ひと頃、日本人の中には、自分は中流意識、上流階級ではないが、下層階級でもない。まあ、ほどほどに経済的にも満足感あり、家庭的にもまあまあ満足。少し将来への不安はあるが、それは健康のこと。なんとか老後も送れそう、といういうような感覚で生活している人は多くいた。
会社も右肩上がりかせいぜい悪くなっても現状維持、子どもの教育費はかかるけれど、それも何とかやっていけそう、借金も家のローンとか車のローンがあるけれど、どうにか払っていけるだろう。・・・
そんなふうに多くの日本人の家庭は、こうした家族ぐるみで落ち着いて平和な暮らしが続くと思っていた。バブルが崩壊しても、多くの家庭はそれほどそれの荒波をかぶることなく、何とか影響も少なく通り過ぎることができた。まだまだ中流意識は自分たち多くの庶民の思う自分の立場・環境であったのだ。
それが、今や完全に失われたようだ。自分たちには、老後の不安がのしかかる。健康だけではない、経済的な不安。家族関係の崩壊。会社・雇用不安、リストラ・・・。明日への生きる活力を失って、ただ不安な日々。子どもたちへの教育も投資する金もない。
一方で、金持ち相手の商売はますます繁盛。金にあかしての遊興三昧。持つ者と持たざる者の差はますます激しくなるばかりだ。
教育面でもしかり、東大合格者の家庭の年収は、はるかに一般庶民を超えている。小さい頃から塾通い、そうしなければなかなか受かることが出来ない。こうして東大は高嶺の花と化した。
健康もそのような気がする。生活習慣病にかからないために、万全の注意を払える環境。貧しいが故に医者にもかかれず、経済不安のために、思うような生活設計を描けない。能力の違いではなくて、経済力の高い・低いで将来が決定されてしまうような社会は、犯罪や自殺が増える一方の社会だろう。能力の高低が経済力の高低とイコールではない。
これが、「競争はいいことだ」という政治スローガンに引きずられている現実だとしたら、もはや取り返しがつかない状態に日本が立ち至ったということに違いない。事実、今や日本の所得格差は、競争社会の典型であるアメリカ合衆国以上にひどくその差が出てきたらしい。
会社も右肩上がりかせいぜい悪くなっても現状維持、子どもの教育費はかかるけれど、それも何とかやっていけそう、借金も家のローンとか車のローンがあるけれど、どうにか払っていけるだろう。・・・
そんなふうに多くの日本人の家庭は、こうした家族ぐるみで落ち着いて平和な暮らしが続くと思っていた。バブルが崩壊しても、多くの家庭はそれほどそれの荒波をかぶることなく、何とか影響も少なく通り過ぎることができた。まだまだ中流意識は自分たち多くの庶民の思う自分の立場・環境であったのだ。
それが、今や完全に失われたようだ。自分たちには、老後の不安がのしかかる。健康だけではない、経済的な不安。家族関係の崩壊。会社・雇用不安、リストラ・・・。明日への生きる活力を失って、ただ不安な日々。子どもたちへの教育も投資する金もない。
一方で、金持ち相手の商売はますます繁盛。金にあかしての遊興三昧。持つ者と持たざる者の差はますます激しくなるばかりだ。
教育面でもしかり、東大合格者の家庭の年収は、はるかに一般庶民を超えている。小さい頃から塾通い、そうしなければなかなか受かることが出来ない。こうして東大は高嶺の花と化した。
健康もそのような気がする。生活習慣病にかからないために、万全の注意を払える環境。貧しいが故に医者にもかかれず、経済不安のために、思うような生活設計を描けない。能力の違いではなくて、経済力の高い・低いで将来が決定されてしまうような社会は、犯罪や自殺が増える一方の社会だろう。能力の高低が経済力の高低とイコールではない。
これが、「競争はいいことだ」という政治スローガンに引きずられている現実だとしたら、もはや取り返しがつかない状態に日本が立ち至ったということに違いない。事実、今や日本の所得格差は、競争社会の典型であるアメリカ合衆国以上にひどくその差が出てきたらしい。