山クジラの田舎暮らし

岩手県北の田舎に生息する「山クジラ」です。定年後の田舎暮らしや趣味の山行きのことなど、発信していきます。

『新釈 三国志』下=童門冬二著

2013-06-22 07:38:28 | 読書

 童門冬二の手になる『新釈 三国志』下巻を読み終えた。

 下巻は臥竜といわれた諸葛亮孔明が草蘆を出て、劉備玄徳の参謀となるところから始まり、関羽の敵を討つため私的な怨念で出撃し劉備が病を得て白帝城で亡くなるところまでを書いている。この時の孔明のことを土井晩翠が詩に書いたことを著者は紹介している。

 嗚呼南陽の旧草蘆 二十余年のいにしえの 夢はたいかいに安かりし、 光は包み香をかくし 隴畝に民と交われば 王佐の才に富める身も ただ一曲の梁父吟

 風雲野鶴空潤く 風に嘯くは身ひとり、 月を湖上に砕きては ゆくへ波間の舟ひと葉、 ゆうべ暮鐘に誘われて 訪ふは山寺の松の影。

 と続く。諸葛孔明の「出蘆の歌」と呼ばれており、27歳で劉備の参謀として加わるまでの孔明の暮らしぶりが細大漏らさず歌われている。

 著者は「あとがき」で、「この新釈は、私が三国志に対して抱いているいろいろな疑問や、私なりに考えた解釈を強化するために、日本に起こった同種事件や、同じようなタイプの英雄たちの諸行動を引用しながら、その比較も試みた」と書いている。なるほど、日本の様々な事件、歴史上の人物が登場して、三国志を理解するうえで一助になっている。


オオナルコユリの花

2013-06-21 07:16:42 | 自然

 以前、山菜としての「オオナルコユリのおひたし」を当ブログで紹介した。昨日、田んぼの帰りに見るとあの時取り残したオオナルコユリに花が咲いていた。

 ナルコユリは本州、四国、九州の山地に生えるユリ科の植物で、大きくなる品種をオオナルコユリと呼ぶらしい。煮たものにアマドコロというのがあるが、物の本によると「茎の稜」で見分けるとある。わが家の田んぼの近くにあるものは茎は〇なので、ナルコユリで良いだろうと思う。名前の由来のように花がナルコが並んだように咲いている。緑がかった白い花で、あまり目立つとはいえない。


憲法96条の改正はここが問題

2013-06-20 07:32:16 | 政治

 久慈地域労連主催の「憲法学習会」が久慈市のアンバーホール視聴覚室であったので、夫婦で参加した。講師は二戸市にある綾部法律事務所の上山信一弁護士だ。まだ27歳という若さで「明日の自由を守る若手弁護士の会」の会員である。会場は40人くらいの場所だったが、開会の6時30分には席が埋まって、主催者も「時間通りにいっぱいになるは関心が高いから」と話していた。

 上山弁護士は、最初「若手弁護士の会」のつくった「紙芝居」~と言ってもプロジェクターで写したのだが~を使って憲法が王様の手を縛るためにつくられた法律であることを説明。現在、自民党、維新の会、みんなの党などが進めようとしている憲法96条の改正が、権力者の手を縛るという性格を持つ憲法の改正を権力者の都合の良いようにしようとするもので、そもそも立憲主義の考えに反することだと解明された。そして、96条の改正の裏に憲法9条の改正を行いたいという狙いが透けて見えることをしっかり見抜いてほしいと指摘された。

 上山弁護士の話は、若手の法律家として真摯に憲法の原点に学んで、その憲法の精神を活かしていく立場からの訴えで、良く理解できた。私も、街頭宣伝などで「憲法96条を改正したら憲法が普通の法律と同じになってしまう」とは訴えているものの、やはりその根拠までつかんで訴えないと力にならないのではと率直に感じた次第。


自民党の公約違反を批判

2013-06-20 07:13:37 | 政治

 私は、日本共産党岩手県委員会の要請に応じて昨年の総選挙で、岩手2区から立候補をした。もちろん落選したのだが、選挙前12日、選挙期間12日だけの選挙戦をたたかい1万を超える支持をいただいたのでそれなりに満足している。

 参院選が目前に迫って、私も連れ合いで洋野町議の久慈裕子と一緒に街頭宣伝を始めた。私が街頭で訴えているのは、昨年の総選挙で民主党が公約違反を繰り返し、国民からノーの審判を受けた。総選挙で岩手2区の自民党候補であった鈴木俊一氏(現外務副大臣)は、公開討論会の席上でも「TPPに私も反対」と明確に述べた。ところが安倍自民党内閣はTPP交渉への参加を表明してしまった。米をはじめとする農産物を守るなどと言っているが、アメリカ側は関税の撤廃を求めてくることは明らかで、これでは農業を守ることもできない。公約違反の責任は取ってもらわないとならないなどの点である。また総選挙後、「改革」を標榜していた「維新」「みんなの党」も含め安倍内閣の応援団、自民党政治の補完勢力になっているもとで、安倍内閣の進める暴走政治に正面から対決できているのは残念ながら日本共産党だけであり、今度の参院選ではボロボロになっている自民党型政治と日本共産党との対決こそが真の焦点だ。ぜひ、比例代表で日本共産党の現職、元職の5人を国会に送ってほしいなどの点も訴えている。もちろん、大震災からの復興であるとか、消費税増税反対、原発再稼働、憲法改悪反対なの点も手短に訴えている。

 久慈町議の議会報告が約10分、私の国政での訴えが約10分で、1か所20分になってしまうのが少し難点で、2時間で4ヵ所位しか訴えられない。洋野町はかなり広く、旧種市町、旧大野村間で片道30分も走らないとならないので、なかなかはかがいかないのである。少なくとも全集落での演説をやって参院選本番を迎えようと思っている。


シュレーゲルアオガエルのこと

2013-06-19 07:13:06 | 自然

 毎日のように田んぼに行って、稲の状況を見ている。日差しのある日には田んぼはお風呂のようになっていて、暑い地方からやってきた稲たちが気持ちよさそうである。少しずつ育っていく稲を見ていることで気持ちが満たされる感じだ。

 ところで2週間ほど前、2枚目の田に水を入れる水路(素掘り)を補修していた時のこと、土の中に白い泡状の物体が幾つかあった。これは何?と思ったが、聞く相手もないので田んぼの中に放り込んでおいたら、いつの間にか解けてなくなっていた。おそらく両生類の卵だろうが、イモリではないだろうしと(?)マークのままで忘れていた。昨日、ツイッターを見ていると福島県飯館村の方が、シュレーゲルアオガエルのことをつぶやいていたので、さっそくインターネットで検索した。

 シュレーゲルアオガエルは日本の固有種で、名前はオランダのライデン王立自然史博物館長だったヘルマン・シュレーゲルに由来するという。外見はモリアオガエルの無斑型に似ているがやや小型で、虹彩が黄色いことで区別できるとのことだ。ニホンアマガエルににも似ているが、より大型になること、褐色になってもまだら模様がでないことなどで区別できるらしい。卵は畔などの水辺に泡で包まれた3㌢~10㌢ほどの卵塊を産卵する。泡の中には200~300個の卵は入っていて、孵化したオタマジャクシは雨で泡が溶けるとともに水中へ流れ落ち、水中生活を始めるという。わが家の田んぼでうようよ泳いでいるオタマジャクシの中にもシュレーゲルアオガエルがいるのだろうか。

 おそらくこれまでも成長したやつを見ているのだろうが、アマガエルだと思っていたのである。もう産卵期は過ぎた感じなので、来年また見つけたら紹介しようと思う。