Westlake / Bob Florence Big Band
昨日のゴードングッドウィンはなかなか良かった。ファンキーな演奏はますます磨きがかかっていたし、ラプソディーインブルーでは本格派のビッグバンドの本領発揮といった感じだ。アンコールでは、この曲は難しいと前置きを置いた演奏で、各セクションの実力を見せ付けてくれた。昨日のライブは若者が多かったが、いつもと違って20歳未満にも開放していたそうだ。若者にもジャズを聴くチャンスをどんどん与えて、ファンが増えてくれるとうれしい。ビッグバンドのコンサートやライブに行くといつも年配の方ばかりが目に付き、若者はビッグバンドを聴かないのか心配していたが彼らの喜んでいる姿を見ると杞憂であった。
ゴードングッドウィンは西海岸を拠点にしているが、同じ西海岸でも少し趣の違うバンドを一枚。というか、こちらのボブフローレンスのビッグバンドが西海岸の本流で、グッドウィンのバンドが異端児かもしれないが。モダンビッグバンドの定義というのは、もしかしたら専門家の中ではきちんとされているのかもしれないが、自分の中では第一期が50年代の後半のクインシージョーンズの辺りから、そして第2期が60年代の後半のサドメル辺りからか。70年代に入ると8ビートやエレキのサウンドも取り入れて、一段と多彩な音作りになっていった。一方で、古くはギルエバンスに通じるとは思うが、木管系の楽器を上手く組み合わせ、フリューゲルホーンや時にはホルンを加えてキンキンした感じではなく、まろやかな音のハーモニーを売りにするアレンジもモダンビッグバンドの一つの流れだと思う。サドメルの初期はアレンジによってモダンビッグバンドの実に色々な顔を見せてくれた。
このフローレンスのビッグバンドもそのような流れのひとつだ。もともとはLibertyレーベルのアレンジャーで活躍していたので、ジャズだけではなくPOPSや歌伴などのアレンジも多く提供していたが、78年になって一念発起して自己のビッグバンドを立ち上げた。自分のアレンジを思う存分演奏するにはやはり自分のバンドが一番だろう。アレンジだけでなく、ウェストコーストの一流処のメンバーを集めた演奏も素晴らしい。このアルバムは2枚目、自分の住んでいるウェストレイクを題材にしたアルバム。ミュートの掛かったホーンセクションと木管の絡みが美しいが、最後のシャッフルリズムに乗ったノリノリの演奏は、タイプは違ってもグッドウィンの迫力に負けてはいない。
YouTube のCarmelo's by the Freewayはこちらで。
1. Westlake Florence 8:30
2. One, Two, Three Florence 14:45
3. Carmelo's by the Freeway Florence 7:39
4. Autumn Florence 6:32
5. Pumpkinette Florence 7:45
Rick Baptist Flugelhorn, Trumpet
Warren Luening Flugelhorn, Trumpet
George Graham Flugelhorn, Trumpet
Nelson Hatt Flugelhorn, Trumpet
Steve Huffsteter Flugelhorn, Trumpet
Chauncey Welsch Trombone
Herbie Harper Trombone
Charles Loper Trombone
Donald Waldrop Trombone (Bass)
Ray Pizzi Flute, Sax (Alto), Sax (Soprano)
Kim Richmond Clarinet, Flute, Piccolo, Sax (Alto), Sax (Soprano)
Pete Christlieb Flute, Sax (Tenor)
Bob Cooper Clarinet, Sax (Tenor)
Bob Hardaway Clarinet, Clarinet (Bass), Sax (Baritone)
Lee Callet Clarinet (Contrabass), Sax (Baritone)
Bob Florence Fender Rhodes, Performer, Piano
Joel DiBartolo Bass (Acoustic)
Nick Ceroli Drums
Bob MacDonald Assistant Producer
Albert Marx Executive Producer
Ami Hadani Engineer
Arne Frager Mastering
Recorded at T.T.C.studio 1March3,1981,L.A,California
