Winding Road

スポーツやら音楽やらいろいろと。

2011J1第32節 浦和×仙台

2011-11-22 | ベガルタ仙台
本来ならNACK5だけ行く予定だったが、完全なる消化試合突入モードにテンション下がり気味、なら仙台も見ておこうかと考え無理矢理ハシゴを強行。大雨の中での2試合は強烈にハードだった(笑)

戦前の予想では浦和の方が勝ち点3を目指して前に出てくると思っていた。そうすれば仙台がカウンター地獄にハメて万事OKだろうと。

ところが思ったほど攻めてこない浦和。個人技頼みの単調な攻撃に加え、アクセントを付ける山田直が不在のため単調さが際立つ。それでも柏木の展開力からどうにか形を作り出す。

それでも仙台が今季作り上げた強固なブロックは簡単には崩れない。レギュラー二人を欠いてもそのクオリティは落ちなかった。しかし攻撃面では課題が見えた。どちらかと言えば相手がボール保持していた方が仙台は組みし易いわけだが、逆にボールを持たされたときにどうやって崩すのか、その形が見られなかった。結果としてほぼノーチャンスに終わる。

ここは仙台にとっては更なる進化のための課題。中の上程度の実力はつけてきたが、そこからもう一歩上に行くためには速攻以外にも攻撃のバリエーションが求められる。今はそれを身に付ける段階。だから仙台にとっては良い意味で今後への宿題を残すドローだった。

終了後、すぐに退散して移動。雨の中を浦和美園まで徒歩はキツかった。

2011ナビスコ1回戦1st leg 柏×仙台

2011-06-08 | ベガルタ仙台
個人的には何かが起きる日立台のロスタイム。このスタジアムで観戦して終了間際にスコアが動いたのは記憶にあるだけでもこれで5回目。

代表で不在にしているのは関口だけとあって、リーグ戦で好調な両チームがほぼベストメンバーを揃えてきた。ナビスコとはいえ位置付けはリーグとあまり変わらない。そして試合内容もリーグ戦での好調がそのまま表れた。スタイルの違いはあれど、柏も仙台も自分達のサッカーを迷いなく展開している。それがどっかの不調チームと一番違うなと思いながら見ていた。

そして仙台。予想通り、アウェーらしい守備ベースのサッカー。我慢の時間が長く続き攻撃はカウンターで前に早く。サイドからはある程度やられたのか、やらせていたか分からないが中央を固めてブロックを構築した。そしてCBが跳ね返したボールはボランチが拾って波状攻撃を許さない。

今年の仙台はセカンドを良く拾えていて、それは気持ちの入り方が違うから相手よりも一歩の足が出てくると言った論評は良く目にするが、その部分について一番大きいのは角田の加入に違いない。彼が入った事によって安定感が生まれボール奪取率が高まった。それとビョングの加入で最後方に安定感が増した。この二人の存在が本当に大きい。

対する柏。去年のサッカーをベースに肉付けしてしっかり戦えている。ジョルジ・ワグネルのあの位置からFWに楔が入ってそれをFWがしっかりキープして落とせば、それは確かに攻撃の形が広がる。楔を仙台守備陣がかなりしっかり潰していて危険度を下げていたが、あれで北嶋が絶好調なら確かに勝ちまくれるのは納得。余談だが「お前がやらなきゃ、誰がやる」の北嶋チャントが頭の中をグルグル駆け回る(笑) 仙台側で見てたのに。。。

終盤戦。テグの交代の第1カードは予想どおり中島。やはり中島への信頼度は絶大だ。と同時に試合展開からいっておそらく柳沢の投入はないだろうと予測がついたのでちょっとガッカリ。しかしその中島は割と良い動きをしており今までとは違う。それでも押し込まれる展開に変わりはないのでスコアレスドローでOKと思っていたら最後にこちらがセットプレーのチャンスを迎えた。

ボールをセットする梁の外に一人ポツンと立つ松下。それをケアする様子もない柏。するとそこにパスが出る。キック精度の高い松下は悠々とフリーでクロスを上げる。それを合わせたのは中島。まさかまさかのサヨナラゴールに狂喜乱舞。貴重なアウェーゴールとともに1点のアドバンテージを得てホームでの2nd legを迎えることになった。

