風の雑記帳

平凡でもかけがえのない毎日が過ぎていく。
風景や触れ合い、心の断片を切り貼りして綴ってみる。

家に帰りたい

2006年12月15日 | からだ、健康

家族が入院しているので、昨日は一日病院で過ごした。
病院の最上階からは、霞んではいるが何ともいい眺めだ。



手術が終わる間、エレベーター脇の談話フロアから外の景色を眺めていた。
すると見知らぬおばさんが、椅子を持ってきて隣に座って、

「じっちゃも今寝ているし、一人で眺めるより誰かと眺めたら景色も違って見えるがな。
おらもちょぇっと外の景色でも眺めていぐがなぁ。。。」

部屋のくず箱の中身を、フロアの大きなゴミ箱に捨てに来たらしい。
おばさんは、看病しながらいつもここから一人で外の景色を眺めているのだろう。

「随分遠くまで見えますよね~。」
「んだ。そしてあそこ、いっつも煙出てんなだ、何だべね。」
「今年、雪、降らなくていいですよね~。」
「んだ、去年は今ごろのっしりだったもな~。もう少しでお正月だ、、、。」
「お正月までには退院できそうですか?」
「今じっちゃにも、お正月には家さ帰っつぉって言ったら、うんって言ってだけど
先生の話だと、何だか無理みたいだ、、、。」

さっき、病室のお年寄りが、見舞い客が帰り際、
「おらもあんたさ追いかけて、一緒に家さ帰りたいくらいだ、、、。」
と言っていた。

入院してると、無性に家に帰りたくなる。
昔、私も病室から外を眺めては、早く帰りたいと何度思ったかしれない。
お年寄りなら尚更の事だろう。
どんなに窓からの景色が良かろうと、ただ寝てればいいとは言え、長居はしたくないものだ。

病院に来るといろんな病んでいる人を目の当たりにする。
そしてその治療に当たられる医者や看護婦さんの、親切で丁寧な対応に触れる事が出来る。
皆が一日も早く病が癒えるように、元気になれるように、早く家に帰れるようにと願う。
コメント (6)
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