わまのミュージカルな毎日

主にミュージカルの観劇記を綴っています。リスクマネージャーとしての提言も少しずつ書いています。

セーラームーン新かぐや島伝説

2004年09月04日 | 観劇記
04年9月04日ソワレ公演を観劇
サンシャイン劇場 11列目ほぼセンター

サクラ大戦に最初に出かけたときに、あまりの空気の違いに違和感がありました。最近はそれが楽しいですが・・・。セーラームーンもそれに近いか、それ以上と聞いていたので、広田勇二さんがご出演とはいえ、う~~~んどうしよう、と迷いました。下の娘に「行く?」と聞くと、「うん」と一言、快諾の返事。未体験ゾーンへまた一歩。
サンシャイン劇場は大きな劇場ではないのと、コスプレも子供が中心なので、あまり気になりませんでした。でも、入口でカメラは預かられてしまうんですよ。携帯電話についているカメラは大丈夫なんですけど、たくさんカメラが並んでいました。よほど隠し撮りする人がいるんですね。こんなのは初めてでした。

それで、肝心の舞台ですが、私が予想していたのとは大きく違って、とても丁寧に創られていました。もっと、お子様向けなのかと思っていましたが、きちんとしたストーリー、メッセージがあり、子供には難しいのではと思うほどでした。

あらすじです。
セーラームーン達は楽しみにしていた夏休みを迎えるが、特訓を命じられる。ちょっとしょげるが、かぐや島というリゾートでの訓練との計画に大喜び。しかし、これが罠なのだ。
この罠を仕組んだのは、五千年前に、コアトル彗星によって滅ぼされたアカトゥ族だ。復活のためにムーンの銀水晶を狙ってる。
そして、そのコアトルのダーク・プラズマンも五千年の時を経て、地球に再接近。自らが惑星になろうとしていた。
当初敵であったアカトゥ族の助けと犠牲のおかげで、ダーク・プラズマンを倒したムーン達。地球に平和が戻ってきた。

敵味方が複雑。そして、ダーク・プラズマンの子供がかぐや島にいて、母は子供を助けようとする。アカトゥ族の悲劇と生き延びた不思議など、私もかなり混乱しました。まあ、普段、テレビを見ていれば分っていることもあるのかもしれませんね。

複雑に描いているだけあって、メッセージもいろいろと。今の地球を見直そうという気持ちや、人を愛するということの大切さをさりげなく伝えていました。そして、本当にミュージカルなんですよね。台詞の間にぽつぽつ歌があるのではなく、歌でお話が進んで行きます。パンフレットでキャストの略歴を見てみると、舞台よりテレビでの活動が多かったり、ミュージカル初挑戦という人が何人もいます。でも、本当にまとまっていて、歌がちゃんと台詞として伝わってきました。曲自体に力があるのでしょうね。

まあ、基本的には、セーラームーンたちの歌と踊りが可愛いというか、迫力があるというか、そういう乗りです。仲間がこんなにいるんだ、という驚きでした。サンシャインの舞台にはちょっと多過ぎる感じがしました。
セーラームーンなんて、結局はカワイ子ちゃんの集団と、私の苦手とするところではありますが、カワイイながらも、しっかりと演じて好感をもてたのが、主役のムーンの黒木マリナさんやマーキュリーの若山愛美さん。本当に子供も出演しているのですが、とてもしっかりと演じ、歌っていました。大人になったらどんな素晴らしい舞台人になるかと楽しみです。

さて、広田勇二さんのご活躍ぶりですが、素晴らしいです。私の広田さんの印象は、優しいお兄さまという感じです。が、この作品では最悪役ダーク・プラズマンを演じられたのです。本当に怖かったです。こんな魅力も広田さんはお持ちなんだなぁと、釘付けでした。でも、早くやっつけられちゃえ、とも思うので、複雑な心境でした。コスプレからして怖い。そして、何といっても素晴らしい歌声、でも怖い・・・。一幕では、彗星のコアを擬人化したという雰囲気からか、お城のような台座に乗っての登場なので、動きがなく歌う広田さんでしたが、二幕になってムーン達と戦う場面では、歌いながら立ち回りもとなるのです。本当に、徹底した悪役ぶりでした。悪役って最後はやられてしまうのですが、本当はとてもおいしい役回りだなぁといつも思っています。そのおいしいところを広田さんは全部もっていってしまわれたほどのご活躍ぶりだったんです。

というわけで、「セーラームーン」初体験は、広田さんの素晴らしいご活躍で、大満足ということになりました。