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「事実証談巻4(人霊部上)」 25 第14話の3

(散歩道で咲き出したコギク)

台風21号がまっすぐ静岡県に向かっている。明日未明、静岡県のどこかに上陸するかもしれない。雨風がようやく強くなってきた。

衆議院選挙、前評判通り、自民、公明の現政権の圧倒的な勝利になったよだ。希望の党も急に勢いを失い、絶望の党になってしまった。誰かが発言したように、与党は、野党の敵失で勝ったようなものかもしれない。

故郷但馬より、干しカレイをたくさん送ってもらった。早速、昼に焼いて食べた。ああ、日本海の味がする。

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「事実証談巻4(人霊部上)」の解読を続ける。

怪しみて卜者に占(うらな)わせけるに、死霊の祟りなり、霊火なりなど言えども、占方を以って実(まこと)とする者もなく、神仏の咎(とが)かと怪しみ思うのみなれども、さすがに卜者の教えも、また捨て難くや。寺院を頼み、大般若経を転読し、施餓鬼などいう事までも、怠る事なく祈願すれども、聊か、その験(しるし)なくて、
※ 卜者(ぼくしゃ)- うらないをする人。占師。
※ 占方(うらかた)- 占いの結果。
※ 転読(てんどく)- 経典などの初・中・終の数行だけを略読すること。大部の経典、特に「大般若経」600巻について行われる。
※ 施餓鬼(せがき)- 盂蘭盆に寺などで、餓鬼道に落ちて、飢餓に苦しむ無縁仏や生類のために催す読経・供養。


時々出火の騒ぎ有りし事、三年ばかりが程にてありし故、始めの程は、遠き村々にても驚き駈け寄りしかど、度重なるまゝに、人皆な常の騒ぎと言いなし、たま/\もその辺なる村にて、過(あやま)ちし出火ありし時だにも、例の騒ぎと怠りし事も有りしよし。
※ 常の(つねの)- いつもの。

されども、その所は家並み続きし所にて、直(ただ)ちに人寄り集りて打ち消しければ、何時とても聊かの騒ぎにて、鎮まりしかど、怪しかりしは、その町内に限りて、隣り町に障りなきを怪しみ、誰とはなしに、かの二人の霊火なりと風説しけるにより、
※ 風説(ふうせつ)- 世間にひろまっているうわさ。とりざた。

人皆な心付きて、俄かに二女の霊を祭りなどしけれども、とかく鎮まらざりければ、なお怪しみ、かく祭れどもその験(しるし)なきは、在りし家にて朝夕の祭りせざる故ならんとて、又しも急に相続(よつぎ)人を尋ね求めれども、かゝる騒ぎを誰知らぬ者もなく、皆な聞き怖(お)じして、誰れ相続人となる者もなければ、人々思い煩いけるに、
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