大きな勇気･･･小さい命

　　令和４年５月２５日（水）晴れ。

　道路に車が列を成しています。交通事故があったのかな～と先頭車両に目を転じます。そこには真新しい体育着を着た五中生が、蹲って何かを捕まえようとしています。黄色の口を大きく開けて羽をばたつかせた雛鳥を摘もうと、悪戦苦闘しているのです。

　「どうしたの？」と聞けば「何処をどうして捕まえるの？」と言うので、私が５本指で身体全体を捕まえまて「雛をどうするの？」と尋ねます。「分からない。道端の草叢から道路に飛び出してきたので捕まえようとしたの」咄嗟のことだったらしい。

　私には鳥ついて‘焼き鳥’を知る程度の知識しかありません。この雛がスズメかツバメかも判りません。道行く人に訊いても答えてくれません。空を見上げても親鳥らしき鳥も見当たりません。同じ草叢へ戻せば道路への飛び出しや猫の被害が心配されます。背の高い桜の樹の窪みで親鳥を待ってもらうしかありません。雛を窪みへ置くと、生徒はニコッと笑みを浮かべ帰ったのです。小さな命を救おうと危険な車道へ立ち入った大きな勇気は、これからも大切にしたいものです。

　今週の土曜日から酒田市において県高校総体が始まるそうです。今日のこの暑さ熱中症に気をつけてね。過信は禁物だよ！