2010J1第28節 仙台×京都

2010-11-01 | ベガルタ仙台

仙台にとっては勝ち点3取ったことが全てでありそれが何にも替えがたい大きなものだ。内容に目を向ければ2点目が奪えなかったことなどマイナスも挙げられるがそこは大目に見たい。

京都はドゥトラ不在の影響か、全体的に選手間の距離が遠くチームとして噛み合っていなかった。だからあまり危険な場面を作られることもなく。ディエゴはサイド中心でプレーしていたので中央での怖さがなかった。CBに屈強タイプを並べSBに上下動できる二人を置く辺りには秋田色が見受けられた。サイドを起点にしようとするのはやっぱり鹿島のイズムがどこかに染み付いているからだろう。

仙台としては現状考えうるベストメンバーを揃えて形を出すことが出来た。それでしっかり勝ち点を積み重ねているから問題はない。フェルナンジーニョと赤嶺の加入が本当に大きい。逆に守備面ではエリゼウに不安定要素が見てとれた。スピードの絶対値や1対1の対応など。ここはオフの補強ポイントだろう。

次の神戸戦が仙台の山場になるからそこを乗り越えれば残留は概ね見えてくる。次に繋げるためにもこの京都戦の勝利は大きかった。

2010J1第23節 仙台×山形

2010-09-21 | ベガルタ仙台

良い勝ち方でみちのくダービーに勝利。個人的にも5回目のダービー参戦でようやく仙台の勝利が見れた。ついでに言うと宮スタに来るといまだにベガルタ全勝。

ピッチのボコボコさにお互い手こずっていたが次第に仙台の方がそれをうまく生かすようになった。山形は簡単に前には当てずサイドに起点を作ってそこで数的優位を作り良い形で中央の田代にクロスを上げようとした。そのための作業を地道に繰り返していた。

対する仙台は無理な攻めはせず奪ったボールを速攻につなげていく。中盤で人が細かく動き回ることで相手のアンカー横を上手く狙った。先制点の良い時間帯だった。自分でファールを受けて決めるFKは入替戦で見ているから梁がボールをセットした時に不思議と決まる予感がした。

後半は山形がシンプルな展開に持ち込んできたこともあってチャンスを作り始めたが、ミドルゾーンでのミスパスが目立ち始めなかなかアタッキングサードまで行けない。対する仙台も良い位置でボール奪取するけれどそこから攻守の切り替えが遅く速攻をフィニッシュに結び付けられない。

それが赤嶺の投入で前線の距離感が良い具合になる。そして梁が絶妙なコントロールショットをゴールに流し込み2点差。これで決まった。直後の長谷川投入で山形はパワープレーを仕掛けるがゴールは割らせず。テグの交代も的確。千葉を入れて中盤を増やし、最後は永井で締める。

山形で最も怖いのは田代。サイドからボールが上がるたびにヒヤヒヤした。そしてフィジカル面に強く田代と絶妙の距離感で2列目に位置する増田の存在感もイヤだった。狙ったわけではないけれど我が軍から貸し出している二人は敵にしたらこんなに怖いのかと実感した(笑) この二人にダニーロおじさんがベンチに控えてたんだから去年の控え組は贅沢なわけだ。

みちのくダービーで勝つのはこんなに気分が良いものかと痛感した。山形サポの6000人来場も単純に凄い。一昔前では考えられなかった。観衆も26000でユアスタのキャパ超えだから営業的にもまずまずOKかな。

仙台は攻守のバランスが良くなっていて勝ち点を確実に取れるようになってきた。このまま今の戦い方を継続していけば残留出来るだろう。天皇杯もナビスコも無くなってリーグに集中できるのもメリット。まずは残留確定まで辿り着いてほしい。

2010J1第16節 川崎×仙台

2010-08-02 | ベガルタ仙台

この対戦は個人的にはかなり楽しみだった。もしかしてJ1では初対戦ではないか。J2での歴史があるから全くお初な感じはしないが。寿人のロスタイム2発などは懐かしい出来事。

久々に川崎の等々力劇場らしい試合だった。リードされてかえって開き直れたのではないか。良くも悪くも川崎らしい試合展開。交代したばかりの谷口があの位置でごっつぁんする辺りが川崎らしい。

仙台の戦いぶりにはある程度納得。あれが限界、全力を出し尽くした結果だろう。勝つチャンスはあった。守りは林・鎌田がかなり頑張って相手を食い止めたがあれだけ圧力を受けては耐えるにも限度がある。

