Jazz Battle Series Tenor Sax / K.Saijo vs. H.Matsumoto
久々のブログ更新になる。というよりも、レコードを聴いたのも久しぶりだ。
3月で仕事を辞めたので自由になる時間が増えたと思ったのもつかの間、今月はボランティア作業に振り回されている。ボランティアとはいえ、責任ある立場で重要な決め事をしなければならないとなると仕事以上に気を遣うし疲れるものだ。じっくり聴く気もしなかった。
とはいうものの、気晴らしにライブには良く出掛けている。
昨日は、片岡雄三と林正樹のピアノのDuo。
珍しい組み合わせだが、その場で曲を決めながら即興演奏の極みのプレーを聴かせてくれた。実力者同士でなければできない芸当、なかなか聴けない演奏だった。
一昨日は、トロンボーンカルテットのVoltsに白石幸司のクラリネットが加わった演奏。これが予想以上に楽しかった。トロンボーンのアンサンブルは聴いていて心地良いが、リードやソロもトロンボーンとなると曲によってはここ一番の「華やかさ」と「キレが無い」を感じないでもない。フランクロソリーノのようなプレーヤーがいれば別だが。
ところがそこにクラリネット一本加わるとサウンドの魅力が一気に広がる。クラリネットとトロンボーンという組み合わせもなかなかいいものだ。
白石幸司はクラリネットで有名だが、ビッグバンドに加わる時はテナーも吹く。このテナーをなかなか聴けないが、先日トロンボーンの早川隆章と組んだクインテットで存分に聴く機会があった。スコットハミルトンとハリーアレンのコンビのイメージを、トロンボーンとテナーで再現というコンセプトのようだが、自分の好みのサウンドにこれも大満足だった。
スイング系といえば、先日鈴木直樹と青木研のクインテットの予定があったが、主役の一人鈴木直樹が病気療養中という事で、その日はピアノトリオに青木研のバンジョーという編成であった。これも珍しい組み合わせとなったが、一人減っても何とかなってしまうのがジャズの素晴らしい所、これも楽しいライブであった。
という訳で、ライブ続きであったので、久々に聴くアルバムもライブ物から。
テナーバトルというのはスタジオ、ステージを問わず昔から良くある企画だが、この演奏も松本英彦と西条孝之介という2人のテナーの組み合わせのライブ物。バトル物ではあるが、うまく企画・構成されているアルバムだと思う。
2人それぞれA面、B面に分かれての演奏。最初の対決は意表をつくボサノバ対決だ。どちらもリズミカルに切れ味のある演奏だ。次はバラード対決だが、甘い泣きのテナーではなく、クールで鋭いバラードプレー、といった感じで進む。
バックはどちらも前田憲男トリオが務めるが、西条孝之介は元々ウェストライナーズのメンバーでもありレギュラーカルテットでの演奏だ。
次は多少アップテンポでストレートな演奏だが、松本がスタンダードのスピークロウに対して、西条の方は前田憲男のオリジナルで応酬。
最後は、それぞれ2人の共演となるがこれは2曲とも前田憲男のオリジナル。名前のとおりハードバップの演奏。これにはトランペットとアルトも加わる。一方は多少モーダルな演奏で2人のバトルで締める。この頃の猪俣猛は良く聴いた一人だが、ここでも軽快なリズムで2人の演奏を盛り立ている。
バトルシリーズとして他の楽器でのバトルのアルバムもあるが、良き時代の楽しいアルバムだ。
ライブ通いをすると、当時の活気のあるライブを思い起こすが、どうも最近のライブ会場は寂しい限りだ。
たまたま今日オーダーしていた交換針も届いた。ライブ通いの延長上のアルバムで少しウォーミングアップしたので、ぼちぼち棚卸に復帰しようと思う。
1. Samba de Orfeu
2. My One And Only Love
3. Speak Low
4. We Dig Be-Bop
5. Recado Bossa Nova
6. You Don’t Know What Love Is
7. A Nimal Kingdom
8. Critic Age
Hidehiko Matsumoto (ts)
Kohnosuke Saijo (ts)
Teruyuki Fukushima (tp)
Hideyuki Kikuchi (as)
Norio Maeda (p)
Yasuo Arakawa (b)
Takeshi Inomata (ds)
Supervisor : Teruo Isono
Directed by Toshiaki Sugimoto
Engineer : Hiroshi Satoh
Recorded live at Birdland Roppomgi, Tokyo on Feb. 16, 1976
