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金沢市に住み始めてその文化や伝統の広さや深さの背景に、加賀を中心に一世紀にもわたり民衆自身が支えた「百姓のモチタル国」を支えた一向宗を初めとする仏教など、宗教の影響の大きさが現在も地下水のように県民や市民の心の中に流れ続けていることを実感することがあります。例えば金沢の街を歩いてみると民家の戸に半紙に墨で書かれた「四万五千日」などの文字を見ることがよくあります。これはこの日に寺参りすると書かれた数字の数だけ参詣したほどの功徳があるという意味があると聞かされています。そういう風習自体は全国的に見ればそう珍しいことではありませんが、ごく普通にその墨書が街の風景に溶け込んでいることが私にはとても感慨深いものがあります。
そして金沢の街角には少なくない数の地蔵堂が存在し、昨夜はその多くの地蔵堂で地蔵祭りが執り行われたようです。
写真は昨年のその様子を撮影させていただいたうちの一枚です。
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この地蔵尊は地蔵堂というよりも養智院という小さな庵で、金沢でも大きな規模の地蔵祭りが執り行われています。
多くの地蔵堂では地域の人たちが、沢山のお供えをした小さなお堂の周りに集まり、ゆかりのお寺からお招きしたお坊さんにお経を上げていただくという形が多いようです。
この養智院は金沢を代表する繁華街片町や観光名所の長町武家屋敷街近くの大通り沿いなので観光で金沢を訪れた方も目にしたかもしれませんね。
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