改善点は明確でボランチを中心とした中盤の強化。憲剛や楠神がいつも以上に光って見えたのは彼らの能力の高さもさることながら、それ以上に仙台とのレベルの差が際立っていたから。憲剛の意外性あるパスは相手を幻惑していたが失点シーンでは簡単に縦パスを通され過ぎ。

しかしこれは今に始まった事ではなくもっと前から分かっていたこと。今更ボランチに展開力がないとか千葉直樹が簡単にロストするなんて言っても遅い。ならそれを踏まえた上でどうするか。

むしろ攻撃面が不安だ。パスが繋げない。パクに当てて落としたセカンドをフェルが良い形で拾って前を向きドリブルで突っ掛ける。これしか期待できる攻撃がなかった。しかし後半、中島を入れてからは流れが良くなった。サイドに流れたりして動き回りスペースメイクする事で味方を助け、疲れてきた相手DFへはボディブローのように効いていた。シュートミスがクローズアップされがちだがこの点は見逃せない。

結果的に必然の逆転敗けだった。こういう言い方をしたくないが仙台は弱い。でも弱者なりに下を向かずに前だけ見て戦うだけだろう。長年苦労して掴んだJ1の椅子を簡単に手放してはいけない。とにかく残留。

2010ナビスコカップ予選リーグ最終節 大宮×仙台

2010-06-10 | ベガルタ仙台

最高の試合だった。相手の内容を考慮しても文句のつけ所がない仙台の完勝。

チーム全体のバランスが良く上手く機能した。強力な相手FWのラファエルに対してはCBとボランチが挟み込んで孤立させ仕事をさせず、結果として大宮に攻撃の糸口すら作らせなかった。そういう守りが出来ているから良い形でボールを奪い速攻に繋げられる。

その起点となった前線。中島が良い動き出しで相手のウラをとりチャンスを演出した。大宮のセンターバックは背後のスペースに弱く、そこを狙うとたちまちチャンスが訪れた。フェルナンジーニョのキープ力も生きた。俊敏性のある2TOPを先発起用して相手CBに対抗する作戦がハマった。

中盤の勝負では圧倒していた。WボランチがJ2時代を思い出させる素晴らしい働きで攻守に渡って貢献した。二人でアプローチに行ってボール奪取する事ができた。強行出場の関口も良かった。大田はだいぶフィットしていた。梁不在でこれだけやれたのはベースアップの証拠。

大宮は全体的に噛み合っておらず内容が悪すぎた。バイタルエリアはスカスカで簡単にシュートを打たせてくれるし、DFは背後をとられすぎ。攻撃はラファエル一人に頼りきりでサポートなし。藤本や安がいないとここまでチーム力が落ちるものなのか。ゴール裏から鳴り響く『戦え大宮』のコールが最もこの試合の縮図を表現していた。

仙台はクラブ史上初の決勝トーナメント進出。現金な話だが200万円稼ぐためにも勝ち進むのは良い事。ここから先が楽しみでも不安でもあるが良い経験を積んでもらいたい。

2010J1第8節 湘南×仙台

2010-04-27 | ベガルタ仙台

正直言ってかなりガッカリした。仙台はもっとできるはずなのに。失礼な話だがあの程度の相手にあの程度の試合しかできず、挙げ句の果てに負けでは何も言うことがない。

内容的に清水戦と似た感じはしたが相手のプレー精度の違いが大差に結び付かなかった印象。もちろん仙台も五分の戦いをしており良い部分も沢山あった。中原の空中戦や中島の飛び出しでチャンスを作った。

中盤にボールの収まる場所がない。ボランチは守備では全体的によく貢献しているがバイタルでの体の寄せ方が甘い。また攻撃面では展開力がないからパスが前に出ない。ボランチからのパスは横か後ろばかりだ。

こうなればいっそ梁を一列下げてもいいと思う。その梁もかなりお疲れのようだ。いい加減頼りきりから脱却しないと得点が取れなくなる。J2屈指の組織力はJ1の壁にぶち当たっている。

先制されると反撃する術がないかのように失速してしまう。特に終盤はどういう狙いで点を取りにいくのか、見ていてよくわからなかった。DFラインから中原目掛けてロングを蹴るのか、サイドに起点を作るのか、パスを回すのか不明瞭。しかしサイドで細かく繋いだりPA手前で横パスを回しても無意味。ラストプレーで関口が中に切れ込んでシュートを打ったが、どうしてああいうプレーをもっと早い段階から出来ないのか。

