<1回目からつづく
貸し農園の通路を封鎖占拠している、我孫子市久寺家2-6-14に住む浅川宝重、年齢70数歳の老人の話を続ける。顛末記の2回目。
同じ70歳代の老人同士、この老人のそこまでやるかという狡猾さと卑劣さを見せられるとなんともせつない。さっさと観念して謝罪してしまえばいいものを、なにがそうさせて占拠を続けるのか。
不可解な言動と、占拠を正当化するための屁理屈をみていると、腹が立つどころか笑ってしまう。と同時に追いつめられるとここまでやるのかと老人の醜さをみてしまい悲しくもなる。しだいにこの老人の氏素性の輪郭ができてくる。
「バカは相手にしない。相手にするとつけあがる」。かみさんはよく言う。けだし名言だろう。だが看過できない性質だから行動に出てしまう。でもさすがにこの年になってまで、こんな老人の不始末につきあわされたのは災難としかいいようがない。
以下70数歳の老人の具体的な行動を示す。
◆6月18日=2点注意と題してメールを送る。ひとつは通路に鉄パイプが30センチほど飛び出している。通行にかなり危険だから対応してもらいたい。もうひとつは、通路を封鎖占拠しているので、これをやめてもとに戻してもらい。
前者は下に示した見取り図でいえば農園入り口の赤い丸印のある所。本人も危ないと自覚してやっている。飛び出ている鉄パイプの先端に赤いポリポットつけている。赤信号のつもりだろう。いつけがしてもおかしくない。常人なら危ないからやめるだろうに、この老人は平気でやる。事故が起きたときどう責任を取るのかこちらが心配してしまう。この行為をみても自己中的な人物だとわかる。20日に確認したところ飛び出していた鉄パイプは内側に引き込んだ。
◆6月24日=通路の封鎖と占拠状態が続いている。即刻占拠をやめるようメールを送る。その日のうちに、明日こちらの“言い分“を伝えたいという返信メールが届く。
◆6月25日朝8時、農園でその言い分を聞く。かなり興奮している。言い分は占拠の言い訳に終始した。笑ってしまうほどの“言い分“であった。よくもまあ70数歳の老人が言えたものである。これで相手を説得できると思っているのだからかなりの能天気だ。
“言い分”なるものはこうだった。
「オレは評判いいんだ」ーまずはじめに「オレは評判いいんだ」と3度も繰り返した。この地区ではそうだと言いたいのだろう。なぜこの場でそれを言い出したのか。そのことを自慢してどこでも吹聴しているのだろう。小学生にだって、こんなのにろくなやつはいないといわれてしまうだろう。70数歳の老人にもなってそれがわからない。恥をまきしながら歩いているようなものだ。やはり頭がおかしいのか。外面よく、あちこちで気に入られようときっと涙ぐましい努力をしているのだろう。
「評判がいい」と自称する老人が、一方で農園で悪事を働いている。表の顔と裏の顔を使い分けている。化けの皮が一枚一枚はがれてきた。正体がばれてきた。評判がいいと自慢できるのも時間の問題。この悪行がネットで拡散する。それにこの老人の氏素性がわかればとあっというまに無視される。それがわっかていないとみえる。
「外面がいい人」をネットで検索するとかなりの記事が載っている。トップに出てきた記事を、この老人の言動に重ねて読んでみる。なんとほとんどが合致する。この記事は実に面白い。周囲に気に入られようと努めるのはコンプレックスがあるからで、表の顔と裏の顔にギャップがある。いい顔ばかりしているからストレスがたまる。そのため身近な人に毒を吐くのだそうだ。
さて封鎖して占拠をしている言い分である。最初はなにを言っているのか理解できなかった。えっと驚くばかりの珍説を持ち出してきたからである。繰り返すがこの農園を貸し出すとき、通路はきちんと縄張りされていた。この老人もこれを見て知っている。通路占拠を正当化するため、なんとかわたくしを説得しなければならない。たぶん一晩考えたのだろう。こうである。上の農園の見取り図を見ながら読んでいただきたい。わたくし自身にも理解できるよう、かなり補足している。
「もともとここには通路はなく、ロープ一本で区画を分けていた。いま通路といわれているのは両側の利用者が互いが気遣って自然と幅ができたもの。それだから、「D」(注:筆者が借りている農地)に行くには、見取り図の赤いしるしのあるところから「B」と「C」のあいだは通ってはいけない。「B」と「C」のあいだは通路ではなく本来境界でしかなかったからだ。ここを通れるのはBとCの人だけ」
「それならDに行くにはどこを通るのだ」
「(見取り図の)青いしるしのところからだ」
「そこは他人の畑だ」
他人の畑を通って行けという。これをかなり興奮してまじめに言い張るのをみて、こいつはバカじゃないのかと脳みそを疑ってしまい、つい大学はどこ?と聞いたら、さらに興奮して「学歴を聞くのは最低だ」といわれてしまった。学歴にはこだわらないのだが、あまりの“珍説”にあきれたからだ。これでわかったことだが、この老人にはかなりの学歴コンプレックスがあることが。
貸し農園では、農地を区分けするため通路を設けないで、一般にロープで区分けしている。参考までに近くにある柏市あけぼの山公園の貸し農園の画像で説明する。
通路があり、その両側に貸し農地が続く。
貸し農地の隣りとの境はロープ一本で区切られている。その境には自然とスペースができる。
この老人はこのことを言っている。たしかにこの区分けだとスペースは自然とできて隣り同士だけが利用し、ほかの人はここは利用しない。
だからいまの農園でいえば「B」と「C」のあいだの道は、もともと通路がなくロープで区切られただけだから、ほかの人は通るべきではないと言いたいのである。
ここまでかなり興奮してしゃべっている。なにをしゃべっているのか混乱してきたようだ。唐突に話をやめて言い張る。
「占拠はやめない」
「思い通りにはさせない」
この老人は結論としてこういいたかったのだろう。
いま封鎖して占拠してスペースは、この老人が借りている「 A」と「B」のあいだ。ここも通路ではなく境でしかないのだから、占拠しているとは言えない、なにが文句があるのだ、といいたいのだ。
わたくしにもようやく言い分なるもがわかった。これでわたくしを説得できると思っていたのか。笑ってしまった。このたわけめ。地主はもともと農地「D」に行く道を作っていないということになる。地主までも侮辱する。
それどころか、本音をぺろっとだしてしまった。
「いまの地主は当時のことを何も知らないよ」
よくよく知ったうえで悪事を働いているのを認めてしまっている。
農園利用者で解決できると思っていたのだが、らちが明かない。平行線だ。地主さんに相談するしかない。
◆6月25日午前11時。その日の昼近く地主さん宅へ出向き、占拠に至る経緯を説明、現場を見てほしいと依頼した。
2回目はここまで。文章が下手でもうしわけない。老人の屁理屈を理解していただけただろうか。
次回3回目は、地主の登場でこの老人の態度は一変する。いままでの強気の反抗と反発はなんだったのか。しょせんは悪あがきでしかなかった。こんな老人をいまわたくしは相手にしている。この年になってだ。情けなくなってくる。義を見てせざるは勇なきなり。やっぱりさいごまでやって、悪行の責任はきっちり取ってもらおう。
3回目に続く>