575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

  &#34170  草              草女

2007年06月05日 | Weblog
 こんな漢字※はまず読めない。 ドクダミ科ドクダミ属のドクダミ。ドクダミの花の白は本当に白い。赤味を帯びた濃い緑の葉の中に咲く花は美しい。
 白く十文字の花弁に見えるものは実は苞であり、中央の黄色い芯の様に見える花穂にたくさんの小さな花がびっしり付いている。
 この花達は種子を付ける能力がほとんどなく、繁殖は専ら地下茎に頼っている。
 いつのまにか、庭に忍び込んだドクダミがなかなか退治できないのは、盛んに分枝する地下茎のせいだ。
 毒や痛みに効くので「毒・痛み」、毒を溜めて外に出すので「毒溜め」から「ドクダミ」に転じたとも言われている。また別名を「十薬」とも言い、便秘・むくみ・痔・おでき・蓄膿症などに薬効がある。
 ところで、その薬効は、あの猛烈な臭気の元となる成分から生じ殺菌作用や化膿を防ぐ効果がある。
 さてその臭気も刈り取って乾燥したり、熱を加えると消えるので、中国では野菜として売られていて、味も悪くないそうだ。
 臭気と旺盛な繁殖力で厄介者という感もあるが、この草はヨーロッパでは園芸用として栽培されていて、牧野富太郎氏の植物記によれば、名花として世界的に名高いそうだ。

 どくだみや真昼の闇に白十字         川端茅舎
 十薬や四つの花びらよごされる        池内友次郎
 どくだみの匂うジーンズ脱れあり       河合凱夫
 十薬や谷底深く一軒家            戸塚佳子

 ※この漢字を苦労して検索し見つかって喜んだのもつかの間、投稿画面上では、  なんと&#34170と表示された? みなさんにこの漢字がお見せ出来ないの  が残念です。  
 ※やむを得ないので、この漢字を分解して示しますので、組み立ててください。
  葺という字の草冠を大きくして耳の横に「戈」を付けます。

                
コメント (3)
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