試合後のゴール裏は総体的に拍手。昔なら罵声を浴びせてバスを囲むような試合だっただろうがサポも本当に丸くなったというか色々経験して変化した。その雰囲気が良い意味で少なからず昇格に影響しているので次のホームは勝ってほしい。去年のラスト3節の再現を期待している。

2010J1第6節 清水×仙台

2010-04-13 | ベガルタ仙台

仙台の課題やマイナスの部分が顕著に表れた。昇格元年というのはこういう現実を直視したくない試合が必ずあるもの。

相手の3TOPに対する対処法、流動的なポジションチェンジへの対処が出来なかった。2点目のように後手を踏んで完璧に崩され守備網が切り裂かれた。

CBにスピードがないのは永井のゴールに象徴される。ヨーイドンでスタートすると走り負ける。興梠も似たような形で決めたので2試合連続で同じ形でやられた。しかしCBにスピードの絶対値がないチームは他にも沢山ある。要はそれをどうやって別の形で埋めていけるか。広大・エリゼウは空中戦と対人プレーは強いがボールに食いつきすぎて後ろのスペースを空ける傾向がある。ウラに縦パス入れれば仙台は脆いと思われないようにしないと。

攻撃面では中原に幾つかのチャンスはあったが散発に終わった印象が強い。フェル・梁のコンビからチャンスが作れたが関口があまりパッとしなかった。あとはボランチの攻撃参加や展開力が足りない。分かっていたけれどやっぱり露呈した。

結局、リードしてこそ自分達の形に持ち込めるが、逆の展開になった時の対応法が少ない。身の丈に合わせるとこれで限界かもしれないが。

清水はよく人とボールが連動して積極的にゴールを奪いに行くサッカーを見せた。最後まで攻撃の手を緩めずホームらしい戦いだった。前線は流動的でヨンセンが外に開いたら兵藤が中に入ったりと人の動きが目まぐるしい。小野は自由にボールに触れる位置でノビノビとプレーしており彼が最も生きる方法をチームが選択した。今年は本気でタイトルを狙いに来る姿勢が伝わってきた。

仙台にとっては厳しい試合になったが、変に勘違いするよりはここらで一発叩かれた方が後々のためには効果がある。2試合見た感想としてJ1でもまずまず戦えているので、このまま根幹が揺らがずにしっかりやれば結果はついてくる。よって全く悲観する必要はない。

第89回天皇杯準決勝 G大阪×仙台

2009-12-30 | ベガルタ仙台

よく頑張った。来年に向けて意味のある敗戦。仙台なりの良さは出せた。

ブロックを作って守り、奪ったボールを攻守の切替の早さで速攻に持ち込む仙台の色は出せた。関口の個の力から見事に崩して取った中原の1点は痕跡としてしっかり残した。あの展開であのゴールが生まれたのは痺れた。

しかし振り返ると形は作るがシュート数は少なかった。平瀬不在で前でタメを作る人材が居なかった。それから中原が競り勝ってもセカンドを拾う場所に常に顔を出す明神と遠藤。ボランチの差が出た。

対する仙台のボランチ。ボールを受けてもプレッシャーを受けて前を向けずバックパスしてしまう場面が目立った。そこを頑張って梁・関口に繋いで欲しいが、それがJ1とJ2の違い。また守備でもボランチのラインを簡単に破られた。

そうなると梁が下がってゲームは作れるが、今度は逆に前の人数が減る。懸念していた点がやっぱり最後に出た。来年への補強ポイントとして展開力のあるボランチは必須だろう。

ガンバの試合内容はちょっと前の鹿島戦×2に比べればあまり良くないと個人的には感じた。だから仙台にも隙をついて勝つチャンスはあった。しかしそれでも勝たせてくれないのが昇格組とトップレベルの決定的な差。決勝まで見据えてそれなりの戦い方で勘所を抑え勝利する。無理はせずボールキープして安全に試合を流す。

国立のアウェー側。準決勝であんなにスタンドが埋まるチームは埼玉の赤い所以外で見た事がない。あの中に混ざると、『ここ本当に国立か?』と思った。岡山もよく来てくれた。来年の敵になる可能性があるチームに『ACLで会おうぜ』なんて言えるのは岡山だけだし、それが許されるのも岡山だからこそ。

