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静寂な西湖の午後

(静寂な西湖湖畔)

月曜日の朝、成田空港で杭州の気温が摂氏10度と標示されていた。午後到着した杭州も、天候は曇り、気温は摂氏17度にしか上がっていなかった。この季節にどういうことだろう。一ヶ月前に訪中したときは摂氏29度まで上り、上着を脱ぎたいほどの気候であったのに、季節が戻ってしまった。話に聞くと前々日は摂氏30度だったのが、前日大雨が降り、急に冷えたという。まあしかし一番心地よい気温である。

杭州にて、商談の場所に、西湖のほとりの浙江西子賓館の庭が指定されていた。車で浙江西子賓館に入ろうとすると、軍服に誰何された。茶館の庭で約束があると断われば、別に咎められることもないのだが緊張する。通訳兼運転手のR君が話すに、自分もここに来るのは初めてだ。中国の要人が使うホテルで、警備する制服は軍人だと言う。なるほど建物前で立哨する軍服は直立不動であった。

浙江西子賓館は、ネットで調べたところ、かつて毛沢東の別荘だったといわれるホテルである。中国首脳や外国の要人もここで接待を受けた場所だという。現在は少し料金が高いが誰でも泊れるホテルになっている。しかし軍服が立哨する敷地には訳知りの人しか入ってこないため、敷地内に人影はほとんどなかった。


(雷峰塔と浙江西子賓館)

浙江西子賓館の軒が反り上がった特有の建物の背後には、山上に西湖十景の一つ「雷峰夕照」で知られる雷峰塔がそびえている。昔の雷峰塔は1924年に崩壊し、長らく廃墟だったが、2002年に現在の雷峰塔が再建されて新しい観光スポットとしてにぎわっている。一度、雷峰塔には登ったことがある。

湖畔の芝生には白いテーブルと椅子があり、そばの茶館からお茶を運んでくれる。何時行っても人々々の西湖の湖畔に、こんな静かなところがあった。しばらく戸外で打合せをしたが、風が冷たくて堪らず茶館に移動した。
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