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575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

モスクワの思い出②     IK

2015年08月01日 | Weblog
今回は、シベリア抑留の話です。

モスクワ郊外にも日本人墓地があり、出張で言ったタシケントやアルマートイにもあります。
ソ連全土に労働者として送られたのです。
そこここで日本人の作った建造物は丈夫でしっかりできているとロシア人に言われます。
厚生省の役人が時々、遺骨を取りに来ていました。

モスクワ市内には立派な軍事博物館があり何度も見学に行きました。
対独戦争とともに対日戦争の部屋もあり多くの戦利品が展示されています。
日の丸の寄せ書きが少なからずあり、その中にチャンコロ退治という言葉がほぼ必ず入っています。
満州あたりの戦利品でしょうか。
明治政府が廃仏毀釈で戦争を進めたことと一致していますね。
抑留者のソ連への忠誠文も多くありました。「スターリン元帥閣下」から始まる文です。
ソ連に忠誠を誓った人たちを日本へ送り返して日本で何をしようとしたのでしょうね。
最後に博物館を訪れたときは対日戦の展示が忽然と消えて無くなっていました???
日露友好の邪魔になると考えたのでしょうか。

今、思い出したことは、モスクワ西部にナポレオン軍と戦った戦跡があり、そこで一人の老人に会いました。
日本人と分かってロシア語で話しかけて来たのですが要約すると、「自分はシュムシュ島で日本軍と戦った。」
日本人を見てなつかしくて話しかけて来たようです。
古いカメラを見せてくれました。戦利品?
夏の強い日差しの下で瓶底眼鏡をかけた老人の憂いを帯びた顔を今でもはっきりと思い出すことができます。

              

もうすぐ8月15日。70年とあって様々なニュースが伝えられています。
ウランバートルへ行った時、砂漠のなかで日本軍とたたかった老人にあいました。
やはり、どこか日本との戦いを懐かしんでいる感じがありました。
それが戦勝国というものでしょうか?(遅足)





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