わまのミュージカルな毎日

主にミュージカルの観劇記を綴っています。リスクマネージャーとしての提言も少しずつ書いています。

GWの前に

2008年04月29日 | 雑記
すっかりご無沙汰してしまいました。
今月は、結構劇場へ行きました。
「SE・M・PO」の後、「風林火山」「トゥーラン・ドット」と観劇しました。

そして、突然、一泊ですが、GWに旅行の予定が決まり、その手配にあたふたしています。混んでいるので、思うようにいろいろなチケットが取れないまま旅立つ感じです。
はっきり言って無謀なのです。あと数日あるので、なんとかします。
まあ、子供たちも成長しましたので、かなり我慢はしてくれそうです。

子供が小さいときは、混む時期をはずして旅行していました。今は、学校を休めないので、混んでいてもこういうときでなければ、なかなか旅行が出来ません。そして、混んでいても行動できる年齢にもなってくるのです。
不思議なものですね。

珍道中になりそうですが、楽しみたいです。

SEMPO

2008年04月13日 | 観劇記
新国立劇場で公演中の「SEMPO」を観てきました。

いろいろ思うことはあるのですが、とにもかくにも

是非、観て頂きたい

です。

作品の構成には言いたいことがあります。(後日書く予定です・・・08/6/20加筆の欄です)
が、杉原千畝さんのことを知って頂ける機会なので、劇場に足を運んで頂きたいのです。

私が杉原さんの名前を知ったのは大学の国際法の授業でした。当時リトアニアはソ連の一部でしたので、詳細は殆ど理解できませんでしたが、ユダヤ人を助けるために本国の命令に従わず、ビザを発給した、ということは分かりました。
しかし、国際法の授業なので、この行為が「国際法上、許されることか?」という論点を中心に教授が話していたと記憶しています。

ミュージカルの主人公になるときに、理想化されてしまうこともあるとは思います。
しかし、世界に誇れる日本人として、私たちが知るべきことがしっかりと含まれているミュージカルになっていると思います。

私たち日本人は、どうも誇れる人物や芸術を自分たちで自覚することがないように思えます。まあ、遠慮がちな日本人らしさとして、それが美学でもあるのかもしれませんが、一歩間違えば「無知」でしかありません。歴史教育もしっかりやって欲しいと思います。

「国際法上の問題点」と「人道を守る必要」
国際法の授業は全体として好きでしたが、この問題についてだけは、私は教授とは全く違う考え方でした。
あのころは、まだ若く、「正義・理想」を追いかけていました。それだから、反発したのかもしれないと感じたことありました。が、今回ミュージカルを観て思いました。
正義や理想を追いかけることを諦めてはいけない。

これを求めるには、すごくエネルギーが必要です。つい逃げたくなります。
でも、このミュージカルからエネルギーをもらいました。
このエネルギーを、多くの人達の役に立てていきたいと思っています

以下は08年6月20日に加筆しました。

あらすじ
酒場で陽気に踊る若者たち。ある老人(沢木順さん)は怪訝に思うが、バーテンダーの「明日出征なので・・・」との説明に納得する。その酒場の片隅でトニー(今拓哉さん)とビル(泉見洋平さん)が口げんかをしている。仲直りのためにトニーがもう一杯と思うがお金がない。後でお金は持ってくるから、とトニーは持っていた首飾りをバーテンダーに預ける。その首飾りを見た老人は、杉原氏(吉川晃司さん)のことを思い出す。

