熊澤良尊の将棋駒三昧

生涯2冊目の本「駒と歩む」。ペンクラブ大賞受賞。
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花冷え

2009-03-31 18:45:47 | 文章
3月31日(火)、曇り。

盛り上げるまでになっている駒が、5組ほど溜まっています。
そろそろ盛り上げるのですが、その前にもう一度磨き直しているところです。
今日もそれで一日が過ぎました。
彫りとか、盛り上げは一度でピシャッと仕上げなければいけませんが、磨きにはきりがありませんので、どこかで妥協することにしています。

もう何日も同じことを続けているので、右手の親指と人差し指が少し痛んでいます。痛むと、少し他の事をして痛みが和らいでからまた続けます。
クーリングオフと言うのでしょうか。


さて、「駒づくりを楽しむ会・会報16号」。昭和54年11月の発行です。

この号の「技術講座」では、木地の研磨について書いています。
ここでは彫る前の木地の研磨、つまり木地づくりの重要性について触れながら、研磨の手順を解説しています。
この頃、市販されている駒は、磨かれて居ないものがほとんど。
私に言わせれば、磨きが一番手がかかる工程であり、売っているのはほとんどが手抜きした駒でした。

ツゲの駒は、入念に磨くと素材のよさが引き立っ訳ですが、作っている人たちの多くは、多分そんなことはあまり考えなかったに違いありません。
駒づくりの職人は、一組でも多く駒を作らないと、金にならなかった時代です。

買う人も別に不満とは思わず、駒はそんなものだという認識でした。
数を作らないと食っていけなかった当時のプロに対して、アマチュアは時間をいくらでも掛けられる。
時間があるのがアマチュアの特権だから、時間を掛けてしっかり磨こうと述べてあります。

写真左のページは、第4回作品展の出展駒。
ちょっと大き目のパネルに、一組ごとに思い思いの形に並べて展示しています。
写真右のページは、埼玉県の石井和広さんの文章とイラストです。
熱心な方で、地元で展示会をしたり、小生も2回ほどお邪魔した記憶があります。
あれから、20年くらい経つでしょうか、ずいぶんご無沙汰しています。
今、お元気でしょうか。




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