振り返ると今年の仙台はあのヤマハを糧にしているのがひしひしと伝わってきた。そして結果を掴んだ。そういうチームは強い。軸がブレずに戦えば来年もある程度は成績を残せるだろう。

2009J2第50節 徳島×仙台

2009-12-01 | ベガルタ仙台

仙台の大勝。一言で言って全く危なげない内容。両チームの置かれている立場の違いがそのまま如実に出た。

仙台は相手のミスから得点を重ねた。DF陣が築き上げた強固なブロックはもはやJ2では破られる気配すらしない。但しこれはあくまでも今年の話であって来年を保証してくれるものではない。FKで千葉が中央でドフリーとか、ボランチが自陣PA前でボールを奪われるとか、正直言って目を覆いたくなるような徳島の初歩的なミスが多々あったから。反撃も放り込み一辺倒では守りやすい。

徳島は倉貫が捌いて徳重がゲームを作る組立の意図は感じた。しかし次第に倉貫が潰されると上手くいかなくなった。それから止めきれない時に危険なファールをするのが目についた。良いサッカーをやる所まで来ていただけにそこから先のワンステップでしょうね。あとは柿谷が見たかったのでそれは残念。

ソアレスの活躍は見事。しっかり前でプレスをかけて運動量が多かった。あんなに前から追うソアレスは初めて見た。多分テグも喜ぶだろう。しかも点が取れる。それもシュートが巧い。相方の平瀬がややブレーキだった分も一人で補っていた。来年も契約した方が良いだろう。


第三者があれこれ言うのもアレだが、あのワンサイドの展開なら徳島には3枚目のカードで高桑を出して貰いたかった。パワープレーをやるためにこちらも今季限りの林を使う意図は分かるが・・・。仙台の方がエリゼウを無理させない意図があるにしても最後に木谷を出したのは嬉しかったから。でも片岡を先発で使って長い時間プレーさせたのは良かった。ああいうのは結構大事だと個人的には思う。

これであと残り1試合。仙台にとっては最後の卒業試験みたいなものだろう。試合後、千葉直樹はゴール裏に向かって人差し指を一本立てていた。あと一つだ。

2009J2第49節 仙台×C大阪

2009-11-24 | ベガルタ仙台

両チームとも明確な自分達の形を持っている。何故この2チームが早々と昇格出来たかがよく理解できる試合だった。互いが持ち味を出しながらそれを潰し合おうとする地味に見えがちながら渋い展開。

この試合の意味合いは今季のJ2の覇権争いはもとより、来年の戦いを見据えた試金石となる。互いに良い面と悪い面が両方出たのではないか。

まずセレッソ。最終ラインとボランチの連携で構築する守備が堅い。結果的に仙台最大のキーマンである梁を潰して消す事に成功し平瀬・中島を孤立させた。羽田のボランチがあんなに効くなんて数年前を知っているだけに驚きだ。

攻撃では香川が入って流れがよくなった。前線のアタッカーが前を向いた時は驚異的。余談だけど、もし仮に来年7人で守って前の3人でカウンターを狙ってきたら鹿島は以前と同様にセレッソに苦戦するだろう。

香川については途中出場して途中交代する姿は見ていて痛々しかった。悪い言い方かもしれないが、たかがJ2程度で無理して欲しくない。クルピも無理させないで欲しい。香川にはそれだけもっと大きな舞台が待っている。将来の飛躍の為にまずは万全の状態にして欲しい。そして来年はまずセレッソでプレーしてもらいたいのが自分の希望。1年くらいJ1を経験してから海外に行っても遅くないんじゃないか。

対する仙台。中盤が機能するか否かが来季の命運を握っている。この試合のように梁が徹底マークされてゲームを作れなくなった時にどうやって打開し攻撃を作るか。周りがいかにサポート出来るか。あとはボランチ。今年成長した富田の頑張りが生命線だろう。そこでボールが奪えているうちはショートカウンターに繋げるのでチャンスも拡大する。

しかしボランチでボールが取れなくなった時にどこまで最終ラインが我慢できるか。この試合でも香川投入後からボランチのラインを破られてバイタルエリアに侵入される場面が目立った。その時にCBが相手FWと直接対峙する。J1レベルではその場面に何度も持ち込まれれば失点は免れない。J2では堅守を誇ったが、それをJ1でも見せるにはその前にあるブロックが大事。