時代は第二次世界大戦前夜。フィンランドの日本大使館。和装姿の杉原幸子(森奈みはるさん)が夫の変わりに訪問客を接待している。明日はリトアニアへ領事代理として赴任するのだ。リトアニアには日本人は一人も在住していない。つまり杉原の使命はヒトラーの動向を探ることだった。
ヒトラーに侵攻されたポーランドではユダヤ人に対する迫害が非常に激しくなっていた。ノエル(今拓哉さん)とエバ(彩輝なおさん)は恋人同士ではあるが、エバの父親ジョゼフ(水澤心吾さん)に結婚を反対されている。ノエルは、混乱している今なら国境を簡単に越えられるから、一緒に逃げようというが、父親に猛反対され、ノエルのみ逃げる。
その後、エバにスパイ容疑がかけられ、父親は殺されてしまう。エバと母親エリーゼ(井料瑠美さん)は逃げるが、「この首飾りは幸せを運んでくれる」と言い残し、途中で母親は力尽きてしまう。
杉原は、ポーランドから逃げてきたユダヤ人と話す機会があり、その惨状に心を痛める。
リトアニアにもソ連が侵攻してくる。
ユダヤ人からは、日本経由で第三国に出国する「日本通過ビザ」の発給を嘆願する声があがっていた。日本政府の了解は得られない。国際法上もビザの発給条件を満たしていないことは杉原も分かっていた。ユダヤ人たちのさまざまな知恵もあり、合法化は得られたものの、本国の許可は取れないままであった。
「外交官の職務」と「人としての良心」との間で揺れる杉原。
杉原の使用人でありながらドイツ軍スパイのグッシェ(田村雄一さん)は「何も見ないで逃げる」ことを勧める。
絶望の中でも希望を失わないユダヤ人の歌声を聞き、杉原はビザを発給する決意をする。
ほぼ不眠不休で、手書きでビザ発給をする杉原の姿に、グッシェも心を打たれ、協力をしてくれる。
周辺の国々からユダヤ人がどんどんやってくる。ソ連から領事館閉鎖を迫られる中、一人でも多くのユダヤ人にビザを書こうとする杉原。
しかし、ついに杉原が旅立つ日が来た。ノエルはエバが着たら二人にビザを発給してもらうつもりだったが、エバはやってこない。杉原から家族ビザを発給してもらう。これがあれば、後でエバに出会えた場合、一緒に出国できるのである。
杉原の出発を見送っていたところに、エバが倒れこんでくる。ノエルは家族ビザで新しい生活を始められると、エバに伝える。

以下、感想となりますが、全体の感想は上述したとおりです。本当に、この作品に触れることができて、嬉しく思いました。これから先、何年、何十年と上演し続けて頂きたい作品です。
こういう熱い思いがあるからこそ、ちょっと辛口で語りたい点がいくつかあるのです。舞台構成の面が多いです。

あらすじにあえて書かなかったのですが、最初の場面の時代設定はちょっとどうかと思いました。首飾りの存在が重要であること、トニーがノエルとエバの孫であること、などプロローグとしてこの場面が大切なことは分かるのですが、この時代背景がベトナム戦争であることは、現在ではわかり難いのではないかと思います。私も、最初分かりませんでした。これが分からないと、混乱したまま本編へと突入してしまいます。現在を見せることで、歴史が繋がっていることを意識させるのはいいことですが、ベトナム戦争でなくても良かったと思います。普通の日常でもよかったのではないでしょうか?まるまるこの場面がなくても良かったと思いました。

あらすじには書かなかったのですが、ポーランド人のルネ(宮本竜圭さん)が司会をしながら、女優さんがドイツ(グレース美香さん)、ソ連(徳垣友子さん)、日本(斉藤レイさん)となって三国の関係を描く場面が2回あるのですが、これがまたよくわからないのです。ビザ発給の舞台となるリトアニアがどういう国際情勢の中にあったかを描くために必要と考えてのことだとは思いますが、私の知る限りドイツとソ連の関係はこの時点で非常に複雑でした。短時間で説明できるようなものではありませんし、無理にしようとすると返って混乱します。この二国間でも難しい話なのに、日本も絡めると、大混乱に。それが、歌と踊りで表現されますから、何だか支離滅裂になっていました。ミュージカルの良さを活かしたい気持ちは分かりますが、逆効果だったと思います。語りや映像で処理した方がすっきりしたのではないかと感じました。

私は、たくさん舞台を観ていますし、想像力も豊かだと思います。が、ノエルがエバを置いて逃げてしまったことがよくわかっていませんでした。二人が別の舞台装置に乗って歌っていたのですが、その歌詞はあまり別れを悲しむものではなかったと思います。もっとはっきりとノエルの切ない思いを観客に伝えて欲しかったのです。後の場面で、杉原が合法ビザしか発給しないとわかっていても、ノエルは家族ビザの発給を頼みますし、最後の最後で、杉原がノエルに合法ではないと思いつつ、家族ビザを発給してくれるわけです。その伏線としての二人の別れの場面は弱いのではないかと感じました。

ここでの別れがよくわからないまま場面が進んだためもありますが、エバと母親はじめ何人もが歩いている場面が理解できていませんでした。リトアニアの場面が手前で演じられ、後方で歩いている場面が展開しているので、距離感がよくわからなかったのです。プログラムを読んで分かったのは、エバ達は、ポーランドの都市ウッジからリトアニアの旧首都カフカナまでドイツ軍に見つからないように2カ月もかかって逃げて来た、ということでした。時間の流れを是非描いて欲しかったのです。

時間の流れと言えば、杉原がビザを書くことが出来た期間は1カ月ちょっとであったことも、もう少し丁寧に描いて欲しかったですね。その間に6000通のビザを発給しているわけですから、どんなに大変なことだったのかがよくわかるからです。

