秀明記(syuumeiki)

着物デザイナーが日々感じたこと、
全国旅(催事)で出会った人たちとのエピソードなど・・・
つれずれなるままに。

「うっさん」の寺 大竜寺

2010年08月06日 09時30分13秒 | 京都非観光迷所案内
先日、平岡八幡宮の帰り道に市内に向けて車を走らせていたら目の端を掠めたのがこの看板。

「うっさん」?なんだそりゃ?宇野さんのコトですか?問屋さんとの打ち合わせ時間まで
まだ間があったもんで車をユーターンさせて探索。この暑いさなか物好きなオヤジです。

国道から坂道を登ると目的の大竜寺はすぐに見えてきました。本堂はまだ新しく、ちょっと
気落ちしたけど、山手に広がる境内はナカナカのものです。

新しいはずで、大竜寺がこの地に移転したのは1977年のことで、それ以前は街中の裏寺町に
あったそうです。(うすさま堂は18004年に建立されたものをそのまま移転)
  
 
    

裏寺にあったころは場所柄、キレイドコロの参詣も多かったとか。理由は祀られているのが
「有樞沙魔明王」(うすさまみょうおう)だから。 うすさま→うっさん。

「うすさま」は台密の五大明王の一人で便所を守る神様です。そんなことから下半身にご利益
がある、ということでシモの様々な病気から守ってください、ってコトでオネエサマがたの
信仰が篤かったのでしょうね。

病気だけではなく、出産にもご利益があるということで、妊婦さんたちのお参りも多いよう
すです。たしか台密には「変成男子の法」ってのがありましたナ。手元の資料を調べてみた
ら、やはり「鳥枢沙魔法」(うすさまほう)とよばれる秘法でした。

これは妊婦のお腹にいる女子を男子に変えてしまうという、現代なら非難轟々をうけそうな
術です。中途半端に失敗したらニューハーフが生まれたりして・・・・。

ところで便所を奇麗にしておくと福を授かる、という話はよく耳にしますね。これは家を新築
したときに七人の神様がやってこられるといわれています。

手ぶらの神様は早く到着するから、居住空間のヨサゲな場所からつまっていきますが、手に
金銀財宝を持った神様は一番最後に到着、空室はトイレだけ。

と、いうことで便所に住まわれるから、その場所を奇麗にしておくと財に恵まれるとか。

ちょっと話が逸れるけど(まぁ、いつものコトですからご勘弁)昔は明け六つ(6時)と
暮れ六つには便所に入ってはいけないといわれていました。

これは便所の神様がほかの神様と用談する時間だから。我慢できないときは咳払いをしたり
「ごめんください」と言ってから入れば良いそうです。

これをしないと知らない間に体のどこかに傷ができるそうですョ。そうか、最近知らぬマに
アチコチ傷や青あざができているのはこのためだったんダ・・・・。

あっ、酔っ払ってドコかにぶつけているだけかワタクシの場合。


大竜寺地図↓
http://9199.jp/phone_page/03910998/