Takepuのブログ

中国旅行記とか、日ごろ思ったことなどを書きたいと思います

曹操の墓の経済効果

2010-01-01 14:39:23 | 時事
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

またまた曹操の墓ネタですが……。
中国人といえばカネ。新華社のウェブ版では早くも、曹操の墓発見で安陽市にどれだけの経済効果があるか、との試算の記事がでた。毎年少なくとも4.2億元(約60億円)だそうだ。結構少なめだなあ。
安陽市の張笑東市長は、曹操の墓が見つかったことで、将来、社会、経済、環境面の効果を一体化させた三国志文化、文物保護基地と観光インフラを整備したいと話している。話はうまいが、まあ、箱物行政だよ。中国人が観光インフラを整備すると、現実より大げさな箱物を作りたがる。土建屋を設けさせるために。あ、日本も一緒か。教養のない観光客を惹きつけるために、テーマパークみたいな下品なアトラクションを付加しているところがしばしばある。
曹操の故郷とされる安徽省亳州市は墓発見のニュースに、担当職員を安陽に派遣したと、前回ブログで紹介したが、同市は「曹操の墓である」とあっさり認めてしまった上で、安陽市と共同で観光面での共同事業を打診したのだそうだ。曰く「曹操ブランド」を共同開発し、ウィンウィンを実現したいのだそうだ。はい、そうです。中国人はカネです。
60億円の試算の根拠については、2008年の安陽市の観光収入は54.9億元、同市を訪れた中国人観光客は1180万人、外国人は3.5万人。5月のゴールデンウィーク期は37.32万人で観光総合収入は2399.57万元。10月の国慶節期は76.6万人で2.73億元だった。観光客1人当たり214.8元を安陽に落とす計算になる。もともと殷墟という世界遺産があるとはいえ、教養のない中国人がこのような歴史遺産に興味を持つとは思えず、観光地的にはあまり健闘していないんだなあ。西安の秦の始皇帝の兵馬俑博物館は200万人という。曹操の墓にも兵馬俑並みの200万人が来ると想定すると、この214.8元をかけて、経済効果は少なくとも4.2億元になるとの計算だという。

数字にあまり説得力はないが、僕もブログで、もし本物の曹操の墓だったら兵馬俑級の遺物だと書いたが、彼らも兵馬俑を視野に入れているようだ。ただ、西安の兵馬俑博物館のような設備ができあがるまでには何年かかるのか。例えば四川省成都市の郊外にある三星堆博物館は、1992年から建設を始め97年完成だそうだ。大きな耳や目を持つ黄金仮面などの遺跡が発見されたのが86年だから、10年かかった計算になる。ということは、曹操の墓も今後1、2年では観光客対応は難しいかなあ。


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2 コメント

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Unknown (道夫)
2010-01-01 14:55:45
新年1発目にしては硬派な男ですね。グルメネタ、アイテムネタ、期待してます、はい。
帰省、お気をつけて。
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今度は (誰知道)
2010-03-26 17:00:08
河南省で趙高の墓も発見したみたいです。また経済効果につながるかもしれません。
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