このゲームのラストシーンは語るまでもないだろう。49分を回っていたけれどまだ終わるなと願った仙台の意地が、ドローでいいと思ったセレッソを勝った。千葉の右クロスに朴が飛んできた。あれがあるから現場に通い続けるのです。現実に戻ればいつまでも余韻に浸っていたいとも思えないが、素晴しい場面が見れたのは本当に最高だった。

ベガルタ仙台昇格

2009-11-11 | ベガルタ仙台
まずはおめでとうございます。

当日は携帯でずっと速報を追っていたんですが、都合良く甲府と湘南がコケて決まるとは何だか拍子抜け。
『あ~、決まっちゃったのね。』という感じ。これが現場に居れば全然違う感情だろうけど。

ヤマハで流した悔し涙が歓喜の涙に変わって本当に良かったと思います。今年の仙台はヤマハの悔しさをバネにして、上がるために本気で戦ってきたのが感じられた。誰も去年の12月13日を忘れていなかった。去年までも常に昇格を狙っていたけれど、血相変えて本気になったのが今年だと思う。

今年はよくYOU TUBEで入替戦の動画を見たんですが、その中で多分宮城ローカルのTV番組だと思いますが、入替戦の試合後の千葉直樹をピッチレベルで追いかけるカメラがありまして、それがとても感動を誘うのです。それと仙台が勝った時の試合後、他の選手が引き上げた後も彼だけはサポーターがオーラを歌い終えるまで必ずベンチに腰掛けてそれを見ていた。毎回その姿が印象的だった。

またキャプテンの梁は『直樹さんのゴールで昇格したい』という内容のコメントをしていたようなので、そうなって良かったなあと思う。

次節のセレッソ戦は行きます。どうやらチケット完売のようで早々と買っておいて良かった。きっと祝賀ムードは一切ない優勝への真剣勝負になるだろう。それを期待している。

最後に中島よ、対戦を待っていたぞ。

2009J2第42節 仙台×熊本

2009-09-28 | ベガルタ仙台

内容より結果。この勝利で小瀬の引き分けが生きる。あと3点位取って欲しかったですが最低限これで良いでしょう。

約2年ぶりのユアスタ。前回は天皇杯なのでベガルタに限定すれば更に遡る。北村がブチ壊した徳島戦以来だろうか。3月に宮スタも行きましたが、やっぱりリアルホームはこっちだと改めて思った。

仙台は落ち着いて安定した試合運びをしていた。守備組織をしっかり構築して攻撃も慌てず攻める。1対1で負けることもあまりなく。平瀬のポストプレーがしっかりとした基点になっていた。ボランチの富田は最近成長が著しく攻守に渡って良い動きを見せていた。前に絡む働きもなかなか。

枠外に蹴った梁のシュートや関口の1対1での緩いシュートなど決めなくてはいけない場面は幾つもあった。1点で物足りなさを感じるのもまた事実。そういった面は改善してもらいたい。終わったら修正点を見つけてすぐ次。勝って課題が出るのは良い事。

中島はどうしたのだろうか。プレー選択がシュートよりもパスありきなのは京都の先輩とダブる部分があるが自信を失っているのか。途中から中島が持つとブーイングが聞こえたような気がしたのだが気のせいだろうか。空耳でないとしたらそういうのは止めるべき。


熊本は高いラインをキープしてコンパクトに整え、攻撃はトップにいながら神出鬼没に動く藤田を中心にサイドを使いながら繋いで崩す形が作れていた。その証拠にオフサイドをよく取れていた。あとは原田投入後の左を基点にした攻めと原田のプレイスキックは怖かった。あの左足の正確性はよく知っているから。

逆にフィニッシュの力不足でゴールを陥れるには至らなかった。またDFラインはライン統率の思いきりの良さはありましたが、守備ブロック自体はどことなく不安定。特にセットプレーで相手に競り負ける事が多かったのでチャンス有と見込んでいたら、案の定前半の終わりにそれで得点できた。

試合運びに安定感や自信が感じられるようになってきたので、今年の仙台はこのまま着実に道を突き進めるだろう。今年こそは期待していますよ。今のところ、終盤の天王山は参戦予定なのでその辺りがXデーになれば良いなと妄想中。細々と見守っています。

