もし祖母が私達の結婚の時まで生きていたらと、ふと考えてみることがある。祖母はうんと喜ぶと思う。結婚そのものというより、家人のことである。祖母は家人のようなタイプが好きだ。具体的に言うと、祖母は私に向かって「いいお嫁さんをみつけたわね。あなたはだらしがない性格だから、しっかりしたお嫁さんと一緒にならなければダメなの。本当に好かったわ」と言うだろう。実は私の母がそうだった。家人と2人の娘を見て、やはり私に向かって「あなたは家族に恵まれてよかったわね。これで一安心」と言っていた。
祖母が私をだらしがないと思っていたのは事実である。幼い頃の私は祖母に叱られてばかりだった。前にも書いたが、女中部屋に入り込むのを面白がっていた私を厳しく叱った。だから、家人に、「あの子は女性が好きだから、妙な女にヒッカカラナイように見ていてちょうだい」と忠告したかもしれない。とにかく祖母は、家人を頼りにしただろうと思う。「ダメな孫をよろしく」と繰り返しただろう。しかし、そういう日は訪れなかった。祖母は私達が結婚する16年も前に世を去った。
今日(8月7日)は祖母の命日である。家人に頼んで、祖母の好物だった巻き寿司を買って来てもらって、仏壇に供えた。私がアチラへ行ったら、祖母はまず何と言うだろうか。「遅かったわね」だろうか。「ここに来ても、きちんとしなけりゃいけませんよ」だろうか。
祖母が私をだらしがないと思っていたのは事実である。幼い頃の私は祖母に叱られてばかりだった。前にも書いたが、女中部屋に入り込むのを面白がっていた私を厳しく叱った。だから、家人に、「あの子は女性が好きだから、妙な女にヒッカカラナイように見ていてちょうだい」と忠告したかもしれない。とにかく祖母は、家人を頼りにしただろうと思う。「ダメな孫をよろしく」と繰り返しただろう。しかし、そういう日は訪れなかった。祖母は私達が結婚する16年も前に世を去った。
今日(8月7日)は祖母の命日である。家人に頼んで、祖母の好物だった巻き寿司を買って来てもらって、仏壇に供えた。私がアチラへ行ったら、祖母はまず何と言うだろうか。「遅かったわね」だろうか。「ここに来ても、きちんとしなけりゃいけませんよ」だろうか。