A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

歳をとると、ふと昔の仲間に会いたくなることがあるが・・・・

2011-09-27 | MY FAVORITE ALBUM
Quintessence / Bill Evans Quintet


歳をとると活動範囲が狭くなるせいかだんだん人付き合いが疎遠になる。自分も現役時代は毎日のように新たな人との出会いがあり、公私共に世界が広がってきた。今も、外に出る機会は多いのでそれなりの人付き合いは欠かしていないが、新たな出会いというのは減ってきた。反面、同窓会など昔の仲間と再会が増えて昔話に花を咲かせることも多い。まあ、それなりに歳をとってそれ相応の生活になりつつあるということだろう。

ビルエバンスというピアニストは、晩年はもっぱらトリオの演奏が多いが、若い頃は色々なセッションに顔を出していた。何となく人柄も演奏もとっつき難い感じがするが、本当のところは決してそうではないのであろう。自己主張が強く俺が俺がというタイプではなく、目立たないが繊細な心配りで全体の調和を図る性格は実はグループ活動には大事な事だ。

このエバンスが、亡くなる4年前に久々に管とギターを加えたクインテットの演奏を残している。どのような経緯にこの録音がされたのかは定かではないが、久々の仲間との共演は溌剌とした雰囲気が伝わる。テナーのハロルドランドはあまり好みのタイプではないが、エバンスと一緒だと収まりが良い。ギターのケニーバレルも決して派手さはないがジムホールとは違った味を聴かせてくれる。ドラムのジョーンズも場の雰囲気を理解したプレーだ。そしてベースのレイブラウン。エバンスとブラウンはおよそタイプの違うプレーヤーだし、過去にプレーしたことがあったのかどうか興味がある。一度調べてみよう。この頃レイブラウンはフリーとなって、西海岸でコンコルドの常連として多くアルバムに登場しているが、それはピーターソン時代からの売り物の図太い音の確実なウォーキングベースが多い。そのブラウンも、このエバンスとの共演ではすっかりプレーのスタイルを意識してか。ラファロの時代から伝統的なエバンストリオのベーシストの特徴である、高音域を多用するメロディアスなインタープレーを聴かせてくれる。でも最後のBass Faceではいつものペースに。



それぞれの道を歩んでいるベテランが集って、久々にエバンスと一緒にプレーした後はきっと昔話に花が咲いたであろう。個性が強いプレーヤーが集ったのだが、結果はエバンスのペースで皆が纏まっている。お祭り騒ぎになりがちな同窓会であったが、エバンスの持つ不思議な魅力に皆が惹かれていったのであろう。結果はタイトルどおり各プレーヤーの「真髄」だ。

1. Sweet Dulcinea Blue     Wheeler 6:02
2. Martina           Legrand, Marnay, Shaper 8:12
3. Second Time Around      Cahn, VanHeusen 3:41
4. A Child Is Born       Jones, Wilder 7:30
5. Bass Face          Burrell 10:04

Helen Keane Producer

Harold Land (ts)
Bill Evans (p)
Kenny Burrell (g)
Ray Brown (b)
Philly Joe Jones (ds)

Phil Kaffel Engineer
Phil DeLancie Remastering

Recorded at Fantasy Studios, Berkeley, CA, May 27-30, 1976




Quintessence
Bill Evans
Ojc

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