私が、今さんのファンということもあって、今さんを中心に見てしまうからかもしれませんが・・・
「勇気」「正義」に加えて「家族」がこの作品のキーワードであると感じました。その「家族」はノエルとエバの関係に代表されているのですから、とても重要な二人のはずなのに、描かれ方が浅いのではないかと感じたのです。杉原の家族関係はとてもよく描かれていたと思います。エバの家族も崩壊してしまうわけですが、その絆の強さはとてもよく伝わってきました。崩壊という悲しみを乗り越えて新しい家族を作っていくことが出来る人間の愛も描いているのではないかと思うので、もうすこし二人の関係を丁寧に描いて欲しいのです。
私はいつも、歴史は一握りの人物が作っているのではなく、普通の人々が作っていると思っています。(なので、「太平洋序曲」の「木の上に誰か」が大好きです。)舞台で、そういう普通の人々がそっと描かれていると、とても勇気が湧いてくるのです。この作品は杉原さんの功績が描かれているわけですが、その功績は新しい家族、子孫を生むことになってこそ輝いたわけですから、是非、その面を際立たせる意味からもノエルとエバをもっともっとしっかりと描いて頂きたいのです。

随分、厳しいことを書いてしまいましたが、先程も書きましたように、この作品が末永く上演されていくことをとても強く願っています。
近々、「SEMPO」に出会えることを心待ちにしています。

苦あれば楽あり 4月5日

2008年04月09日 | 雑記
4月5日は、

苦あれば楽あり

を何度も体験した一日でした。

今は遠出のとき、多くの人が、事前にネットなりで電車の時刻を調べておくと思います。私もその一人。なかなか優れ物で、乗り換えの時間をきちんと考えてくれています。

最初の駅で一本乗り遅れた私達。ここで5分ロス。まあ、急ぐほどでもないと思いつつ、次に乗り換えるの電車の発車時刻を確認すると、乗り換え時間に10分みているのです。つまり、乗り換え時間を5分に短縮すれば予定の電車に乗れるわけです。
方向が一定の通勤ラッシュをかき分けるのは結構楽なのですが、土曜日は通勤、行楽と乗客の方向も速度もバラバラ。それでも、慣れた駅ですから何とか4分ぐらいで次の乗車場所へ到着。
汗だくです。

でも、電車内で体力回復。

もう一回の乗り換えがあるのですが、ここは、隣のホームへ階段を降りて上るだけです。乗り換え時間も3分ほどとってありあるので楽勝のはず。

ところが、です。

到着時刻が少し遅れたのか、電車を降りたときに、もう隣のホームに次に乗るべき電車が来ているではありませんか!
階段を駆け下り、エスカレーターを駆け上り、滑り込みセーフ。

一瞬、この電車でよかったのかなぁ、という不安もよぎったのですが、次の瞬間、「大丈夫!!!」
を確信しました。
なぜか・・・
それは、JTのバレーボール選手が何人も電車に乗っていたからです。

バス移動が多いと思っていた選手達ですが、意外なところで遭遇。
座っているときはあまり身長の高さを感じませんでしたが、降りるために立ち上がると、「電車が小さい!」と思えました。

各車両からバラバラに降りてきて、集まるとなんともいえない威圧感です。
でも、さすが社会人ですね。静か~~~~に、移動していきました。

まあ、特別私が注目している選手がいらっしゃるチームではないのですが、尊敬している選手がいらっしゃいます。故障がちなのが本当に残念ですが、プレーだけではなく、気迫、チームを引っ張る力が素晴らしいのです。
自分の贔屓チームとの試合のときにも、彼にはがんばって欲しいなぁ・・・などと思ってしまうのです。

たまたま、その方がすぐ前を歩いていらっしゃったので、同じ改札を通りました。
御利益(ごりやく)があると信じています(笑)。

が、肝心の決勝戦では、応援している東レは負けてしまいました。
私は、準優勝でも素晴らしいと思いますが、選手は相当がっかりした様子でした。
昨シーズンも準優勝でしたから、今年こそ、という気持ちが強かったからだと思います。
また、セミファイナル最終戦が非常に充実していただけに、決勝戦もという気持ちもあったと思います。
しかし、勝敗は別にして、内容がよくなかったと私は思っています。
でも準優勝です。胸を張っていただきたいと思っています。

相当、走り回り、緊張して試合を見たせいもあり、負けてしまったこともあり、元気が自慢の私も、へろへろになって帰宅しました。

本当に、人生「苦あれば楽あり」です。