A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

アマの実力者でもプロに残れるのは・・・・ごく一部

2011-06-28 | CONCORD
Conception / Ted Nash

女子ゴルフの世界はジュニアの活躍が目覚しい。次々と次世代のスター候補が生まれてくる。自分の所属しているゴルフクラブでも女子のチャンピオンは高校生だ。ジュニアの試合でも活躍しているとの事なので、所詮普通のアマチュアで歯が立つわけがない。プロ入りするまでは倶楽部のチャンピオンは不動であろう。でもプロの世界に入って実績を残すには更なる壁がある。彼女のお姉さんも同様に倶楽部のチャンピオンを経てプロ入りしたが、今はまだ修行の身だ。

ジャズの世界でも若くしてプロの世界に入りスターに育っていったプレーヤーは多い。ジャズの世界では昔はプロ入りした後の仕事場であり鍛錬の場はビッグバンドであった。しかし、時の流れと共にビッグバンドのレギュラーバンドが減り育っていく場は少なくなっていった。
Concoordレーベルは、ベテランの復活、普段が日陰にいるプレーヤーに白羽の矢を当てたアルバム作りが多かったが、一方で、新人の発掘にも熱心だった。その代表格はスコットハミルトン。コンコルドではすでに何枚かのアルバムにサイドメンとして加わっていたテッドナッシュに、今回初のリーダーアルバムをプレゼントした。
Ted Nashはその生い立ちを見ると、13歳でサックスを始めて、16歳の時にライオネルハンプトンのハワイ公演のメンバーに抜擢され、その後もルイベルソン、クインシージョーンズ、ドンエリス、そしてTOSHIKOのビッグバンドにも参加していたというのだから、並みの新人ではなかった。彼にとってはビッグバンドの経験は修行の場ではなくすでに抜擢の場であった。このような活躍の結果、活動の拠点をニューヨークに移していたナッシュが、西海岸に戻っての凱旋アルバム作りをしたのがこのアルバムだ。
この時まだ18歳の若者だった。

今回の初のリーダーアルバムにはハイスクール時代のプレー仲間であったピアノのランディーカーバーが参加。ベースのボブマグヌソン、そして当時はまだ28歳のドラムの名手ジェフハミルトンが花を添えた。70年代の後半となると、その頃育った若者はパーカーも、ハードバップもコルトレーンも同じように聴きながら育ったはず。さらに多くのビッグバンド経験を踏まえた彼のプレーはオールマイティー。初アルバムではマルチなプレーのお披露目の場。自作の曲はメロディアスな綺麗な曲。フルートが美しくかつ力強く作曲の才能の片鱗も見せている。サックスは10代の若者のプレーとは思えない貫禄を感じる。最後のステラでは、叔父さんから借りたテナーでピアノとのDUOプレーを聞かせてくれる。

ジャケットの似顔絵を見ると線の細い若者のようだが、演奏は迫力満点。新人の初舞台としては聴き応えのあるアルバムだ。

当時若者であったナッシュも、すでに50歳は越えている。メルルイスのオーケストラやリンカーンセンターオーケストラで活躍していたが、ごく最近の活躍は寡聞にして良く知らない。アルバムも出しているのでプロとして第一線での活動は続けているようだ。今度、一度最近作でも聴いてみよう。ピアノで参加しているランディーもその後ピアノと作曲家として活躍している。2人とも無事プロとしての活躍の場とそれなりの名声を得た勝ち組だろう。

最近では先生稼業も



1. A GAL IN CALICO
2. ALWAYS OPEN
3. BELLS AND WHISTLES
4. CONCEPTION
5. COOL STRUTTIN’
6. SONG FOR MARY BETH
7. STELLA BY STARLIGHT

Ted Nash Flute, Sax (Alto), Sax (Tenor)
Randy Kerber Piano
Bob Magnusson Bass
Jeff Hamilton Drums

Recorded at Spectrum Studios, Venice, CA. May 1979
Concrd CJ-106


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