A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

旧知の仲でも、なかなか一緒に演奏する機会がないこともある

2007-04-29 | MY FAVORITE ALBUM
TOGETHER AGAIN-FOR THE FIRST TIME / MEL TORME & BUDDY RICH

この2人もどうもそういう仲だったらしい。
BUDDY RICHがオーケストラを再編して約10年。短命に終わるのではという世間の心配を他所に、コンスタントに活躍を続けていた。
ちょうど10年前の立ち上げの時は、サミーデイビスJr.のバックを努めたが、今度は、よりJazzyな歌い方もするMel Tormeとの共演。
前年にGryphonレーベルと契約したトーメであったが、ProducerのNorman SchwartzがこのRichとの共演を企画した。

このアルバムの録音がプランされた時、RichのオーケストラはMiamiで演奏中。TormeはLas Vegasでショーの真最中。プロデューサーはLondonに。録音が行われるNew Yorkに三々五々集まる予定であったが、季節は1月。全国的な雪で飛行機は欠航、バスは大きく迂回をする有様。予定が大幅に遅れて時間が無い中での録音になったそうだ。
広いアメリカ大陸の中で、各地で活動する有名プレーヤの共演セッションを企画するのが大変だということが良く分かる。

一日目は呼吸合わせに時間がかかったが、2日目からは呼吸もぴったり。
このアルバムのハイライトは、やはり呼吸も合ってきた最後の曲、”Lady be good” だろう。エラに捧げたこの曲は、トーメがスキャットで縦横無尽に歌いまくるが、最初のコーラスはエラの30年以上も前に録音されたChick Webbのオーケストラでのスキャットをコピーし、最後は、Four BrothersやSister Sadie 、そしてAir Mail Specialのフレーズまで飛び出す大サービス。

何となく様子見で始まった2人の共演も、この一曲でまずは大成功といったところだろう。
初めてのお見合いでもすぐ打ち解けた仲.
ジャケットの2人の写真を見ると幸せ一杯という顔をしている。
一緒にショーにでも出演していて付き合いを深めたら、もっと親しい仲になれたかもしれない。2人の玄人好みのコラボが何かを生み出したような気がする。


1 When I Found You Randall 3:18
2 Here's That Rainy Day Burke, VanHeusen 4:56 (*)
3 Blues in the Night Arlen, Mercer 8:05
4 Bluesette Gimbel, Thielemans 3:30
5 You Are the Sunshine of My Life Wonder 4:30
6 I Won't Last a Day Without You Williams, Nichols 3:56
7 Oh, Lady Be Good Gershwin, Gershwin 4:37

produced by Norman Schwartz
Chuck Schmidt,Dean Pratt,John Marshall,Dave Kennedy (tp)
John Mosca,Dale Kirkland,Dave Boyle (tb)
Tony Price(tuba)
Chck Wilson,Alan Gauvin,Steve Marcus,Gary Pribek,Greg Smith (saxes)
Hank Jones(p)
Tom Warrington(b)
Buddy Rich (ds)
Mel Torme (vol)

Phil Woods (as) *

Recorded at RCA studio, New York, January ,1978

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