久々のブログ更新になる。というよりも、レコードを聴いたのも久しぶりだ。
3月で仕事を辞めたので自由になる時間が増えたと思ったのもつかの間、今月はボランティア作業に振り回されている。ボランティアとはいえ、責任ある立場で重要な決め事をしなければならないとなると仕事以上に気を遣うし疲れるものだ。じっくり聴く気もしなかった。
とはいうものの、気晴らしにライブには良く出掛けている。
昨日は、片岡雄三と林正樹のピアノのDuo。
珍しい組み合わせだが、その場で曲を決めながら即興演奏の極みのプレーを聴かせてくれた。実力者同士でなければできない芸当、なかなか聴けない演奏だった。
一昨日は、トロンボーンカルテットのVoltsに白石幸司のクラリネットが加わった演奏。これが予想以上に楽しかった。トロンボーンのアンサンブルは聴いていて心地良いが、リードやソロもトロンボーンとなると曲によってはここ一番の「華やかさ」と「キレが無い」を感じないでもない。フランクロソリーノのようなプレーヤーがいれば別だが。
ところがそこにクラリネット一本加わるとサウンドの魅力が一気に広がる。クラリネットとトロンボーンという組み合わせもなかなかいいものだ。
白石幸司はクラリネットで有名だが、ビッグバンドに加わる時はテナーも吹く。このテナーをなかなか聴けないが、先日トロンボーンの早川隆章と組んだクインテットで存分に聴く機会があった。スコットハミルトンとハリーアレンのコンビのイメージを、トロンボーンとテナーで再現というコンセプトのようだが、自分の好みのサウンドにこれも大満足だった。
スイング系といえば、先日鈴木直樹と青木研のクインテットの予定があったが、主役の一人鈴木直樹が病気療養中という事で、その日はピアノトリオに青木研のバンジョーという編成であった。これも珍しい組み合わせとなったが、一人減っても何とかなってしまうのがジャズの素晴らしい所、これも楽しいライブであった。
という訳で、ライブ続きであったので、久々に聴くアルバムもライブ物から。
テナーバトルというのはスタジオ、ステージを問わず昔から良くある企画だが、この演奏も松本英彦と西条孝之介という2人のテナーの組み合わせのライブ物。バトル物ではあるが、うまく企画・構成されているアルバムだと思う。
2人それぞれA面、B面に分かれての演奏。最初の対決は意表をつくボサノバ対決だ。どちらもリズミカルに切れ味のある演奏だ。次はバラード対決だが、甘い泣きのテナーではなく、クールで鋭いバラードプレー、といった感じで進む。
バックはどちらも前田憲男トリオが務めるが、西条孝之介は元々ウェストライナーズのメンバーでもありレギュラーカルテットでの演奏だ。
次は多少アップテンポでストレートな演奏だが、松本がスタンダードのスピークロウに対して、西条の方は前田憲男のオリジナルで応酬。
最後は、それぞれ2人の共演となるがこれは2曲とも前田憲男のオリジナル。名前のとおりハードバップの演奏。これにはトランペットとアルトも加わる。一方は多少モーダルな演奏で2人のバトルで締める。この頃の猪俣猛は良く聴いた一人だが、ここでも軽快なリズムで2人の演奏を盛り立ている。
バトルシリーズとして他の楽器でのバトルのアルバムもあるが、良き時代の楽しいアルバムだ。
ライブ通いをすると、当時の活気のあるライブを思い起こすが、どうも最近のライブ会場は寂しい限りだ。
たまたま今日オーダーしていた交換針も届いた。ライブ通いの延長上のアルバムで少しウォーミングアップしたので、ぼちぼち棚卸に復帰しようと思う。
1. Samba de Orfeu
2. My One And Only Love
3. Speak Low
4. We Dig Be-Bop
5. Recado Bossa Nova
6. You Don’t Know What Love Is
7. A Nimal Kingdom
8. Critic Age
Hidehiko Matsumoto (ts)
Kohnosuke Saijo (ts)
Teruyuki Fukushima (tp)
Hideyuki Kikuchi (as)
Norio Maeda (p)
Yasuo Arakawa (b)
Takeshi Inomata (ds)
Supervisor : Teruo Isono
Directed by Toshiaki Sugimoto
Engineer : Hiroshi Satoh
Recorded live at Birdland Roppomgi, Tokyo on Feb. 16, 1976