概ね予定通りと言える試合でした。たとえ相手がどこであろうと、難しいW杯予選の初戦ですから良い試合にはなりません。あれだけ引いて二重・三重の壁を築くタイを、まともなポゼッションからの攻めで崩すのは容易ではない。そこをセットプレーで3得点取って勝てたのは大きい。高さ勝負に持ち込めば断然日本に分がありますから、多少精度が低くても中の競り合いで帳尻合わせ出来ますし。そういった利点を巧く生かした結果が4-1でしょう。
但し、引いた相手をこじ開けるにしては、あまりにもスタンダードな攻撃に終始したのも事実。もっと様々な変化をつけながら攻めていかないと同じ戦法をもっと強い相手にやられたときには大苦戦します。この辺は今後の課題になりますから、課題を残しながら勝利で終えることが出来たことには意味があります。また今後への戒めの意味では先制後にすぐ追い付かれたのは、一瞬たりとも油断してはならないという良い警笛になりました。
ボスニア戦もそうでしたけど、播戸の気合の入り方は残り少ない時間であっても見るものを楽しませ期待させてくれる。雪が舞い散る極寒のコンディションで半袖とはそれだけでも訴えかけるものがあります。
それにしても客席は空席が目立ちました。それでも今まではたいてい両ゴール裏は埋まっていましたが、今回は南側のアウェー側はガラガラ。代表バブルは完全に弾けました。逆に言えば現状がある意味では正常ともいえるわけです。代表戦が満員にならなくても決して不思議ではないし別にそれでも構わないとは思います。必ずしも大きいハコで開催する必要もありません。でも協会には余計な所ばかりに力を入れてないで、もっと大事な事に目を向けてもらいたいものです。