942mということになっているのですが、二万五千図では954m標高点が顕著なピークです。なぜ、954mではないのでしょうか? 調べてもその理由は分かりません。14:39ころ。

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▲西斜面が伐採で開けた場所に出ました。ここからは平らに台形の山頂があるように見えますが、六ツ石山1478.8m周辺の尾根がちょうどこのように見えるのだと思います。どこが六ツ石山山頂かはよく分かりませんね。14:57ころ。

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▲僅か左にパーンすると奥多摩湖が見えています。小河内ダムもちょうど真正面に見えました。その後方には倉戸山1169.3mや榧ノ木山1485mも。左後方にうっすらと見えている山の嶺は大菩薩なのでしょうか? 左手前の集落は栃寄なのでしょう。14:58ころ。

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▲1年半前にもこの尾根を歩いていますが、こんな標識には気付きませんでした。この尾根も一般登山道並みに山道が踏まれるようになるのでしょうか。15:03ころ。

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▲奥多摩駅がある氷川の町に向かってどんどん急下降が続きます。15:16ころ。

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▲雪の上に1m半ほど燃えた切り株が突き出ていました。この木に落雷して燃えたのでしょうか? 15:19ころ。

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▲送電鉄塔がありました。小河内ダムから続いているようで、標高は515mあたりです。15:24ころ。

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▲林道へ下る梯子。15:27ころ。

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▲やたら親切な道標です。ルートを探して迷うのも登山の楽しみなのですが・・・・ 15:28ころ。

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▲前回は林道からもそのまま尾根を忠実に藪を下降したのですが、こんなに丁寧な道標があるのですね。これでは勝手なコースを歩くことは難しいですね。15:29ころ。

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▲真下に奥多摩病院が見えて来ました。向こうには氷川の集落が。氷川屏風岩も見えています。左のピークは本仁田山でしょう。本仁田山から右に延びている尾根が花折戸尾根です。15:32ころ。

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▲ジグザグに山道が付けられています。のどかなフィナーレ。15:34ころ。

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▲看板に「新四国奥多摩霊場八十五番札所 弘法大師」と書かれてあります。永年、奥多摩を歩いていてもそんな札所巡りがあるとは知りませんでした。15:39ころ。
ネットで調べてみると、「奥多摩霊場新四国八十八札所」と呼ばれる八十八ヶ所の札所巡りが1934年に作られたのだそうです。奥多摩霊場との名前ですが、奥多摩にあるのはその一部に過ぎず、東京都西部から埼玉県にかけて広く分散しています。

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▲先ほどの八十五番札所とあったお寺がこの慈眼寺。今日はこのお寺のお墓にお参りしてから帰ります。僕が奥多摩でいつもお世話になった方がここのお墓で眠っているからです。しかも、お二人も。15:43ころ。

バスも通過してしまったすぐ後でしたから、奥多摩駅までは歩いて行きました。まあ、それほど遠くはありません。
久し振りの天益です。山屋さんは僕たちだけでしたけれど、地元の方々で賑わっていました。さらにそこへ、Kさんが。このあと、鳩ノ巣でプロのガイドさんたちとの飲み会があるとかで、足早に出ていかれました。飲んだ後はまた奥多摩へ戻って来るのだとか。知っている人は知っているのですが、奥多摩湖方面にあるとある人物の家で今は寝泊まりしているのだとか。

地元の方々の話しを聞いたり、U田君と話しをしたり、2時間以上天益にいました。いつもよりは少し多く飲みましたね。若くて伸び盛りのU田君が付き合ってくれたのも嬉しいことですし、大雪のあと久し振りの天益も嬉しかったからでしょう。
翌日は日曜日で、ゆっくり出来ますから、遠くから出て来てくれているU田君にちょっとは気兼ねなく時間を費やせることもありますね。
電車で帰る途中、僕が先に降りるのですが、ぐっすり寝ているU田君を起こすに忍びなくお別れの挨拶が出来なかったことが残念です。「今日はありがとう」と。

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