平成26年3月25日(火)晴れ、気温17度。待ちに待った陽気の到来にドライブに出掛けました。雪をかぶった遠くの山を眺めながら進路を北に取ります。
最初に車を止めたのが東根市六田の麩の専門店‘文四郎麩’です。六田は昔から六田麩として有名な所です。
店内に入ると色鮮やかな内裏雛が眼に止まります。そうです。4月2日が旧暦の雛祭りです。山形では観光用に新暦でも飾りますが、まだまだ旧暦で飾る家庭が多いようです。春こそ乙女心をくすぐり、遅い雪国には旧暦がお似合いのようです。
試食の席には煮物に麩のからあげ、それにお茶が用意されています。煮物を一つ口に含み見回せど酒の試飲はないようです。
テレビ出演偉大なるべしです。
次に、東根市旧市街地にある‘壽屋 寿香蔵’菓子店です。茜姫と命名された梅菓子が人気商品です。
ここの店も入ると直ぐに雛飾りが迎えてくれます。茜姫を求め菓子を誉めずに雛人形を誉めます。
「こちらの雛人形も見てください!」と蔵座敷に案内されます。家代々に伝わる雛人形が所狭しと飾られています。
出入り口の上に傘棚があります。これは古民家の昔を思わせます。琴欧州提灯はが愛嬌でしょう。
腹が空いたので元気なばあちゃんで有名な‘梅ヶ枝清水(メガスズ)’を狭い道を探しまわって漸く辿り着ます。
挨拶もそこそこに元気なばあちゃんは、家に代々伝わると言う雛飾りの掛け軸を紹介してくれます。場所を取らないアイデアに感心します。
転勤した方が雛人形の保管を託して引っ越した方もおり、年に一度会いに見えるそうです。飾って収納することを考えただけでもう頭がパンクします。(乙女心を全然分かっていないようです)「京の雛人形は一代限りで持ち主が亡くなると用済みになります。その用済みになった雛人形が北前船で運ばれて、物々交換の品やお土産として最上川を遡り山形で大事に保管したんですね~」とおばあちゃんが教えてくれます。
出てきた膳が冬期限定吸福そば(1,000円)です。口にする分だけを鍋の温かいたれにつけて食べるのだそうです。言うなればそばのしゃぶしゃぶです。そばにはグルテンが入っていて腹もちがするようです。そばの生産者は‘文四郎麩’です。
ここも出入り口の上には傘棚があります。蔵もあります。「東根は何で財を築いたのかな~」満腹の腹をさすりながら家路へと着きます。