2009J2第41節 甲府×仙台

2009-09-24 | ベガルタ仙台

連休最終日は小瀬へ。時間次第で国立も検討しましたがハシゴは無理なので1試合のみ。2ヶ月前の借りを返すべく今年2度目の盆地。

結果としては痛み分け。勝ち点差を縮めたかったホームの甲府の方が痛いだろう。仙台は最後の方は引き分け狙いで無理しなかった。リスクを背負って逆襲を食らうくらいなら、引き分けて甲府との勝ち点差4をキープする方が賢明な判断。それを全体が意思統一出来たのが良かった。

もっと甲府が仕掛けてくるかと思いきや、意外にも守りから入ってきた。中盤のプレスは厳しかったですが最終ラインは3バックというよりは変則5バックのような形。アウェーの仙台もまずは相手の長所を消す作業から始めた。お互いに失点したくない気持ちの方が先行して潰し合いの展開に。

後半、互いに國吉・中原と勝負するためのカードを切った辺りから試合が動き始める。中原のシュートがバーを直撃したり國吉のミドルを林が好セーブで弾き出したり。徐々に甲府が前に出始めるもののミスパスでチャンスをフイにするなどフィニッシュまでは持ち込めない感じ。対する仙台もパス回しで組み立てる攻撃が出来始めて良い形を作り出す。

そこでカウンターから1点取ったのが仙台。ソアレスの芸術的で意外性のあるゴールは美しかった。このまま逃げ切りたかったですが、左サイドを中心に石原や藤田が試合中で一番高い位置まで上がって圧力をかける甲府の前に耐えきれず失点。

林のセービングが光っていた。失点は仕方ない。あの場面は広大にもっと体を寄せて欲しかった。ボールが入る前の駆け引きまでは目視確認していませんが、実際寄せが遅れてシュートを打たせたわけだからそれはCBには防御して欲しいところ。

仙台としては結果的に今年は甲府に未勝利で終わったがこの試合に限定すれば負けなくて良かった。あとは取りこぼしせずホームは全勝すれば問題ない。

前回同様によく客の入った小瀬。上位対決だからかもしれないけれどJ2でこれだけ入るのは感心する。それでもシャトルバスで甲府駅まで行って最終あずさに間に合うからありがたい。2ヶ月前は人身事故による大幅な遅れで悲惨な帰路だったが今回は無事新宿駅まで辿り着けたのでホッとした。次は日曜ユアスタに遠征します。

2009J2第37節 東京V×仙台

2009-09-03 | ベガルタ仙台

気持ち良い勝利。アウェーで一人少ない事など微塵も感じさせない見事な戦いぶりだった。最悪の三ッ沢以来の仙台戦。あれから何か変化があったのか注目していたが集中した試合運びが出来ていた。

守備ブロックが安定していた。相手の攻撃パターンからすれば船越とそこへの出所を潰せば威力を半減させられましたが、そのタスクをしっかり実行できた。それでも終盤は船越狙いのパワープレーでピンチも招いたが林が防いでくれた。

中盤はよく動けていて機能していた。数的不利になって前線が平瀬だけになっても中盤がバランスを崩さずに構築されたままだったからチームがガタガタにならなかった。ボランチのタテの関係性が特に良かった。あとは先制点に繋がった梁の個の力は見事。

ヴェルディは試合前から負けることが決まっていたのか、終わった瞬間にゴール裏から辛辣な段幕が多数広げられた。メッセージ内容は分からなくはないが予め仕込んであるというのは何とも言えぬ。それだけ毎試合通っている人にとって上積みが感じられないシーズンなのだろう。

確かにヴェルディの試合内容は酷すぎた。敵だから笑って見ていたけれど、自分のチームだったら激怒して途中で帰ったと思う。特にあのPK献上は酷い。明らかに中原にしか合わせてこないと分かるFKでその中原を引き倒すとはプロとして如何なものか。しかもやらかしたのが富澤では仙台側へネタ提供としか思えません(笑)

中原の活躍は良かった。ヘディングの競り合いと、あまり下がらずに前線で体を張ったプレーで自分の仕事をこなした。自分一人でファールを2回受けてPKゲットはなかなか見られない。最近は大事な局面で決めいるから終盤戦に向けて良い起爆剤になる。

涼しくなってきて本来の姿は徐々に取り戻してきているようだし、実際結果が伴っているのでこのまま突っ走って桜を捉えてほしい。久々に爽快な気分で帰れました。