ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

シダクラ尾根を登りましたが、久し振りに日没後下山となってしまいました・・・・反省

2012年09月17日 | ハイキング/奥多摩

2012/9/15  この3連休、S子と一泊二日でどこかへ行こうと考えていました。でも、S子の脚の調子がいっとき悪かったので、まずは15日に脚の調子を確認するために奥多摩を歩いて来ることにしました。これで問題がなければ、17日に沢へでも行こう、と思っていたのです。

9月中旬だというのにまだまだ30度を超える日が続いています。山の標高もせめて1000mは越えていないと、低山歩きは暑そうです。それで選んだのが御前山1405mとその近くの北斜面の支尾根。北斜面を選んだのも、もちろん暑さ対策ですね。

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▲惣岳バス停から下の道へ降り、シダクラ橋を渡ります。9:05ころ。

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▲シダクラ橋を渡り、左下のシダクラ沢へ下ります。ここは沢登りで沢支度をするいつもの場所。見えている滝は、もう何度も来ているのにまだ一度も登攀したことがありません。易しい滝ですが、シャワークライミングになるようなので、しょっぱなから濡れることを嫌って、いつも高巻いているのです。9:10ころ。

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▲シダクラ尾根(シダクラ沢右岸尾根)の登り初めです。後方には多摩川本流と支流のシダクラ沢が光っています。9:15ころ。

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▲最初から急登です。9:22ころ。

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▲二万五千図によると標高460m付近に送電鉄塔があります。そこを通過したところ。9:30ころ。

送電鉄塔がある場合、保守・点検のための道が必ずあります。ですから、そこまでの道はまずまずですが、その先の山道は整備されてないことが多いのです。この日も、いきなり草に覆われていました。

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▲踏み跡があったりなかったりの登りが続きます。10:12ころ。

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▲もう少し下からダムの白っぽい壁は見えていました。この辺りまで来ると、樹間に奥多摩湖の湖面までがよく見えるようになります。10:13ころ。

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▲810m標高点だと思います。ここで30分ほどの大休止を取りました。10:27ころ。

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▲この辺りの岩は石灰岩だと思います。ところどころで岩っぽい尾根になります。11:14ころ。

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▲しだくら峠というプレートがありました。標高900m付近のなだらかな尾根部分だと思います。11:21ころ。

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▲トリカブトがたくさん咲いていました。11:26ころ。

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▲キク科のカシワバハグマ(柏葉白熊)だと思います。11:48ころ。

柏の葉に似ていることから名前が付いたようですが、柏の葉には似ていませんよね。アカメガシワの葉に似ているからという説もあるようです。ハグマ(白熊)というのはヤクの尾の白い毛だそうです。僧侶の払子や武将の采配として使われていました。

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▲また岩場が出て来ました。11:51ころ。

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▲急登も相変わらずあります。12:39ころ。

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▲御前山の北、栃寄集落との間に、“体験の森”が広がっています。そこからこのシダクラ尾根にもルートがつながっているようです。ここには“アセビの広場”という名前が付いていますが、アセビの姿は見えませんでした。12:41ころ。

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▲体験の森のルート名ではシダクラ尾根は“シダクラの道”と呼ぶようですね。13:02ころ。

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▲大ブナ尾根の一般登山道へ出ました。13:10ころ。

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▲惣岳山1341mです。13:11ころ。ここでも中休止。

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▲御前山山頂はそのまま通過。13:46ころ。

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▲クロノ尾山です。来月の7~8日に長谷川恒男カップが開催されるせいでしょう、今日はトレイルランナーがとっても多く走っていました。14:33ころ。

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▲鞘口山です。ここでもトレイルランナーに抜かれました。どうやら4人で来ていたようなのですが、そのうちの一人とはぐれてしまったようです。ちょっと寄り道していた時に、他の仲間を抜いてしまったんだろうと、言っていましたが。14:53ころ。

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▲鞘口山から北に延びる尾根へ入りました。14:53ころ。

この尾根の名前ですが、いまだに僕の知るところではありません。ガイドブックに江戸小屋尾根と書かれていたりしますが、その真偽は分かりません。出典は忘れましたが、山彦尾根との表記もありました。でも、このネーミングはあまりにもといった感じですよね。

したがって、尾根の名前は分からないというのが正直なところです。仮称としての江戸小屋尾根か九竜尾根、もしくは、機械的に名付けて鞘口山北尾根とか栃寄沢右岸尾根とかでしょうか?

