Gomaler's~神社仏閣巡り~癒しを求めて

主に関西の神社仏閣巡りと御朱印集めが趣味です。

福智院(2012年11月25日参拝)

2012-12-22 | 仏閣
所在地:奈良県奈良市福智院町46
宗派:真言律宗
御本尊:地蔵菩薩
創建:天平8年(736年)
開基:玄
札所:大和北部八十八ヶ所霊場、大和地蔵十福



【由緒】
聖武天皇の御世に僧玄が建立した清水寺の遺鉢を受けた寺として受け継がれてきました。
本尊胎内に「建仁三年六月願文」と「建長六年供養」の二種の墨書があります。

本尊は福智庄(現奈良市狭川町)において建仁三年(1203)に造立されたが、
その後、まもなく興生菩薩叡尊上人に依って現在地に移され、
建長六年(1254)福智院が創建されたと見ることが出来ます。

「清水寺」は現存せず遺跡も発見されておりませんが、
「奈良坊目拙解」に清水の三町は奈良清水寺の古跡で後に福智院と称す。

天平年間、僧玄(~746) 行基、良弁等と共に岡寺の義淵に学び、
726年入唐、735年に五千余巻の経典と仏像を持って帰朝)が、
この清水の地に地蔵菩薩を本尊とした清水寺を創建、中世に廃壊し、
建長六年、興福寺大乗院実信僧正が福智院地蔵堂の造立供養をしたが、
これは清水寺の再興であると述べています。


【荒池】





あの超有名ホテルである奈良ホテルに近い場所に、
このような絶景が見れます。

いつも車で通ってたから見てる余裕が無かったけど、
歩いていると見逃していた美しい風景を発見することもある。

車は便利だけど歩くことも大切ですね。


【山門】


駐車場は二台分ほどありました。


【聖観音菩薩】



【勝軍地蔵尊】




なんかシルクロードから渡ってきたような感じがしますね。


【地蔵尊】


向かって右側のお地蔵さんは真っ二つに割れていたものを、
補修でくっつけたようです。

これも廃仏毀釈の被害なのでしょうか。




随分古いお地蔵さんばかりのようでした。


【本堂】




拝観料400円を支払い本堂内へ。

台座をあわせて高さは6.76メートルもある
どっしりと座られた御本尊が目の前に。

知らないで見ると如来かと勘違いしそうですが、
実は地蔵菩薩像なのである。

普通、お地蔵さんは立像であるが、
こちらは座られたお地蔵さんなんです。


これほど大きなお地蔵さんは初めて見ます。

しかも光背まである地蔵菩薩はとても珍しい。


表情を見るとこれがまた異質。

普通のお地蔵さんは優しい表情で親しみがありますが、
とても威厳に満ちた厳しい表情をされているように感じた。

お地蔵さんと気軽に言うには失礼と思えるほど。


また、説明をしていただいた奥様によると、
光背の頂上に不空成就如来(釈迦と同体)が左右三躰、六体の地蔵菩薩像(六地蔵)、
化仏は560体、六地蔵と御本尊を入れると全部で567体であり、
釈迦滅後、56億7千万年の後に下生すると云う弥勒の信仰を表しているそうです。

実に細かいいい仕事をしてるね~、って感じです。(^^

これはマジで必見です。

興福寺の駐車場が満杯でなかったら、
今日出会うことのなかった地蔵菩薩。

これも何かの縁なのであろう。


ひさしぶりに感動しました。


【御朱印】