熊澤良尊の将棋駒三昧

只今、生涯2冊目の本「駒と歩む」。只今、配本中。
駒に関心ある方、コメントでどうぞ。

目次

作品 文章 写真 販売品

漆のこと

2018-08-08 19:13:53 | 文章

komazukiさんから、
「お聞きしたいことがあります。盛上駒を制作する際に筆の入りや、はらい、はねなどの細く鋭い箇所で漆が時間とともに流れてしまい盛上とは言えないようになってしまいます。どのようにしたらきれいに盛上げることができるでしょうか?」
との質問をいただきました。

そうですね、質問の文面では、盛上げた漆が「だらーっと、文字がボヤケルと言いますか、流れてしまう」と言うことですね。

原因は、いろいろ考えられる訳ですが、
1,komazukiさんは、どんな漆を、どんな状態で使っているのかです。
  具体的には、漆の粘り気がどの程度なのか、と云うことです。
  先ず、肝心なことですが、漆は原液のまま使います。
  原液はネバリッて書きにくいので、希釈液を加えて使う人がいるようですが、それは間違いです。
  komazukiさん、漆は原液で使っていますか。
  
2,漆は、天然の素材ですから、一つ一つ粘り気も違います。
  一般的に、新しい漆はさらーっとしていますが流れやすく、古い漆は年数と共に粘度が強まり堅くなる
  ので、粘って書きにくくなります。
  漆はいろいろ使ってみるのが良いのです。
  同じお店でも古い漆も新しい漆もあるわけで、いろいろ違うお店のモノを買ってみて、確かめます。
  その中から、自分に合ったモノを探して使えば良いのです。
  また、ネバリッ気の強い漆と弱い漆を調合して、自分に合ったネバリッ気で使います。
  
3,さらにもう一つ、漆の性質を理解しておかなければなりません。
  漆は、チューブから出して空気に触れると、使い始めの状態と、数時間が経った時とでは、ネバリッ気
  が変わってきて、特に湿気の多いこの時期は、早く変化します。
  これは経験で会得するしかありませんが、ご自分にとって使いやすい状態で漆を使うことも大切かと
  思いますので、いろいろやってみてください。


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変わり将棋盤

2018-08-08 11:51:16 | 写真
昨日の続きですが、出来上がった「変わり将棋盤」の映像。

コメント (1)
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