昨日のゴードングッドウィンはなかなか良かった。ファンキーな演奏はますます磨きがかかっていたし、ラプソディーインブルーでは本格派のビッグバンドの本領発揮といった感じだ。アンコールでは、この曲は難しいと前置きを置いた演奏で、各セクションの実力を見せ付けてくれた。昨日のライブは若者が多かったが、いつもと違って20歳未満にも開放していたそうだ。若者にもジャズを聴くチャンスをどんどん与えて、ファンが増えてくれるとうれしい。ビッグバンドのコンサートやライブに行くといつも年配の方ばかりが目に付き、若者はビッグバンドを聴かないのか心配していたが彼らの喜んでいる姿を見ると杞憂であった。
ゴードングッドウィンは西海岸を拠点にしているが、同じ西海岸でも少し趣の違うバンドを一枚。というか、こちらのボブフローレンスのビッグバンドが西海岸の本流で、グッドウィンのバンドが異端児かもしれないが。モダンビッグバンドの定義というのは、もしかしたら専門家の中ではきちんとされているのかもしれないが、自分の中では第一期が50年代の後半のクインシージョーンズの辺りから、そして第2期が60年代の後半のサドメル辺りからか。70年代に入ると8ビートやエレキのサウンドも取り入れて、一段と多彩な音作りになっていった。一方で、古くはギルエバンスに通じるとは思うが、木管系の楽器を上手く組み合わせ、フリューゲルホーンや時にはホルンを加えてキンキンした感じではなく、まろやかな音のハーモニーを売りにするアレンジもモダンビッグバンドの一つの流れだと思う。サドメルの初期はアレンジによってモダンビッグバンドの実に色々な顔を見せてくれた。
このフローレンスのビッグバンドもそのような流れのひとつだ。もともとはLibertyレーベルのアレンジャーで活躍していたので、ジャズだけではなくPOPSや歌伴などのアレンジも多く提供していたが、78年になって一念発起して自己のビッグバンドを立ち上げた。自分のアレンジを思う存分演奏するにはやはり自分のバンドが一番だろう。アレンジだけでなく、ウェストコーストの一流処のメンバーを集めた演奏も素晴らしい。このアルバムは2枚目、自分の住んでいるウェストレイクを題材にしたアルバム。ミュートの掛かったホーンセクションと木管の絡みが美しいが、最後のシャッフルリズムに乗ったノリノリの演奏は、タイプは違ってもグッドウィンの迫力に負けてはいない。
YouTube のCarmelo's by the Freewayはこちらで。
1. Westlake Florence 8:30
2. One, Two, Three Florence 14:45
3. Carmelo's by the Freeway Florence 7:39
4. Autumn Florence 6:32
5. Pumpkinette Florence 7:45
Rick Baptist Flugelhorn, Trumpet
Warren Luening Flugelhorn, Trumpet
George Graham Flugelhorn, Trumpet
Nelson Hatt Flugelhorn, Trumpet
Steve Huffsteter Flugelhorn, Trumpet
Chauncey Welsch Trombone
Herbie Harper Trombone
Charles Loper Trombone
Donald Waldrop Trombone (Bass)
Ray Pizzi Flute, Sax (Alto), Sax (Soprano)
Kim Richmond Clarinet, Flute, Piccolo, Sax (Alto), Sax (Soprano)
Pete Christlieb Flute, Sax (Tenor)
Bob Cooper Clarinet, Sax (Tenor)
Bob Hardaway Clarinet, Clarinet (Bass), Sax (Baritone)
Lee Callet Clarinet (Contrabass), Sax (Baritone)
Bob Florence Fender Rhodes, Performer, Piano
Joel DiBartolo Bass (Acoustic)
Nick Ceroli Drums
Bob MacDonald Assistant Producer
Albert Marx Executive Producer
Ami Hadani Engineer
Arne Frager Mastering
Recorded at T.T.C.studio 1March3,1981,L.A,California