わまのミュージカルな毎日

主にミュージカルの観劇記を綴っています。リスクマネージャーとしての提言も少しずつ書いています。

教育費の無償化が本当に格差を縮める?

2017年10月11日 | 雑記
あまり政治の話はしたくないのですが、選挙を目の前に、教育費の無償化を公約に掲げる政党も多く、中には憲法にも書き込むとしています。
私は、この公約を出している政党が、今までやってきたことをきちんと国民が理解しないで、この公約を支持してほしくないと考えています。

一つ目、本当にこの法律がよく通ったと思いますが、こんな制度があるのです。
ざっくり言うと、お金持ちのおじいちゃんやおばあちゃんからお金をもらった孫は、1,500万円教育費に使えるという制度です。
学校の授業料たけでしなく、500万円までですけどお稽古ごとや塾の費用でもいいのです。
普通は、こういう風にお金をもらったら、もらった人(ここでは孫です)が贈与税を負担するのですが、この負担がないのです。
まあ、ほかにもいろいろ税金が減る制度なのです。
そして、さらにびっくりなのは、当初平成25年から27年までに限定していたのに、現在は平成31年3月31日まで延長されていることです。
格差を広げるなんていう表現では間に合わないほどのこの制度を作っておいて、一方で「親の経済状況で子どもの夢をあきらめさせない」と堂々と言えるなぁと感じています。
詳しくは、
http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/sozoku-zoyo/201304/pdf/01-01.pdf
を見て下さいね。

もう一点、国立大学の学費の高騰です。
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07021403/__icsFiles/afieldfile/2015/12/25/1365662_03.pdf
私立大学も高いですけど、ものすごい勢いでその差が縮まっているのがわかります。
国公立大学の学費が無償にできていない現状で、どうやって私学も無償にするというのでしょうか?
いろいろ予算を組み替えると言っていますが、私はこれにも賛同できません。
それは、また、後日書きたいと思います。

教育の予算を増やしてくれるというなら、高等教育の無償化ではなくて、義務教育の充実を図るべきだと思います。
小学校から英語、プログラミングの授業をやりなさい、とか、いじめ問題、不登校生徒問題の解決を求めています。
私も、時々、小学校や中学校で授業をしますが、25人ぐらいが授業をしやすいですね。
少なすぎると、いろいろな意見がないし、多すぎると無関心の生徒が出てきてしまうのです。
何年もPTA活動もしました。教員の忙しさは、どこぞの社員の比ではないと感じていました。
大学の教授とも話しますが、「えっ、それ経験していない?習っていない?」が授業で続出だそうです。
高等教育の充実を否定するつもりはありませんが、まず、義務教育の充実、教員の負担軽減をしなければ、真の教育の充実にはならないというのが、私の考えです。

諸外国で無償化しているのだから・・・
という人がいますが、本当の意味での教育費を精査しているのか疑問です。
日本は「塾」があります。超進学私立高校に通っているのに塾に通っている生徒は少なくありません。
無償化されている国に、日本と同じような「塾」があるのでしょうか?
無償化されて余裕ができた家庭がそのお金を塾通いに向けていくとしたら、ますます格差が開いていくのではないかと思ってしまうのです。
無償化できている国々と、日本との違いをしっかり把握しているでしようか?
塾という学校以外の勉強するところがあるか?進学率は?最終学歴による将来の収入の差は?
比較するときには、きちんと比較し、現状の日本に高等教育無償化を導入すべきかを考えてほしいと思います。

自衛隊も憲法に書き込みたいから、教育無償化を掲げたという印象です。
是非、冷静に、現在の政権がやっていることをみてほしいです。



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