A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

グッドウィンもいいが、西海岸を拠点とするビッグバンドは他にもあるぞ

2011-09-26 | MY FAVORITE ALBUM
Westlake / Bob Florence Big Band


昨日のゴードングッドウィンはなかなか良かった。ファンキーな演奏はますます磨きがかかっていたし、ラプソディーインブルーでは本格派のビッグバンドの本領発揮といった感じだ。アンコールでは、この曲は難しいと前置きを置いた演奏で、各セクションの実力を見せ付けてくれた。昨日のライブは若者が多かったが、いつもと違って20歳未満にも開放していたそうだ。若者にもジャズを聴くチャンスをどんどん与えて、ファンが増えてくれるとうれしい。ビッグバンドのコンサートやライブに行くといつも年配の方ばかりが目に付き、若者はビッグバンドを聴かないのか心配していたが彼らの喜んでいる姿を見ると杞憂であった。
ゴードングッドウィンは西海岸を拠点にしているが、同じ西海岸でも少し趣の違うバンドを一枚。というか、こちらのボブフローレンスのビッグバンドが西海岸の本流で、グッドウィンのバンドが異端児かもしれないが。モダンビッグバンドの定義というのは、もしかしたら専門家の中ではきちんとされているのかもしれないが、自分の中では第一期が50年代の後半のクインシージョーンズの辺りから、そして第2期が60年代の後半のサドメル辺りからか。70年代に入ると8ビートやエレキのサウンドも取り入れて、一段と多彩な音作りになっていった。一方で、古くはギルエバンスに通じるとは思うが、木管系の楽器を上手く組み合わせ、フリューゲルホーンや時にはホルンを加えてキンキンした感じではなく、まろやかな音のハーモニーを売りにするアレンジもモダンビッグバンドの一つの流れだと思う。サドメルの初期はアレンジによってモダンビッグバンドの実に色々な顔を見せてくれた。
このフローレンスのビッグバンドもそのような流れのひとつだ。もともとはLibertyレーベルのアレンジャーで活躍していたので、ジャズだけではなくPOPSや歌伴などのアレンジも多く提供していたが、78年になって一念発起して自己のビッグバンドを立ち上げた。自分のアレンジを思う存分演奏するにはやはり自分のバンドが一番だろう。アレンジだけでなく、ウェストコーストの一流処のメンバーを集めた演奏も素晴らしい。このアルバムは2枚目、自分の住んでいるウェストレイクを題材にしたアルバム。ミュートの掛かったホーンセクションと木管の絡みが美しいが、最後のシャッフルリズムに乗ったノリノリの演奏は、タイプは違ってもグッドウィンの迫力に負けてはいない。

YouTube のCarmelo's by the Freewayはこちらで



1. Westlake         Florence 8:30
2. One, Two, Three      Florence 14:45
3. Carmelo's by the Freeway Florence 7:39
4. Autumn          Florence 6:32
5. Pumpkinette        Florence 7:45

Rick Baptist     Flugelhorn, Trumpet
Warren Luening   Flugelhorn, Trumpet
George Graham   Flugelhorn, Trumpet
Nelson Hatt      Flugelhorn, Trumpet
Steve Huffsteter  Flugelhorn, Trumpet
Chauncey Welsch  Trombone
Herbie Harper    Trombone
Charles Loper    Trombone
Donald Waldrop   Trombone (Bass)
Ray Pizzi      Flute, Sax (Alto), Sax (Soprano)
Kim Richmond    Clarinet, Flute, Piccolo, Sax (Alto), Sax (Soprano)
Pete Christlieb    Flute, Sax (Tenor)
Bob Cooper     Clarinet, Sax (Tenor)
Bob Hardaway    Clarinet, Clarinet (Bass), Sax (Baritone)
Lee Callet     Clarinet (Contrabass), Sax (Baritone)
Bob Florence    Fender Rhodes, Performer, Piano
Joel DiBartolo   Bass (Acoustic)
Nick Ceroli    Drums
Bob MacDonald  Assistant Producer
Albert Marx    Executive Producer
Ami Hadani    Engineer
Arne Frager    Mastering

Recorded at T.T.C.studio 1March3,1981,L.A,California

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