今になって思うのですが、この尾根の下降をスタートさせるのが14:53では少し遅すぎますね。御前山から栃寄沢沿いの登山道を下降するべきだったかもしれません。

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▲標高970mくらいの江戸小屋山は気付かずに通過してしまいました。途中、東の眺めが良い場所では写真のように鋸山1109mのピークやその右下のコル・大ダワがよく見えました。この辺りはよく踏まれていて登山道のようです。15:13ころ。

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▲こんな形の花はしそ科の花とばかり思っていましたが、どうやらこれはごまのはぐさ科のようです。ミヤマママコナ(深山飯子菜)だと思います。15:14ころ。

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▲九竜山954mです。昭文社の地図では942mとなっていますが、954mは標高点なので、その方が正しいのではないでしょうか? 15:49ころ。

この地点で水平距離では半分ちょっと、標高的には約4分の1下ったことになります。それをほぼ1時間ですから、あと1時間半~2時間あれば下れる計算でした。

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▲小河内ダムと奥多摩湖が見えています。16:07ころ。

写真の左に見えている集落は栃寄です。集落の背後の尾根は今日登ったシダクラ尾根。集落背後のピークが810m標高点です。

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▲熊の糞でしょうか。今日は登山者の多い一般登山道以外では熊鈴を鳴らして来ました。16:12ころ。

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▲ギンリョウソウです。16:50ころ。

熊の糞を見た辺りまでは問題はなかったんだと思います。その先の標高800m~900m周辺で、尾根型が少し不明瞭になります。奥多摩病院の方へ下降したいのですが、降りていると尾根型が消えて行き、斜面が急になるばかりです。どのあたりまで下降したのかは分からないのですが、下降すべき尾根を外したことは確実です。左(西)にはそれらしき尾根が見えないので、右高くに見える支尾根が奥多摩病院へ下っている尾根に違いないと考えました。

さっそく降りて来た道を登り返します。少し踏み跡はあるのですが、トラバース気味に歩きますから、急斜面の踏み跡は崩れている箇所が多くなります。もう少しで目指す尾根に戻れそうだという時に、写真のギンリョウソウが生えていました。写真を写す心のゆとりも生じた頃だったのでしょうね。

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▲鉄塔が現われました。麓までしっかりした山道があるはずと、ひと安心したのですが………。17:24ころ。

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▲奥多摩駅もある氷川の街並みも見えて来ました。ますますホッとした気分です。17:34ころ。

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▲突然山道は階段で降り、林道へ出てしまいました。しっかりした山道はここで消えてしまいました。保守・点検の人はここまで車で来て、ここから歩き始めるのでしょう。17:37ころ。

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▲降りるべき奥多摩病院が見えています。辿って来た尾根は正解でした。でも、ここから歩き易い山道がありません。しばらく、良い道も探してみましたが、見つかりません。植林の中の僅かな踏み跡を下降することにしました。17:48ころ。

すぐに日没となり、植林の中は真っ暗になりました。ヘッドライトを点け、道のない植林の急降下を慎重に下ります。万が一、降り着いた場所が林道のコンクリ壁の上だったとしても20mザイルで懸垂下降は出来ます。でも、出来るだけ易しい所へ出て欲しい気持ちでいっぱいでした。

足元にこれまでとは違う硬い踏み跡が感じられました。藪で覆われていますし、クモの巣が五月蝿いのですが、歩かれていた山道です。そこを選んで降りて行くと、お墓が現われました。

ホッとしました。お墓からはしっかりした道があり、廃屋が現われ、さらに下ると、里の家々が見えて来ました。老人ホームに降り立ち、奥多摩病院を通り、バス停へ行きました。18:30ころでした。18:35のバスにちょうど乗り込むことができたのはラッキーです。

                 *   *   *   *   *

天益へ行くと、「Hさんがこんなに遅く来るなんて珍しいわね」と言われました。確かにそうです。そう言われて、あらためて反省しきりな小生でした。

下降でルートミスをしなければ、暗い中下山することはなかったはずです。でも、ルートミスなどすることはありがちなことですから、もっと余裕をもった計画で歩くべきでした。反省。

コメント
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